馬鹿だな君は。いいかい、傷は耐えるものじゃない。訴えるものなんだよ
概要
伝奇小説『空の境界』第三章のタイトル。
1998年7月。両儀式が二年の昏睡から目覚めてからの最初の事件。
「両儀」と「浅神」。退魔の血脈を受け継ぐ者同士の殺し合い。
ストーリー
7月20日、深夜。黒桐幹也はひとりの女子高校生を一晩だけ保護した。
翌日には出て行った彼女の名は浅上藤乃。半年もの間、不良グループから暴行を受た末、眠っていた異能で復讐した殺人鬼であった。藤乃は強姦魔の最後のひとりを探すため、夜な夜な町を徘徊しては殺人を繰り返す。
「殺したくない」と言いながら殺す瞬間だけ生の実感を得られる浅上藤乃。
生の実感が薄いため、殺せる誰かを求め殺し合いを望む両儀式。
なつのあめの夜。ふたりの異能者の殺し合いが始まる。