概要
愛称「ドクター東海」。3両1編成を組み、2本が名古屋車両区に配置されている。編成記号はDR
キヤ95製造までJR東海では電化区間の電気・信号検測は国鉄から継承した193系50番台を、非電化区間の信号検測はJR西日本からその都度キヤ191系を借りて行い、電化・非電化区間共に軌道検測は国鉄継承車のマヤ34で行っていた。
しかし193系とマヤ34は老朽化が激しい上、電化・非電化区間両方で別々の車両を使っていて非効率的だったため、1996年に当車両が製造され、1997年3月30日より運行を開始した。
各車両概説
キヤ95-1/2
東海道本線上で東京駅方向を向く先頭車。架線測定などの電力測定を担当するために車両にパンタグラフが搭載されている。
当初はDR1にパンタグラフが搭載され、DR2は準備工事のみとされていたが2016年に行われた検測機器更新と同時に第1編成から第2編成へパンタグラフが移された。
キサヤ94-1/2
編成中間に組み込まれる付随車。軌道検測担当車両で走行用台車のほか軌道検測用の中間台車を装備している。検測用台車のみ走行用台車と異なりまくら梁式台車を使用している。(他の車両はボルスタレス台車)
車内には検測機器の他職員用の休憩室がある。キサヤを編成から外しても運用可能。
キヤ95-101/102
東海道本線上で神戸駅方向を向く先頭車。信号関係の測定を行う他、冷房および車内電源を供給するためのディーゼル発電機を装備している。
運用区間
JR東海の全ての在来線の全区間で検測を行う他JR貨物の名古屋港線、塩浜線(関西本線の支線)、伊勢鉄道、樽見鉄道、あおなみ線、愛知環状鉄道、天竜浜名湖鉄道の検測も行う。保安装置と運転手の免許さえ整っていれば運用区間の制限は全くない。