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小田急3000形

おだきゅうさんぜんがた

本記事では、小田急電鉄が運用してきたロマンスカー・初代3000形電車、および現在小田急電鉄の主力として活躍している通勤形車両・2代目3000形電車について解説。
目次[非表示]

小田急3000形(初代)

小田急電鉄初代3000形 SE(SSE)



1957年登場。狭軌世界最高速度を記録した伝説の名車。登場した目的は「新宿~小田原を60分で結ぶ」ことと、同区間でライバルとなる国鉄に対抗するために「画期的な特急車両を作る」ことであった。
なお、このとき開発に鉄道技術研究所関わっていたことはあまり知られていらず、当時小田急に在籍していた山本利三郎の影響が強い。しかしながら、このことがきっかけでこの車両が国鉄東海道本線上で高速試験が行えたといえる。

山本氏は「20年も30年も使うと言う今までの発想ではダメだ、10年使ったら廃車するつもりでないと」といった後のどこぞの走るプレハブを思わせるような趣旨の発言をしていたと言う。結果的に、それが大胆な軽量化につながった。
これまでの鉄道車両の常識(電車と言えば箱型)を覆すようなその設計思想などは国鉄、さらには新幹線にまで影響を与え、「新幹線のルーツ」とも呼ばれる。ただ、SEは当初非冷房だったこともあって走行にかかる部分以外は軽量化のため割り切り設計であり、長距離を行く新幹線にもう一つ必要な高度な内装電装品に関しては国鉄自身の101系の量産過程で本格的なものになっていった部分が大きい。なのであえて言うなら「SEが新幹線の父、国鉄101系が新幹線の母」とでも言うべきだろう。

一方で国鉄内部には「電車の時代は一時のこと、動力集中式の時代がまた来る」や「私鉄の車両に東海道線で速度記録を作られたら国鉄の面子が潰れる」といったかなりの風当たりがあったらしい。「145km/h以上は出さないこと」国鉄の最新鋭電車でも高速度試験を行うこと」で決着をつけた。ちなみに145km/h以上出さないという条件の裏には、車両を損傷したときの責任問題もあった。小田急はSEの製造を住友銀行からの信託投資、早い話がローンで買っていたため、所有権自体が小田急にもなかったのである。ちなみにスペインの連接高速車両TARGOの設計技師の1人ホセ・ルイス・オリオールはこれ以前にSEに試乗し、「150km/hまでは大丈夫だ」と言っていたとか。

初のブルーリボン賞

記念すべきブルーリボン賞受賞車第1号…なのだが、「3000形を顕彰するため」がブルーリボン賞の設立目的の一つであった。

改造

小田急3000形SE車


当初は8両連接構造だったが、1968年以降御殿場線への乗り入れ「あさぎり」運用への転用にあたり5両連接構造に改造され「SSE」と呼ばれるようになる。また電気連結器も装備され、2編成連結による10両運転も可能になった。
ちなみに、SSEのSは、「ショートSE」の略である。

引退

山本氏の公言通り、10000形HiSE」で蹴躓きその後バブル崩壊が始まるまではおおよそ10年に1車種の後継車が登場したものの、SEは減価償却期間を2回転し本来なら確実に廃車……という1985年頃、3100形NSE」への置き換えが検討されたものの、当時財政破綻・労使関係崩壊・利用者からの信頼皆無の大混乱から分割民営化へと転がり落ちていいく国鉄に乗り入れ車両変更の提案ができず、JRが発足して安定するまで棚上げとなった。

1991年に全車引退。「結局、30年使ってしまった……」 国鉄を巻き込んで開発費を捻出しようとした結果、その国鉄に足を引っ張られる形で長居することになってしまったSEだが、どこぞの走る一斗缶と異なり、あちこち足らぬものの致命的と言うほどでもなく、最後まで人気者であった。

  • 第1編成は大井川鉄道に譲渡され急行列車として用いられたが、輸送力過剰かつ連接構造で使いづらかった為、小田急に残った車両より早く引退し、その後解体された。
  • 第3編成は静態保存車両として、5両編成のうち新宿方の2両を登場当時のスタイルに復元し(ただし機器や車内は改造後のままであり、復元されたのは外観のみ)、海老名検車区内に作られた保管庫にて1編成丸ごと保存されていた。その後、2021年開業のロマンスカーミュージアムに移設。この際5両編成から3両編成に短縮し、残る中間車2両は保存対象から外れ解体された。


小田急3000形(2代)

小田急3000形


2代目小田急3000形は、小田急線の主力車両である。バリアフリー・低コスト化を重視し車両の共通化を図った。また、並行して行われていた小田原線複々線化工事への観点から裾絞りは廃止して車体幅を2866mmとした。

  • 1次車である3251F~3254F、6両編成4本はワイドドア車として登場した。
  • 2次車以降は車内外とも2003年に日本鉄道工業会が制定した「通勤・近郊型電車の標準仕様ガイドライン」に基づくデザインとされ、本形式は日本車輌が採用している「日車ブロック工法」で量産された。
  • 4次車以降はLCDが搭載され、4次車は千鳥配置。5次車以降は各ドア上に設置されている。

車両の組成は6両固定編成(3251~)、8両固定編成(3651~)、10両固定編成(3081~、3091~)の3種類。
  • 6両固定編成は当初6両中4両を電動車としていたが、途中の3263Fより編成形態を変更、6両中3両を電動車とした。このグループは他形式との併結運転も行っている。
  • 10両固定編成は落成時から10両を組んでいたわけではなく、6・8両固定編成に中間車を新造・挿入して生まれたものである。改番による欠番を避けるため、6・8両固定編成のラストナンバーから順に10両編成化が行われている。
  • その10両固定編成のうち、3081F以降の80番台は8両固定編成由来、3091F以降の90番台は6両固定編成由来の編成である。
  • 10両固定編成・80番台のうち、8両から10両化した3083F以降の編成は側面の行先表示器がフルカラーLED・3色LEDで混在。新造車側のみフルカラーLEDとなっている。

2019年10月時点で6両固定編成27本、8両固定編成8本、10両固定編成12本(うち80番台は7本)が在籍。以降の車両増備は2代目5000形への製造へシフトした。

2022年(令和4年)8月に小田急3000形のリニューアルが発表され、最初に3次車である3265fから着手予定。

余談

  • 10両固定編成・3083Fの4号車は「3333」のゾロ目番号。元3663F。ちなみにこの編成は2・3号車のみフルカラーLEDで他は3色LEDの状態になっている。
  • 10両固定編成・3093Fは小田急沿線の「藤子・F・不二雄ミュージアム」開館を記念し、2011年からの期間限定でラッピング車「F-Train」として装飾がなされた。東京都屋外広告物条例に引っかかったため、2012年に別のラッピングへやり直し2013年まで運行。


主な編成表

  • 現存する編成のみ記載する(組み換えの場合は組み換え編成の元番を参照)。
  • 製造次数は編成の車両製造年月日が同じ6両編成と8両編成のみ記載。
  • 1次車はワイドドア車
  • VVVF=制御装置、SIV=補助電源装置、CP=コンプレッサー
  • 「簡」は簡易運転台を装備した車両。


6両編成(1次車・2次車)
←新宿・片瀬江ノ島   小田原・藤沢・唐木田→

形式325032003300340035003550製造次数
号車654321
MT構成Tc1M1M2M3M4Tc2
車両構成VVVFSIV,CPVVVFSIV,CP
第1編成3251320133013401350135511次車
第2編成3252320233023402350235521次車
第3編成3253320333033403350335531次車
第4編成3254320433043404350435541次車
第5編成3255320533053405350535552次車
第6編成3256320633063406350635562次車
第7編成3257320733073407350735572次車
第8編成3258320833083408350835582次車
第9編成3259320933093409350935592次車
第10編成3260321033103410351035602次車
第11編成3261321133113411351135612次車
第12編成3262321233123412351235622次車

6両編成(3次車以降)
←新宿・片瀬江ノ島   小田原・藤沢・唐木田→
形式325032003300335034003450製造次数
号車654321
MT構成Tc1M1M2T1M3Tc2
車両構成VVVFSIV,CPSIV,CPVVVF
第13編成3263321333133463341334633次車
第14編成3264321433143464341434643次車
第15編成3265321533153465341534653次車
第16編成3266321633163416341634663次車
第17編成3267321733173417341734674次車
第18編成3268321833183418341834684次車
第19編成3269321933193419341934695次車
第20編成3270322033203420342034705次車
第21編成3271322133213421342134715次車
第22編成3272322233223422342234725次車
第23編成3273322333233423342334736次車
第24編成3274322433243424342434746次車
第25編成3275322533253425342534756次車
第26編成3276322633263426342634767次車
第27編成3277322733273427342734777次車

8両編成
←新宿・片瀬江ノ島   小田原・藤沢・唐木田→
形式36503600370037503850380039003950製造次数
号車87654321
MT構成Tc1M1M2T1T2M3M4Tc2
車両構成VVVFSIV,CP簡,CPSIV,CPVVVF
第1編成365136013701375138513801390139513次車
第2編成365236023702375238523802390239523次車
第3編成365336033703375338533803390339533次車
第4編成365436043704375438543804390439544次車
第5編成365536053705375538553805390539554次車
第6編成365636063706375638563806390639564次車
第7編成365736073707375738573807390739574次車
第8編成365836083708375838583808390839585次車

10両編成(80番台)
8両編成を10両編成に改造したグループ。2号車(3430),3号車(3380)は追加新造車。
3083F以降の側面の行先表示器は新造車である2,3号車はフルカラーLED、従来から存在する他の編成は3色LEDとなっている。

←新宿・片瀬江ノ島   小田原・藤沢・唐木田→
車両構成3080303031303180328032303330338034303480
号車10987654321
MT構成Tc1M1M2T1T2M3M4T3M5Tc2
車両構成VVVFSIV,CPVVVFSIV,CPSIV,CPVVVF
  • 第1編成
  • (旧3665F)
3081303131313181328132313331338134313481
  • 第2編成
  • (旧3664F)
3082303231323182328232323332338234323482
  • 第3編成
  • (旧3663F)
3083303331333183328332333333338334333483
  • 第4編成
  • (旧3662F)
3084303431343184328432343334338434343484
  • 第5編成
  • (旧3661F)
3085303531353185328532353335338534353485
  • 第6編成
  • (旧3660F)
3086303631363186328632363336338634363486
  • 第7編成
  • (旧3659F)
3087303731373187328732373337338734373487

10両編成(90番台)
6両編成を10両編成へ改造したグループ。4号車(3340),5号車(3240),6号車(3290),7号車(3190)は追加新造車。

←新宿・片瀬江ノ島   小田原・藤沢・唐木田→
車両構成3090304031403190329032403340339034403490
号車10987654321
MT構成Tc1M1M2T1T2M3M4T3M5Tc2
車両構成VVVFSIV,CPVVVFSIV,CPSIV,CPVVVF
  • 第11編成
  • (旧3280F)
3091304131413191329132413341339134413491
  • 第12編成
  • (旧3281F)
3092304231423192329232423342339234423492
  • 第13編成
  • (旧3282F)
3093304331433193329332433343339334433493
  • 第14編成
  • (旧3278F)
3094304431443194329432443344339434443494
  • 第15編成
  • (旧3279F)
3095304531453195329532453345339534453495

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小田急電鉄小田急 3000形 ワイドドア テクノインスペクター ロマンスカー 連接車

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