「そのひ弱なボディ、引き裂いてくれるわ!」
概要
アドゥカーフ・メカノインダストリー社が開発した大型MA。量産機である。
甲虫や甲殻類のような外観が特徴で、巨体ながら大出力のホバースラスターによって高い空戦能力を備える。全方位に強力な火器を多数装備しており、脚部の超振動クラッシャーを駆使する事で格闘戦にも対応が可能である。
機体が大型化した事により制御が複雑化したため、操縦には機長・操縦手・砲手の計3名を必要とする。上面に3基の陽電子リフレクター発生装置を装備し、戦艦の陽電子砲クラスの攻撃を無効化する事が可能となっている。また構造上、底面部はほぼ無防備であるため、近接攻撃には非常に脆い。
活躍
第12話で初登場し(このときは試作機だった)、オノゴロ島から出航したミネルバを待ち伏せしていた地球連合軍艦隊のスペングラー級から出撃、ミネルバの陽電子砲「タンホイザー」を陽電子リフレクターで無効化し、その圧倒的なパワーでシン・アスカの乗るインパルスを撃墜寸前まで追い詰めた。
しかし、SEEDを発現させたシンがインパルスのフライヤーを交換しつつエネルギーを補給、ビームサーベルをコックピットに突き立てられ撃墜されてしまった。
第45話にも登場し、月面のダイダロス基地で量産された本機がゲルズゲー、ユークリッド、デストロイと共に基地の防衛にあたっていた。
そのうちの3機がイザーク・ジュールのグフイグナイテッドとディアッカ・エルスマンのザクファントムの連携格闘攻撃、およびレジェンドのビームスパイクで撃墜される。また、別機体はレクイエムへ向かうルナマリア・ホークのインパルスを襲うが、シンが駆るデスティニーのアロンダイトで機体を突き刺され破壊された。
最終決戦であるメサイア攻防戦ではオーブ軍と合流した連合軍が使用しており、クライン派と共にザフトと戦った。
武装
M534 複列位相エネルギー砲「ガムザートフ」
四本の脚に装備されている大型ビーム砲。イージス、カラミティ等に装備された「スキュラ」の改良型で、本機に装備されている射撃兵装の中で最高の威力を誇る。高威力でありながら連射性能にも優れ、牽制用にも用いられる。
エネルギーを広角に飛ばすことで、一度の掃射で複数機のMSを破壊する。
GAU111 単装砲
四本の脚に装備されている。戦艦の主砲並みの威力を持つ。「ガムザートフ」と発射方向は同じだが、さらに上方向への射角の変更が可能。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
四本の脚に装備されている実弾兵器。一脚につき4基の砲塔を有し、全方位に弾幕を張る事で近接防御や敵機の接近を防ぐ事が出来る。
Mk79 低圧砲
機体両側面に装備されている実弾兵器。通常の火器とは違い弾丸を発射する際に減圧ガスを用いることで火砲の軽量化に成功している。
XM518 超振動クラッシャー「ヴァシリエフ」
「ガムザートフ」と入れ替わる形で出現する、接近戦専用装備。大型のクローを高速で振動させ、捕獲したMSを破断する。使用時にクローが赤くなるのは振動により高熱化している為である。
劇中ではフェイズシフトダウンした状態のインパルスの脚部をもぎ取って見せた。
陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」
機体の上部に装備されているビームシールド。上部の3基の突起から電磁的なバリアを形成させ、ビーム砲や実体弾、さらには陽電子砲すら無効化させる。
リフレクターの搭載位置は機体上面に限定されている為、真正面に対する防御時は極端な前傾姿勢を取る必要がある。ただし、発生機の一つでも破壊されるとリフレクターの形成は不可能となる。