概要
CV:西村知道
ザフト・ウィラード隊の隊長。貫禄のある中年の軍人。
任務に忠実な性格でユーレンベックに搭乗して「エンジェルダウン作戦」の指揮を担う。
フリーダムとアークエンジェルの伝説的強さを知っており、「さすがは音に聞こえたフリーダムとアークエンジェル」と称している。
司令部からの命令は「撃破」であるにもかかわらずアークエンジェルに投降を呼びかけたタリア・グラディスを非難し、アークエンジェルへの攻撃続行を命じる。
アークエンジェルは撃沈され、エンジェルダウン作戦は成功したかに見えたが、撃沈は偽装であり結果としては逃げられてしまう。
人物
彼の性格は、良く言えば慎重、悪く言えば狡猾ないかにもなベテラン軍人。
ウィラード隊での総攻撃を具申する副長を鼻で笑い、
「フン、貴様は知らんのだろう?アラスカもヤキン・ドゥーェも。功を焦って取り逃がしたらそれこそ取り返しがつかんぞ。今後のこともある。ケツはきっちりインパルスとミネルバに持ってもらえ。命令どおり、我が軍のエースにな。」
と、自分の部隊の損失は少なくミネルバ隊を矢面に立たせる腹積もりであった。
- 小説版ではさらに、前大戦の英雄であるアークエンジェルを討つという命令に政治的なキナ臭さを感じており、軍の命令には従うがリスクも責任もミネルバ隊に押し付けたいという思惑があった。ギルバート・デュランダル失脚後彼の懸念は現実となった。
そのくせタリア・グラディスがアークエンジェルに投降を呼び掛け、マリュー・ラミアスがその要求を突っぱねるとあまっちょろいやり取りに痺れを切らし、ウィラード隊の猛攻がアークエンジェルを襲った。
アークエンジェル側からすれば手酷い痛手を負わされた相手であり、ミネルバ隊とも因縁がありそうな人物なのだが、エンジェルダウン作戦以降特に出番は無い。
エンジェルダウン作戦
「ちなみに何でそもそもアークエンジェルはザフトに討伐命令が出されたの?」という話だが、これはアークエンジェルの戦闘介入によりハイネ・ヴェステンフルスの戦死という人的被害を出した(ハイネはFAITHの実力者であり、アークエンジェルが要らぬ横やりを要れなければ死ぬことは無かったという見方が大きい。)こと、
そして何より、あまりにもザフトの作戦を妨害したためにザフト側の経済的損失が馬鹿にならなくなったという理由が大きい。
ギルバート・デュランダルの持論・演説にもある通り、「戦争とは経済活動」なのであり、視聴者側から見れば「アークエンジェルはオーブの正統な姫であるカガリ・ユラ・アスハを護る騎士」「悲惨な戦争を止めようと駆けつける正義の味方」に見えるが、ザフト側からすれば「お前らが何度も何度もザフトの作戦を妨害するからどれだけ無駄に兵器を消費して軍に損失出してると思ってるんだバカヤロー!!」(要約)と言う話である。
戦争に第三勢力として介入するということはそういうことであり、「停戦を呼び掛けており、多少の攻撃や反撃はあれど積極的な攻勢には出ていない」からといって、「敵と見なされない」理由にはならないのである。