「確かめたいだけだ!このボクが────こんなボクにだって、この手で掴み取れるものがあるんだってことを!」
プロフィール
スペル | Waver Velvet |
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誕生日 | 10月3日 |
星座 | 天秤座 |
血液型 | B型 |
身長 | 157cm |
体重 | 50kg |
イメージカラー | ウォームグレイ |
特技 | 推察、要点の整理 |
好きなもの | パズル全般、推理小説 |
苦手なもの | 腕力 |
天敵 | 自分 |
CV | 浪川大輔 |
演 | 植田慎一郎※1、平松來馬※2 |
人気投票 | 15位(男性6位・型月10周年記念) |
※1、舞台版『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』
※2、舞台版『Fate/Zero』
概要
『魔術協会』三大部門の一つであるロンドンの時計塔に所属する学生。19歳。両親がいたが、数年前に死別している。
講師のケイネス・エルメロイ・アーチボルトに自らのレポートを酷評された腹いせ(※)に、偶然にも自分の手に渡ったケイネス宛ての荷物が聖杯戦争のサーヴァント召喚に使う聖遺物と知るや、それを無断拝借し日本に高飛び。ライダーのサーヴァントとして征服王イスカンダルを召喚する。
※アニメでは他の生徒の前でレポートを晒されて恥をかかせられた事になっているが、原作やコミカライズ等では、一対一の面談で酷評されただけである為、完全に逆恨みである。
人物
自らを優秀と信じて憚らないナルシスト(というより世間知らず)であるが、実際には一般人への暗示すら完璧にはこなせないほど未熟で非才。
魔術師の能力は遺伝で決まる要素が多く、世代を多く重ねているものほど魔術回路の本数が多くなり、魔術刻印で継承される魔術の質も高くなる傾向にある。そのため、当時の時計塔は勉強ができなくても家の歴史が長いほど偉いという腐敗した風潮が蔓延していた。この状況を訴える為、遺伝よりも本人の才能を認めるべきだとウェイバーは主張するも、師のアーチボルトをはじめ周囲の学生からは嘲笑の的であった。いくら魔術の知識があったところで、生まれ持った魔術回路がお粗末な彼は、レベルの高い魔術が使用できないのである。
彼の論文の内容も要するに「三流でも死ぬほど努力したなら(生まれてから一度たりとも特訓したことない)一流血統の魔術師に勝てる!バカにすんな!」というような「お前舐めてんのか」レベルの内容であり、そもそもケイネスの解答も「うん、まあ言いたいことはわかるが無理筋だろそんな仮定。仮に、仮によ?合ってるとして、一流が努力したら三流勝ち目ねーじゃん。んで在野ならともかくその努力する一流が大前提なのが魔術協会で時計塔なんだけど?こんなゴミに費やす時間があったら君の子孫が認められるくらい大成できるように魔術回路鍛えて、魔術刻印に自分の家の魔術を確立しておきなさいよ(意訳)」というモノなので根本から間違っている論文ですらない落書きである、キチンと全部読んだだけケイネスは偉い
実際「自分で行けないなら次代へ」は魔術師の基本理念であり、自分が自分がと焦ると大抵碌なことがない
後の言動やイスカンダルへ告白した内容を考えると、実際は自分の非才と実力のなさを理屈では十分理解していたものの、若さ故にそれらを自認するには至らなかったようである(ライダーはそんな彼の卑屈さも評価しており、その卑屈さが将来大成する為の要であると見抜いていた)。
魔術師の常識とされている「家柄の古さと才能の絶対性」を否定する理論に自信を持っており、実際後にこの理論の正しさを証明できたのだから「自分はこの理論を適用しても凡人」という事実は受け入れがたかったと思われる。
当初はライダーとそりが合わなかったが、次第に打ち解けていき何だかんだで良好な関係を築く。勝ち進んでいくに連れ、ライダーのカリスマ性と度量に感銘を受け、成長していく。アニメ23話から分かる通り、散々振り回されつつも終盤まで一度も令呪を使用していない。また令呪に使った内容からも、ファンからは「主人公よりも主人公してる」と評される。ちなみにプロットの段階ではもっと主人公していたらしいが、「誰が主人公か分からなくなる」という理由でカットされた。
聖杯戦争の中で、自身の魔術の才能のなさを思い知らされ、聖杯戦争で敗れたケイネスの研究を引継ぎ、彼の才能と世代の必要性について認めるに至っている。
魔術師としては至らない部分の多い彼ではあるが、他人をプロデュースすることに関しては超一流であり、後に教育者として大成していく。多くの生徒を名のある魔術師として世に送り出し、「ロード・エルメロイⅡ世」と称された。もっとも、教師として大成した現状に誇りを持っているかというとそうでもないらしく、自分を差し置いて有名になっていく生徒に嫉妬を覚えるなど、まだ「魔術師としての才能を評価されたい」という願望はある模様。
第五次聖杯戦争の十年後に遠坂家の当主と共に大聖杯を解体した事から、聖杯戦争を解体した男と呼ばれる事になる。
聖杯戦争から無傷で生還した事実も時計塔では評価されているらしい描写がある。
また、魔術師と言えど人並みの倫理観や優しさは持っており、キャスターの工房に潜入した際にはキャスターのマスターによって人から作られた芸術品と呼ぶには悍ましすぎる地獄を見た事で嘔吐していたり(※)、第4次聖杯戦争中に世話になったマッケンジー夫妻に第5次聖杯戦争からの避難を兼ねて旅行のチケットをプレゼントしていたり、アニメ『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では中東の街でバイクを動かせずに困っていた青年(CV:佐藤元)を助ける為、バイクの点火プラグに火を点けて一時的に走行可能にするなどしていた。真名を堂々と明かしたり、ズボンを履かずに外出しようとするライダーに対してツッコミを入れるなど、常識人としての側面もある。
※これにはライダーも「良いんだよそれで、こんなモノ見せられて眉一つ動かさぬヤツがいたら余がぶん殴っておるわい!」と彼の人間らしさを肯定している。
能力
「魔術師」としてのベルベット家では彼で三代目に当たるが、本格的に魔術師として勉強をし始めたのは彼が初めての為、魔術師としての歴史は非常に浅い。その為、魔術師としての財産である魔術回路も魔術刻印もお粗末極まるもので(魔術回路は僅か9本)、その差を努力と才能で埋めようとしているが、周囲からは相手にされていなかった。
それ故に、作中では“真っ当な”魔術師であるケイネスや遠坂時臣から酷評されている。
魔術師としての実力だけみれば前述の通りだが、反面、魔術師としては浅すぎる出生や足りない技量を埋めるため、効率を重視する考えを持ち、その影響で科学文明に対する忌諱感は薄い。本来は魔術師が嫌う現代技術や機械操作にも手馴れており、型に囚われない柔軟な価値観を持つ。
作中で使用した魔術は、催眠による暗示、使い魔の使役、暗視(アニメ版では演出の都合上、道具を用いた照明魔術)、初歩の錬金術など。作中に登場した他の魔術師と比較すればやや見劣りはするものの、その種類は多岐に亘る。
錬金術は本来専門ではないが、時計塔にいた頃、ケイネスの門下生であったためにたまたま習得していたもの。この錬金術を用いた地道な水質分析によって、キャスター陣営の潜伏先を突き止めている(ウェイバーより先に突き止めていたのは、アサシンおよび、アサシンと共謀しているアーチャー陣営のみ)。
この功績に、ライダーも彼を「実はとんでもなく優秀なのではないか?」と感心しているが、ウェイバーはこれを一流の魔術師ならやらないで済む手法をわざわざ褒められたと不服に感じていた。しかし、着眼点と、前述の柔軟な価値観と思考を持ち合わせている点で、ある意味ではライダーの評価もあながち間違いでは無いと言える。
暗示の魔術は、冬木市在住の外国人老夫婦・マッケンジー夫妻に対し使用。これにより自身を彼らの孫であると暗示を掛ける事で、聖杯戦争中の滞在先として彼らの家に寄宿した。これは、日本にいる間の滞在費が工面出来なかったため(したがって魔術工房を造るだけの技術や資金があるはずも無かった)。
しかし、結果的にだが魔術師の固定観念を逆手に取る衛宮切嗣の意表を突く事になり、さらにライダーの宝具『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』による飛行移動によって追跡が困難な事も相俟って、切嗣は聖杯戦争終盤に至るまでウェイバーの所在を特定する事が出来なかった。
この為に彼は「ケイネスよりも賢明な判断」とウェイバーを高く評価し、拠点を突き止めた後も、罠の存在を警戒して襲撃に踏み切れなかった。偵察や張り込みは何度か行っていたが、その時に限ってウェイバーは出かけており、「やはり油断ならぬ敵」と認識されるという豪運ぶりであった。
魔術師として浅学菲才の彼が最終局面まで生き残り、かつ無傷で生還できたのは、徹頭徹尾この幸運のおかげである。
ちなみに『ZERO』は全編日本語の作品であるので忘れがちだが、ウェイバーは日本語が話せないという設定である。通訳に関しては聖杯に知識を与えられたライダーが行っている。他のアニメのような外国人キャラクターが全員日本語で話しているというご都合設定はないのだ。
詰まる所、ウェイバーが通訳なしで話しているキャラクターはほぼ全て英語ができるキャラクターというわけである。
関連人物
召喚したサーヴァント。散々振り回されていたが、最後には主であり掛け替えのない友として絆を育む。多様な視野を持つように助言し、結果としてウェイバーの人を育てる才能を開花させる切っ掛けにもなった。
時計塔での講師。彼から触媒をチョロまかし聖杯戦争へ参加。
レポートをこき下されたため人間としては苦手意識を持っていたが、魔術師としては亡くすには惜しい才能だったと尊敬する。
三度、相まみえたサーヴァント。どうやら彼女から受けたの宝具の一撃はトラウマとなっている模様。
未遠川での戦いにて出会ったセイバーのマスター(代理)。携帯電話の使い方が分からなかった為か、ウェイバーが代わりに切嗣の電話に応じた。
『花札大作戦』ではウェイバーをおちびちゃん⇨ウェイバーちゃんと呼んでおり、アイリの目から見てもかわいいタイプの男の子であるとの事。その為か、ウェイバーには可愛くいて欲しいようで、ウェイバーに鋼の肉体を求めるライダーとは衝突していた。
なお、このゲームではウェイバーがあまりにも可愛かった為か、男の子が欲しかったという願望を明かしている。アイリが亡くなった後とは言え、その願いは直に叶うこととなる。
セイバーのマスター(本物)。ウェイバーの行動を深読みしすぎて過大評価をしてしまい、結果として彼とその周囲の人物が聖杯戦争の脅威に巻き込まれずに済んだ。
デザインがよく似ていると評されているが、赤の他人であるし、似たのは偶然である。
『花札大作戦』では切嗣がこのネタに触れている。
マッケンジー夫妻
ウェイバーが寄生先にした老夫婦。上述の通りウェイバーは両名に暗示を掛け、孫と偽って過ごしていたが、夫のグレンからは「孫にしては優しすぎる」と違和感を抱き、あっさりと暗示を破られてしまう。
しかしウェイバーが来たことで、息子夫妻や孫と離れ離れになり落ち込んでいた妻のマーサが元気を取り戻した事に感謝しており、別に悪事を働いているわけでもないので騙したことも許している。
聖杯戦争の終盤、決戦に臨もうとするウェイバー達にかけたグレンの言葉は、それまで魔術師の狭い世界しか意識してこなかった彼が自分を見つめ直すきっかけの一つとなった。
第四次聖杯戦争終結後、時計塔のロードとなった後でも交友は続いており、第5次聖杯戦争の予兆が確認された際には、被害が及ぶ可能性を危惧し、「ウェイバー」として夫妻に旅行のチケットを送っている。
時計塔の同期で打算込みで日本に行くための旅費をくれた張本人。後の親友(?)。
アニメではバビロンで彼と共に大冒険をする羽目に。
ちょっとしたアドバイスをして彼女が教員になる一因を作る。
祖母
魔術師の家系としてのベルベット家初代。ただし、ある魔術師の愛人時代にピロートーク感覚で初歩魔術を習ったというだけで、別に魔術師としてやっていく気は全く無かったため、魔術刻印も魔術回路もお粗末極まりなかった。
母
ベルベット家二代目の魔術師だが、「母の形見であり、思い出なのだから大事にしよう」程度の感覚で継承しただけ。しかも権謀術数渦巻く魔術師社会の政治的ヒエラルキーやそこに巻き込まれることの危険性を嫌っていたため、これまた魔術師としては全くやる気が無く、ベルベット家の魔術回路はさっぱり増強されないままウェイバーに引き継がれていった。
この祖母と母の一件もウェイバーのコンプレックスの一つとなっている。
とある喫茶店で出会って散々振り回される。後に疑似サーヴァントになってまで振り回される縁を作ってしまう。
余談
虚淵氏曰く、コンセプトは「慎二リベンジ」。しかし、奈須きのこはその発言に「うそぉ!?」と驚いていた。
きのこ曰く、慎二ウェイバーどららも小市民的ではあるが、人様に迷惑にかける発想ができないのがウェイバーで、平気で迷惑をかけられるのが慎二だという。
シナリオ担当その他曰く、「パラメータを幸運に全振りした男」とのことで、藤村大河に匹敵するEXランクの持ち主。個人としての戦闘力は皆無であるため切嗣を含むマスター同士の殺戮と無関係でいられたこと、上記のように財政難とライダーの機動力で身の安全を確保し続けたことなどが重なった結果、他のマスターが程度の差はあれど凄惨な結末を迎えているのに対して彼は唯一無傷で生還し、その結果、リベンジどころではない大躍進を遂げた。
また、成功を約束された男でもある。本編の時間軸はもちろんの事、あらゆる平行世界においても聖杯戦争にて征服王を召喚し、その姿に感銘を受け、時計塔の名物講師として大成している。逆に言うと、ケイネスは絶対に敗北死する宿命でもあるといえよう。
このため、第4次聖杯戦争に参戦した人物の中では第5次聖杯戦争終了以降の時代まで唯一生存しているマスターである。
ファン・公式共に認める「Fate/Zeroの真ヒロイン」。原作である奈須きのこ、武内崇、著者である虚淵玄の三人曰く、「Fate/Zero最萌えキャラクター」らしい。
ちなみにライダーかウェイバーのいずれかを女子にしたら『Fate2』になるらしい。大半がウェイバーヒロイン説を主張しているが、菌糸類だけはライダー女性説を主張している。
エイプリルフール2009『戦車男』ではまさかの女体化した。