アークエンジェル級
あーくえんじぇるきゅう
地球連合軍が建造した最新鋭の戦艦。分類は強襲機動特装艦。ネームシップのアークエンジェルは、天使の階級である「大天使」に由来。
原型は地球連合宇宙軍で使用されるコーネリアス級輸送艦と、オーブ連合首長国で使用されるイズモ級宇宙戦艦。
1番艦でネームシップの「LCAM-01XA アークエンジェル」、2番艦の「LCAM-01XB ドミニオン」が該当する。
レーザー核融合パルス推進
アークエンジェル級の主推進器。
ヘリウムペレットを推進器内の燃焼室にてレーザー起爆させ、その爆縮の際に発生した核融合プラズマの膨張作用を利用した核融合ロケットであり(ニュートロンジャマーは核融合反応に対しては影響を及ぼさないため問題ない)、作動にはペレット起爆の為に相応のエネルギーが必要である上、熱量によって敵に索敵され易いリスクもある。
VTOLノズルも持っているため大気圏内外での飛行が可能である他、艦中央下部の翼や艦尾エンジン保持部は水中翼として機能し水上も航行できる。
レビテイター&プラズマタンブラー
アークエンジェル級の揚力を発生させている擬似反重力機関。プラズマタンブラーが損傷してしまうと、レビテイターによる揚力が維持できない、とのこと。
所謂ミノフスキー・クラフトに相当する代物。
なお、この機関が擬似反重力機関であることが判明したのは放送から20年後となる。
ラミネート装甲
アークエンジェル級の主装甲で、発生した熱エネルギーを装甲全体に伝導させ拡散し無効化する。熱と運動を利用したビームに対し無類の頑強さを発揮するが、排熱が追い付かないと装甲全体が同時に瓦解する危険性もある。
カタパルト
艦載機の発進は機体を弾体に見立ててローレンツ力によって磁場射出するリニアカタパルトを採用する。そのため磁場誘導レールを持つが、アークエンジェル級は地上での運用も想定している為、MS用ステップが取り付けられている。
このハッチ開口はコーネリアス級と同規格になっており、艦同士を180度逆転させて自動物資搬入システムでケーブル接続することで、本艦や同型艦との補給を円滑に行う事が出来る。
近接防御火器システム | 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」 |
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艦橋後方ミサイル発射管 | 対空防御ミサイル「ヘルダート」 |
艦尾大型ミサイル発射管 |
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多目的射出機 |
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副砲 | 110cm単装リニアカノン「バリアントMk.8」※ |
主砲 | 225cm連装高エネルギー収束火線砲「ゴットフリートMk.71」※ |
特装砲 | 陽電子破城砲「ローエングリン」※ |
※左右に同装備がある場合、右舷側を1番、左舷側を2番と呼んで区別している。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
アークエンジェル級のCIWS(バルカン砲)。対艦ミサイルに対して自動で起動し、弾幕を形成して迎撃を行う。手動に切り替えて発砲することも出来る。
対空防御ミサイル「ヘルダート」
艦橋の後方に16門装備されている極短射程の艦対空ミサイル発射管。近接艦対空ミサイルの一種。
ニュートロンジャマーが拡散した世界である為に電磁波の反復による照準に信頼性がない為、レーザー光を目標に照射して誘導する方式を採る。
110cm単装リニアカノン「バリアントMk.8」
アークエンジェル級の副砲となる大型リニア砲。通称「バリアント」。
縦方向に360度も回転出来る上、横方向にも少しばかり射角と調整出来る等、砲身の稼働の自由度が高い。一方、短時間に連続使用すると砲身温度が上がって使用不能に為るという欠点を抱えている。
225cm 連装高エネルギー収束火線砲「ゴットフリートMk.71」
アークエンジェル級の主砲となる2連装ビーム砲。宇宙世紀で言えば「主砲」「メガ粒子砲」と言った代名詞的なもの。通称「ゴットフリート」。
ラミネート装甲やアンチビーム爆雷等の対ビーム対策を行っていない艦であれば一撃で貫通する程の威力を持つ。地球連合ではアガメムノン級、オーブではイズモ級の主砲として採用されている。
アークエンジェル級での可動域に関しては、バリアントと比較して横方向にのみ180度回転し、縦の稼働は若干出来る程度しかない。加えて、背負い式でなく並列に装備されているため片舷砲戦での集中運用は不可能であり、反航戦や交差戦において難点がある。
陽電子破城砲「ローエングリン」
アークエンジェル級の両舷に計2門装備されている、同艦の武装で最も強力な陽電子砲。
反物質である陽電子を粒子ビームの中に収束・電磁投射させる事で対象を破壊する。反物質は物質と触れる事で対消滅を引き起こし、γ線(光)に転化される。この際に放射線が環境を汚染する恐れがあり(大気も物質である為、反物質と対消滅する)、更に電子を失った大気は活性が高まって周囲の物質と反応し易くなり毒性が高く成る為に地上での使用は倫理的制約があった。
なお、陽電子の保持にはビームを用いている為、砲自身が対消滅してしまう事は無く大気との不必要な対消滅も起こしにくい(つまり、あの太いビーム全てが陽電子という訳では無い)が、その機構を搭載するに辺り他の武装より巨大化してしまっている。前述した汚染の少ないモデルというのも、この保持性能が向上して標的以外の物体(大気等)との対消滅を更に軽減したものである可能性が高い。
また、発射前にチェンバーによって陽電子を生成・チャージする必要がある為、その時間が短いと十分な威力が得られない上、ビーム収束の観点から力場による防御壁で対抗されることもある。
オーブのイズモ級にも実装されている装備だが、地球連合で「特装砲」と呼ばれるのは実験装備であることが理由であり、後に拠点防衛用の城塞兵器として運用している。
艦尾大型ミサイル発射管
艦尾に多数設置されている全24門の大型ミサイル発射管。
外側に左右6門ずつ配置された12門が前方、内側の12門が後方に向けて各種の誘導弾が射出される。
- 艦対艦ミサイル「スレッジハマー」
- 対空防御ミサイル「コリントスM114」
- 大気圏内用ミサイル「ウォンバット」
- 対空榴散弾頭ミサイル
多目的射出機
両舷に4門ずつ設置されている射出機。
アンチビーム爆雷やフレア弾、信号弾などの発射が可能となっている。
LCAM-01XA アークエンジェル
アークエンジェル級強襲機動特装艦・1番艦で、ネームシップである。
地球連合宇宙軍のデュエイン・ハルバートン閣下の提言で大西洋連邦とオーブ連合首長国の国営企業・モルゲンレーテ社が共同開発に携わり、ザフトが有するMSに対抗すべく開発されたG兵器の運用母艦としてオーブの資源衛星・ヘリオポリスで極秘裏に開発・建造された。
本来の艦長や要職に就く筈だった高官たちがザフト・クルーゼ隊によるMS奪取及び戦艦破壊の強襲作戦により死亡した為、建造に携わった技術士官であるマリュー・ラミアス大尉が急遽、艦長の任に就いた。
詳細はアークエンジェルを参照。
LCAM-01XB ドミニオン
アークエンジェル級強襲機動特装艦・2番艦。
アークエンジェルの同型艦で性能はほぼ同一。差異は艦体の形状に変更点(ブリッジのレーダーパネルと主翼部のプロペラントタンク)がある程度。
詳細はドミニオンを参照。
地球連合軍で使用される輸送艦。双胴型の外観や高い輸送能力の参考元となっている。
オーブ連合首長国で使用される宇宙戦艦。アークエンジェル級の戦闘能力や武装の参考元となっている。
アークエンジェル級の双胴型や武装を継承した地球連合軍の宇宙戦艦。技術的な繋がりは不明だが併記。
ミラージュコロイドステルスを搭載した非正規部隊向けの戦艦となっている。
Gジェネレーションシリーズの『ADVANCE』に登場している。ナタルやジャミトフと言った敵勢力と化した地球連邦軍の艦船ユニットで、ドミニオンの代理扱い。
同作は、フリーダムガンダムが先行登場で以降のSEEDのユニットが登場せず、ドミニオンの実装は間に合わなかったようで1番艦アークエンジェルのグラフィックを流用している。しかし、「アークエンジェル級」と言う名前からアークエンジェルとは別の艦船ユニットにしたかった事もうかがえる。
隠しシナリオであるアンコールミッション02では、ティターンズの旗艦として再登場する。
以降のシリーズではドミニオンが実装されている。