FAITH(ガンダムSEED)
ふぇいす
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』におけるザフトの称号。FAITHとは「信頼」「信念」という意味を持つ。
戦術統合即応本部の略称(Fast Acting Integrate Tactical Headquarters)で、特務隊と呼ばれるプラント国防委員会直属の指揮下に置かれる部隊であり、国防委員会及び最高評議会議長に戦績・人格ともに優れていると認められた者が任命される、いわばエリート中のエリート、トップエリートの称号である。FAITHに認められたものは、軍服の左襟元に翼を模した徽章をつける。
C.E.71年にも特務隊と呼ばれる組織は存在しておりレイ・ユウキなどが該当者であったが、これとC.E.73におけるFAITHが同一かは不明。
一応「隊」とはなっているが、各々行動の自由は認められておりその権限は通常の部隊指揮官より上位であり作戦の立案及び実行の命令権限、果てはモビルスーツの徴用権までも有している(コミックボンボン漫画版ではデストロイとの戦いで小破しミネルバに着艦していた一般兵の乗るバビをアスラン・ザラがFAITH権限で借用している)。
このように一般の指揮官よりも上位の権限を持つことから、一つの部隊にFAITH権限者が複数人いると意思統一に齟齬を来す二重指揮問題が発生する可能性がありハイネ・ヴェステンフルスはそれを危惧していた。
ミネルバ隊には何かとFAITHが集まりがちで、アスランとタリア・グラディスが同時に任命された時点で2人となり、ハイネ着任により3人となった、ハイネ戦死・アスラン脱走で一時的にタリアのみとなったが、ヘブンズベース戦後にシン・アスカとレイ・ザ・バレルがFAITHに任命されまた3人になっている。
ザフト復隊の際に、最高評議会議長ギルバート・デュランダル議長が任命(と共に最新鋭機セイバーを受領)。後のザフト脱走により権利剥奪。
ミネルバ増援として乗船。
アスラン着任と同時に任命。バッジはアスラン経由で届けられた。
ヘブンズベース攻防戦での戦果によりシンに授与されたネビュラ勲章と同時に任命。ただしこれはデュランダルがシンを自身の腹心としておくためという意図が強い。
視聴者からは当時から負けフラグ・死亡フラグという印象が強い。
アスランは旧友であるキラ・ヤマトがザフトに反旗を翻したことに悩み本来の実力を発揮できず、更に恋人であるカガリ・ユラ・アスハとの不和に更に苦悩し、結果として彼の駆るフリーダムにセイバーを破壊されてしまう。結局SEEDの発動すらしないままザフトを脱走することとなった。
ハイネはミネルバ隊としての初陣であるダーダネルス海峡戦に運悪くフリーダムの介入があった上、その攻撃に逆上したステラ・ルーシェのガイアが敢行したフリーダムに対する攻撃に巻き込まれ戦死している。
シンはFAITHになる直前にアスランとメイリン・ホークが乗って脱走したグフイグナイテッドを撃墜したことにより悪化したPTSDでザフトを裏切ったアスランと入れ替わるような形で迷いが生じるようになり、その事が生きていたアスランの駆るインフィニットジャスティス相手にデスティニーをもってしても結果としては全敗となることに繋がってしまった。
レイも感情をあまり表に出さなかっただけで実はシンと同様に迷いを持っており、キラによってそれを自覚。彼の駆るストライクフリーダムとの戦闘で傷1つつけられぬままレジェンドを破壊され、最期はタリアやデュランダルと共に戦死している。
このようにFAITHに任命された人物は例外なく不運や悲運が発生する傾向にあり、一種の呪いのような見られ方をしている。
同時に「能力による適性は考慮するが、その人物の内面までケアしない」というデュランダルの見通しの甘さが露見しており、そこが彼の提唱するデスティニー・プランの彼本人が気付いてない欠点にもそのまま反映されてしまっていると言えよう。