「クルーゼめ、こんな通信を送ってくること自体が下手な挑発だぞ」
CV:竹村拓氏
概要
ザフトのMSパイロット。異名は「紅海の鯱」。
カーペンタリア基地に所属しており、ディン、グーンと言った空戦・水中用MSを使用するモラシム隊を率いる男である。
妻と子を含む家族を血のバレンタインによって失っており、地球連合軍及びナチュラルに対して激しい憎悪を抱いている。
劇中の活躍
初登場はPHASE-22(HDリマスター版21話)。
砂漠の虎を倒してインド洋を進むアークエンジェルを狙い、ディンに搭乗して部下のグーン隊と共に襲撃をかけるも、キラ・ヤマトが乗るストライクガンダムがグーン隊を撃破し部下を失ってしまい、自身もディンの右翼をムウ・ラ・フラガのランチャーストライカー装備のスカイグラスパーに破壊され撤退。
その4日後にゾノに乗り換えて再び襲撃をかけた。
ゾノのパワーでソードストライクガンダムを追い詰めるが、母艦のクストーがスカイグラスパーによって破壊され、モラシム自身も僚機のグーン隊がアークエンジェルのバレルロール戦法によって一度に2機とも破壊され、その爆風で体勢を崩した所をストライクのシュベルトゲベールの刺突を左胸部で受けてしまい、それでも撃破に至らずストライクの頭部を右手で抑え込みそのまま至近距離からフォノンメーザー砲を放とうとするもアーマーシュナイダーの追撃を受け戦死する。
スペシャルエディションでは紅海やインド洋の戦闘シーンは冒頭で映るがモラシム自体は未登場であり、その後のクルーゼによるモラシム含めたストライクとの戦闘で戦死した著名な兵士の読み上げもカットされているので、こちらではファーストガンダムの劇場版に於けるマ・クベのように映像内では戦死していないのかも知れない。
機動戦士ガンダムSEEDMSVではアニメ本編登場前の物語でジェーン・ヒューストンとの因縁が描かれており、こちらではグーンの原型機にあたるジン・フェムウスに搭乗していた。
ゲーム版での活躍
アーケードゲーム「機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.(以下連ザ)にもパイロットとして登場。
本編ではそれ程出番が無かったので当然と言えばそれまでだがゲーム内の方が台詞が多く、中には「まだ終わらんよ!」なんて台詞も…。
味方がクルーゼの場合は原作のやりとり再現がある。
本作の使用可能パイロットで美少年、イケメン、美少女に混じってただ一人髭面のオッサンというインパクトで一部のプレイヤーから人気が有り、上記の様にスペシャルエディションで出番をカットされているのでTV版以外でモラシムの知名度向上に貢献した数少ない作品の一つと言える(原作での活躍の少なさや他メディアでの露出の少なさから連ザでモラシムを知ったファンもいる模様)。
続編である連ザ2にも引き続き登場したが、サトーやババ一尉といった渋い男性キャラの追加で唯一無二だった濃いオッサンキャラの立ち位置は揺らいだが、それでも引き続き使用率はサブキャラの中では高かった模様。
「ガンダム・ザ・バトルマスター」の系譜である海外専売作品「Battle Assault 3 Featuring Mobile Suit Gundam Seed」でもゾノのパイロットとしてプレイアブルキャラ参戦。
余談
立ち位置的に「砂漠の戦いの次の敵」、「前の敵と比べると出番が少なくガンダムのパイロットとも交流しない」、「仮面の男を快く思っていない」、「髭面のオッサン」と、黒い三連星に通じるところがある。
備考
名前のモチーフ元は、SEEDの設定製作を担当した下村敬治氏の名前のアナグラム(「シモムラ」→「モラシム」)したものであるが、モチーフにしたのはあくまで名字のみである。
「下村困る→シモムラ・コマル→マルコ・モラシム」だというのは一部の視聴者が勝手に流した噂話であり公式で否定されているので注意。
また、一部のファンからは名前をもじってオモラシムという不名誉な渾名で呼ばれているとか。
CVの竹村拓氏は、SEED以前のガンダムシリーズでも度々脇役などを演じており、中でも「機動新世紀ガンダムX」で演じたランスロー・ダーウェルはモラシムとは真逆で味方側のポジションかつ美青年キャラであった。