CV:遊佐浩二
概要
魔術師。第五章「矛盾螺旋」に登場し、荒耶宗蓮に人形の作成などの面で協力した。「反証」の起源をもつ。魔術協会では荒耶宗蓮、蒼崎橙子と学院時代の同期であり、ロード・バリュエレータの弟子。専攻はルーン魔術で、人形師としての技術も学んでいたと思われる。
見た目は20代の美青年だが、実年齢は50歳以上。赤いコートとシルクハット(作中ではワインレッドとも表記された)にステッキを着用しており、かなり浮世離れしているが、魔術師然とした恰好であるともいえる。
魔術師・人形師としての能力は非常に高く、シュポンハイム修道院次期院長の座が約束されていた。また、アグリッパ直系の子孫である等、血筋、実力とも一流である(時計塔の名門でロードであるケイネスと礼装抜きならほぼ同格)。
だが、なまじ優秀なためかプライドが非常に高く、ルーン・人形師としての技術ともに自分より優秀な蒼崎橙子に対して異常なまでの劣等感と妄執を抱くなど、性格にかなり難がある。
その性格のせいか作中ではおかしな言動を連発し、蒼崎に(二度も)あっさりと敗北し、自ら小者であることを悟りながら退場していった。その見事なやられっぷりに感動したのか、少なからず彼のファンがついた模様。
能力
蒼崎橙子には敵わないものの人形師として高い技術を持ち、人間の脳髄を生きたまま保存し、人形に繋げて動かすこともできる。その人形の精度は人形師としてかなりの腕を持つ荒耶宗蓮が自分の製作した人形を使わずに、アルバの人形を儀式の一環として人間の代用に使えるものと認め、大量に採用したことからもうかがい知れる。
また、物を破壊する魔術に関しては橙子も一流と認めるほどで、彼女が手持ちのアンザスで生ける屍を燃焼しきれなかったのに対し、(場の好条件が味方したのだろうが)千℃を超える魔力の炎を連発で放っている。
上記でも触れたが、高速詠唱による破壊魔術を得意とし、1分以上はかかりそうな呪文の詠唱をわずか2秒に満たない時間で済ませる。さらに、一度唱えた呪文は「Repeat!」と唱えるだけで連続で再発動できるなど、呪文の詠唱に関する高い技術を見せた。この場面はアルバの優秀さを際立たせる名シーンだった…と思う。
他には、エーテルを具現化させスライムを召喚する、魔力を相手に直接ぶつけて斬撃のような傷を与える、人間の生首を素手で万力のように押し潰す握力などを持つ。なお使い魔は黒いドーベルマン。アルバは簡単に人を愛せないかわりに、そういう簡単に愛せる生き物は大好きなのだとか。
また劇場版では、必死に逃げる黒桐幹也を早歩きで楽々と追いかけながら余裕の表情で身振り手振りを交えながら第九の鼻歌を披露してくれるという愉快なパフォーマンスも見せてくれた。
名門の魔術師にしては珍しく最新の機械を使うことにためらいがなく、古い考え方の時計塔の老人を小馬鹿にしている。これは師匠であるイノライ・バリュエレータ・アトロホルムが彼と似た志向のため影響されたのかもしれない。
他作品での活躍
Fate/strange Fake
彼の死で混乱したシュポンハイム修道院にバズディロット・コーデリオンが介入したらしい。
Fate/Zero
アニメ版18話にてある理由でアリマゴ島が壊滅することとなっているが、その中に彼と思われる人物の姿が確認されている。
余談
赤ザコ
魔術師として一流の血統と実力を持つのにもかかわらず、あまりにもあっさりと敗れてしまったため、また彼のかなりのヘタレっぷりからファンの間ではしばしば「赤ザコ」と呼ばれる。
某工場長
見た目が『チャーリーとチョコレート工場』に登場するウィリー・ウォンカに似ているためか、よく「工場長」「チョコレート工場長」などと呼ばれネタにされる。
名台詞
「Go away the shadow.It is impossible to touch the thing which are not visible.
Forget the darkness. It is impossible to see the thing which are not touched.
The question is prohibited.
The answer is simple.
I have the flame in the left hand.
And I have everything in the right hand―――――――――」
「I am the order.
There fore. you will be defeated securely―――――!」
(「影は消えよ、己が不視の手段をもって。闇ならば忘却せよ、己が不触の常識にたちかえれ。
問うことはあたわじ。我が解答は明白なり!
この手には光。この手こそが全てと知れ。
我を存かすは万物の理。すべての前に汝、敗北は必定なり………!」)
※上記の呪文をわずか2秒未満で詠唱した。アルバの呪文詠唱技術の高さを窺い知れる。
劇場版ではカットされたが。
「Repeat……!」「Repeat!」「Repeat!」
※橙子の使い魔に魔術が効かなったため、「Repeat」で同じ魔術を連発している場面。効かない魔術をバカの一つ覚えみたく何度も撃っている様子は無能に見えて少し哀れであった。
劇場版ではカットされたが。
「危ないな危ないな危ないな危ないな危な(略)」
※黒桐幹也の頭を「危ないな」連呼で階段(劇場版では壁)に打ち付ける場面。かなり鬼気迫るものがあった…。
劇場版では31回打ち付けている。
「お前は死んだはずだ!」
※再起して現れた橙子から「お前は死んだはずだ」なんてお決まりの台詞を言うと器の小ささが知れると忠告された上での発言。この後、学院時代から変わり果て「怪物」となった彼女に絶望させられる。そして…
橙子「お前は私をあの名で呼んだ。」
ご先祖様
ドイツの実在する人物で、ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ・フォン・ネッテスハイム。
魔術師、神学者、法律家、軍人、医師であるとされている。魔女裁判で火焙りになりそうになった農婦を熱弁を振るって助けたりした。また、悪魔図鑑みたいな本も書いているようだ。
(石膏デッサンでよく描かれるアグリッパとは別人)
英霊の座に登録されているかどうかに付いては不明。
関連タグ
Fate/Zero(アニメ版18話にて彼に酷似した人物が出演している)
ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、アトラム・ガリアスタ:同じく時計塔の魔術師で、色々な点で似た者同士。