「ケリィはさ、どんな大人になりたいの?
お父さんの仕事を引き継いだら、どんな風にそれを使ってみたい?」
概要
CV:高垣彩陽
幼少期の衛宮切嗣が父と共に移り住んだ島・アリマゴ島に住んでいた茶髪でポニーテールの少女。切嗣にとっては姉代わりであり、初恋の相手でもある。
アリマゴ島の住民全員に言えることだが、「キリツグ」という発音が苦手でどうしても「ケリトゥグ」になってしまったため、「ケリィ」という愛称で呼んでいる。
通信教育のみで13歳のうちに修士課程まで獲得してしまった天才少女で、その頭脳を見込まれて切嗣の父であり封印指定の魔術師でもある衛宮矩賢の助手を務めていた。
矩賢を尊敬し、彼の研究が人のためになるものだと信じており、その事を実証するために彼が作った試薬を無断で服用し、結果死徒と化してしまう。
さらに試薬が不完全であった事から強烈な吸血衝動に駆られ、生きた鶏を貪ることで耐えながら切嗣に自分を殺すように頼んだ。
しかし、幼い切嗣は彼女から渡されたナイフ(元は矩賢に入れ込んでいる事を危惧した神父が渡したもの)で殺す事が出来ずにその場から逃げ出してしまい、結果アリマゴ島は死徒と代行者と魔術師が跋扈して殺戮を繰り広げる惨劇の島となってしまう。
この一件は切嗣に「彼女一人を殺せれば惨劇は起こらず多くの人が救えた」という強いトラウマを残しており、以降の彼が持つ「正義の味方」像を歪める原因となった。
ちなみに切嗣が晩年に冬木市で出会った高校生時代の藤村大河の容姿は彼女とよく似ている。
なお、本作の最後は、幼い頃の切嗣に向けたシャーレイからの問いへの答えで締めくくられている。
余談だが、「Fate/GrandOrder」で、彼女が描かれた概念礼装『過ぎ去りし夢』がある。
余談
アリマゴとはタガログ語で蟹を意味する言葉。よってアリマゴ島は東南アジア辺りに位置すると推測できる。
アリマゴ島の由来は島に伝わる困窮した娘が病気の母のために海神への供え物に手を付けた為に祟りで沢蟹の姿に変えられたという伝承から(日本にしかサワガニはいないだろという無粋なツッコミはさておき…)。
その社はちょうど切嗣たちが越して来た場所に位置するのだという。この為に矩賢は気味悪がられていた。
死徒化の直前に血の色を思わせるスイカを食べていた事といい、その伝承はさながら、シャーレイの行く末を表しているようでもあり…。
なお、死徒になるには条件が必要とされており、詳しい詳細はそちらを参照してほしいが、アリマゴ島には「食屍鬼」が大量に発生していたあたり、島民にはそれなりの「素質」があったと考えられる(ナタリア・カミンスキー曰く、「この島の連中、今じゃ殆どが死徒になっちまった」とのこと)。