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ギャンシュトローム

ぎゃんしゅとろーむ

『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO』に登場するモビルスーツ(MS)、ZGMF-2027/A ギャンシュトローム。
目次 [非表示]

アグネス・ギーベンラート「アンタだってコーディネイターでしょ!なんでそっちの味方するの!!?バカな男の影響で頭煮えちゃったの!?」


機体データ編集

型式番号ZGMF-2027/A
所属世界平和監視機構コンパス
開発プラントザフト
全高20.00m
重量84.30t (ボレロS装備時)
動力源バッテリー
パイロット

概要編集

ザフト(プラント)の次期量産型モビルスーツ(MS)。「シュトローム(Strom)」とは「流れ、奔流、海流」の意。

グフシリーズの後継機として開発されており、ザクシリーズの後継機であるゲルググメナースと共にニューミレニアムシリーズの最新モデル。

C.E.75年の時点では世界平和監視機構コンパスにて試験運用されている段階(ザフトでは主力量産機を指揮官やエースに先行配備して試運転を行うことが多い)だが、ザフトでも本機を運用する予定が示唆されている。


前作である『DESTINY』に登場したグフイグナイテッドの後継機ではあるが、武装の一部にはスラッシュウィザードから継承したものが幾つか見られる。


改修機のインパルスSpecⅡと互角に渡り合いフェイズシフトダウンに追い込んでいたことから、少なくとも継戦能力(バッテリー容量)はセカンドステージシリーズを上回ることが窺える。



外観編集

頭部は原型機のグフシリーズと全く異なり、どちらかと言えば爆撃型可変MS・バビに近いコーン状となっている。


左肩には世界平和監視機構コンパスのマークが施されている。


一般機及びパーソナルカラー編集

一般機は設定のみのため、本項では割愛する。

※︰イザーク機は特報映像の機体が確定した際に記載。

下記2機はどちらもミレニアムに配備されている。


ヒルダ・ハーケン編集

ギャンシュトローム

カラーリングは青。シールドは縁がオレンジ、内側はダークブルー、中心がシルバー。

一応ヒルダの専用機扱いではあるが、カラーリングはパーソナルカラーではなく、量産する際の一般機にも使われる予定。


アグネス・ギーベンラート編集

ギャンシュトローム

カラーリングは白で、シールドは縁が黒、内側が赤、中心がゴールド。

元々は劇中でイザーク・ジュールが搭乗する事を想定して発注された機体であり、パーソナルカラーと思われた白い塗装はその名残。アグネスは受領後、自分寄りの機体にするべく、目元にアイシャドー風の赤い塗装を追加したされる。


白いギャンシュトローム編集

カラーリングは白で、シールドは縁が黒、内側が赤、中心がゴールド。

アグネス機のカラーリングに似ているが、目元へのアイシャドー風の赤い塗装が施されていない。


武装編集

アグネスが「近接戦特化」と言うだけあり、威力・リーチ・用途が異なる5種類もの近接戦用武装を装備している。

また、ザフト系MSとしては珍しく、換装装備を除いた全武装の開発元が判明している。


MMI-T818 トリデンティ 3銃身回転ビーム機銃編集

胸部ハッチに内蔵された2門のビームガトリング。使用時に胸部カバーが展開し、銃身がせり出す。マイウス・ミリタリー・インダストリー社製。

グフイグナイテッドの「M181SE ドラウプニル 4連装ビームガン」に代わり採用された近接射撃用武器だが、運用方法はスラッシュウィザードの「MMI-M826 ハイドラ ガトリングビーム砲」に近い。


余談

「トリデンティ」とは、ギリシア神話の海神ネプチューンが持つ三又の槍「トライデント」のスペイン語読み。ちなみに、「ドラウプニル」は北欧神話に由来するが「ハイドラ」はギリシア神話が由来であるため、型式番号も含めてMMI-M826の系列である点は濃厚である。


MA-GFD230 フェロセカーレ ビームサーベル編集

左腰にマウントされた大型のビームサーベル。マティウス・アーセナリー社製。

なお、名前はイタリア語で「鉄」(フェロ)、「切断」(セカーレ)を意味する語句を合わせたもの。意訳するなら「斬鉄剣」と言ったところ。


MMI-KX8E4 自航防盾編集

ZGMF-2027/A ギャンシュトローム(アグネス機)

「シュトローム」の名を冠する由来である、ビームカッター型のビームサーベルを発振可能な円形のシールド。マイウス・ミリタリー・インダストリー社製。

シールドの縁の部分に大小互い違いに8本ずつビームサーベルを内蔵しており、持ち手を軸に高速回転させて白兵武器として使用することができる。その切断力は105ダガーの対ビームシールドを両断するほどに高い。

「自航防盾」の名の通り、ブーメラン型の投擲兵装として自律飛行も可能である。


MA-M767E スレイヤーウィップ編集

左右両手首に装備された超弾性鋼を主として作られた鞭。マティウス・アーセナリー社製。

グフイグナイテッドの「MA-M757 スレイヤーウィップ」の改良モデルと思われる。


MMI-M635D ビームライフル編集

ゲルググメナースと共通する主力兵装。マイウス・ミリタリー・インダストリー社製。

非使用時は右腰にマウントできる。


MA-MR ファルクスG7 ビームアックス編集

長尺の大型ビームアックス。スラッシュウィザードにも同モデルが搭載されている。「ファルクス」はラテン語で「大鎌」を意味する。マティウス・アーセナリー社製。

2基の高出力ビーム刃で敵機の装甲を溶解し切断する。その威力はカオスの「MMI-RG30 巡航機動防盾」を両断するほどに高い。さらに、構造がビーム併用型対艦刀に似ていることからソードインパルスの「MMI-710 エクスカリバー レーザー対艦刀」と切り結んでいる。

非使用時には柄を短縮化し、折り畳まれて腰背部にマウントされる。


MMI-M8A3 76mm重突撃機銃編集

『FREEDOM ZERO』の予告で使用しているアサルトライフル

ストライクフリーダムとの模擬戦で使用しており、マガジンが赤い模擬戦用の物を装填している。


換装システム編集

ザクシリーズドムトルーパーと同様に、状況に応じてバックパック「ボレロ」を選択・換装するシステムを採用している。ウィザードシステムもしくはその発展型の可能性もある。また、各種ウィザードを装備することも可能。

なお、本機はグフシリーズの後継機として開発されているが、グフイグナイテッドの一番の特徴であったはずの四肢換装は、そもそも実戦で機能の運用自体が少なかったため、本機には採用されていない。


ボレロ編集

本機およびゲルググメナースに採用された新型バックパック。表記は「B.O.L.E.L.O」。

開発当初から機能を分割する事を前提に設計され、極力部品や製造工程を共通化する事で生産ラインを統一し、生産と運用のコスト削減を図っている。これらのバックパックには武装を懸架するためのハードポイントが2つ備えられており、「M71 ペレグリヌス 6連装近距離誘導弾発射筒」をマウントすることができる(「MAM-G3L1 インフェルヌス 電磁砲」もマウントできる)。


ボレロA編集

大気圏用のバックパック。揚力など空力特性を考慮した構造を採用し、飛行速度を重視してエンジンを多数搭載している。


ボレロS編集

宇宙用のバックパック。宇宙用推進剤タンクと強化された冷却機構を装備する。


ボレロのオプション

  • M71 ペレグリヌス 6連装近距離誘導弾発射筒

ゲルググメナースと共通するミサイルランチャー。大気・宇宙用パック共にバックパックの両側に備える。


劇中での活躍編集

アグネス機編集

オルドリン自治区戦

劇中冒頭、深夜(午前1時37分)にオルドリン自治区のザフト軍基地付近へ侵攻を開始したブルーコスモスを止めるべく、ボレロAを装備にて、ライジングフリーダムイモータルジャスティス、ゲルググメナースと共にミレニアムから発進、バリュートを使用して大気圏突入を敢行する。

ヤマト隊の隊長であるキラ・ヤマトが与えた命令は「民間人の避難誘導」だったが、本機が近接戦に特化している事を言い訳にして命令を無視し、105ダガーを自航防盾により対ビームシールドごと腹部を両断、その背後に迫っていた105ダガーも振り向きざまのビームガトリングにより返り討ちにしていた。

その後は政府施設の防衛を行っていたと思われるイモータルジャスティスとゲルグルメナースと合流してビームアックスにて戦闘を行っていたが、ライジングフリーダムによるデストロイの沈黙に伴い戦線をカナジ市街まで下げて態勢を立て直そうとブルーコスモス部隊に対して、オルドリン軍幕僚がカナジを制圧して現ブルーコスモスの指導者であるミケール大佐を追い立てるよう指示したため、ザフトのMS部隊がカナジに進軍を開始する(午前4時15分)。これをライジングフリーダムが止めに行ったが、本機は他の友軍機と同じく臨戦態勢を維持したまま待機していた。

オルドリン自治区の戦闘終了後はアークエンジェルへ着艦し、メンテナンスを受けた。その後、宇宙のミレニアムへ帰投するために、ゲルググメナースと共に大気圏離脱用ブースターに接続されたままアークエンジェルの艦底に懸架された状態で高高度まで上がり、アークエンジェルがローエングリンを発射したと同時に他のヤマト隊の機体と共に発進し、ポジトロニック・インターファライアンスを活かして大気圏を離脱する。


エルドア地区合同作戦

ユーラシア軍事緩衝地帯では、ルナマリア機を除くミレニアム艦載機と共に出撃し、イモータルジャスティス・ヒルダ機と共に敵MS部隊の無力化を担当する。僚機と共に対空砲火を掻い潜り、105ダガーの頭部をビームライフルにて的確に打ち抜つつ射出した自航防盾にて105ダガーの胴部を両断して安全に着地する。

突然現れたデストロイ(現地で補修を受けた機体)の下へ僚機と共に急行し、ライジングフリーダムとイモータルジャスティスがデストロイを撃破後は共にミケールの指揮所に向かう。より過激になる対空砲火を潜り抜け、直後にライジングフリーダムへの攻撃命令が出たため、一足先にライジングフリーダムの下へ向かう。

ライジングフリーダムが地上に不時着してミサイルの飽和攻撃を受けていたところに駆けつけるが、介入することはせずブラックナイトスコード シヴァとの戦闘を観戦する。シヴァの猛攻によりライジングフリーダムがフェイズシフトダウンを起こすほど機能を停止したタイミングにて戦闘に介入し、背後からビームアックスを振り下ろして左腕を、その後の横なぎにより両脚・右翼・右メインスラスター・レール砲の残りを切断して完全に戦闘不能にした。

ライジングフリーダムのコックピットから脱出したキラに向けてビームアックスを振り下ろそうとしたところに突然現れたズゴックのミサイル攻撃を受けボレロAを完全に破壊される。その直後に追撃としてミサイルとビームの一斉掃射を食らいそうになるも、シヴァが割って入りビームシールドにて防御したため事なきを得た。

その後は、後退してシヴァとズゴックの一騎打ちを観戦、時間切れにより撤退しようとするシヴァに抱きかかえられる形にて共に戦線から離脱した。戦線から離脱後はシヴァとブラックナイトスコード ルドラ(エメラルド)と肩を組み合う形により懸架され、核ミサイルの範囲外まで離脱した。


最終決戦

ボレロSを装備してルドラ4機と共に出撃し、共に進軍する。その際にルナマリア・ホークインパルスSpecⅡとすれ違ったため交戦を開始する。機先を制してビームガトリングを放つもシールドにより防がれ、逆にレーザー対艦刀により斬りかかられるもビームアックスを用いて受け止める。距離を空けたタイミングにてスレイヤーウィップを振るい、アンビデクストラスフォーム(連結形態)だった対艦刀の連結(柄)部分を的確に破壊し、対艦刀を使用不可能にする。反撃としてインパルスSpecⅡからビームブーメランを2本投擲され、1本はビームアックスの柄を犠牲にしつつビームアックスにて切断・破壊するが、もう1本によりスレイヤーウィップの半分を切断される。

そのまま近接武装を失ったインパルスSpecⅡと交戦を続け、フェイズシフトダウンするまで追い込む。しかし、ルナマリアがデスティニーSpecⅡを呼び寄せ、到着までの時間にフォースシルエットへ換装、デスティニーSpecⅡからデュートリオンを受信してバッテリーの回復を許してしまう。

その後、双方機動力を活かした射撃戦を繰り広げつつ、シールド同士にて競り合い、最終的にはビームサーベルに持ち替えて白兵戦に移行する。シールドまで使用して鍔競り合いを行った後に距離が開き、即座にビームサーベルをレール砲に持ち替えたインパルスSpecⅡの射撃を自航防盾にて防ぎ、反撃としてビームガトリングを放つもインパルスSpecⅡがシールドを前方に構えて防ぎながら突貫してきたため、ビームサーベルにて迎撃しようとする。しかし、横に薙ぎ払おうとした剣筋の下に回り込まれ、逆に右腕と右翼を斬り落とされる。さらに背後に回り込まれて機関砲によりメインスラスターを破壊され、その爆発によりビームライフルと自航防盾を紛失、そのまま月面に不時着した。これにより実質的に無力化されたため、このまま戦闘終了を迎えた。


ボレロSの出処は不明だが、ギャンシュトロームがザフトの開発である事を踏まえると、ファウンデーション王国がザフトのクーデター派を通して手に入れたと思われる。


ヒルダ機編集

ユーラシア軍事緩衝地帯では、ルナマリア機を除くミレニアム艦載機と共に出撃し、イモータルジャスティス・アグネス機と共に敵MS部隊の無力化を担当する。僚機と共に対空砲火を掻い潜り、ビームアックスにて105ダガーを縦に真っ二つにしながら着地する。また、他の105ダガーへ駆け寄りつつ自航防盾を構えながらビームライフルにて的確にコックピットを撃ち抜いて撃破する。その直後、突然現れたデストロイ(現地で補修を受けた機体)の下へ僚機と共に急行し、ライジングフリーダムとイモータルジャスティスがデストロイを撃破後は共にミケールの指揮所に向かう。より過激になる対空砲火を潜り抜け、地上にて105ダガーと交戦する。この105ダガーが強敵であり、ビームアックスにて斬りかかるもシールドにて器用に防がれた上に押し返され、その隙を突き僚機と共にビームライフルにて反撃してくるも自航防盾にて防ぐ。再度ビームアックスにて斬りかかり、先に僚機の方を狙い、その背中をビームアックスの側面にて殴打することにより転倒させる。そのまま力任せに次の一撃を振るいシールドにより防がれつつもバランスを崩させて転倒させる。そして、足元の僚機の方にビームアックスの後端を突き刺して機能停止にする。

ルドラ2機(ガーネットとエメラルド)と交戦し、ミサイルの飽和攻撃を受けていたイモータルジャスティスの援護に入ろうとするも、(どちらかのルドラから)ロックオンされ、ディン-R3機から重突撃機銃により狙われる。咄嗟に自航防盾にて防いでやり過ごすも、全方位からのミサイル攻撃までは防ぎきれず左腕を破壊され、自航防盾も失う。

イモータルジャスティスが撃破され、脱出したシン・アスカがエメラルドに掴まりそうになっていたところに介入し、スレイヤーウィップにてエメラルドの右腕を巻き取って電流を流し、その隙を狙って牽制と攪乱を兼ねてフェイズシフトダウンしていたイモータルジャスティスの上半身に向けて大量のミサイル(小説版ではビームライフル)を発射、ミサイルの直撃により本機が爆発したのを目眩ましにしてシンをコクピットに収容、低空飛行にて戦域より離脱した。

その後、核ミサイルの爆風から逃れるために近くにあった川の中へ避難し、4日かけてキャバリアーアイフリッドを装着したズゴックに牽引される形にてオーブ連合首長国のアカツキ島まで辿り着いた。


オーブに帰還し、ストライクフリーダム弐式共々ミレニアムに収容される。しかし修理はされず、ヒルダはルナマリアが搭乗していたゲルググメナースに乗り換えた。

理由としては「他の機体の調整に時間を割く以上修理する時間がなく、それならば空いている機体に乗ったほうが早い」「フェムテク装甲にビームが効かない以上、ビームガトリングが無意味になる」「子分たちのゲルググを撃墜したブラックナイツへの意趣返し」などが考えられる。


立体物編集

アグネス機がHGCEシリーズにラインナップ。2024年4月発売。

各種武装と大型シールドは勿論のこと、ファルクスが付属する。バックパックは宇宙用パックのみとなっている。大気圏仕様を再現する場合は、ゲルググメナースに付属する大気圏用パックを塗装し直して取り付けるか、下記のヒルダ機から大気圏用パックを交換する必要がある。

サイズ感は先に発売したゲルググメナースと同様にオーバースケール気味。

しかも、全高は本機の方が(僅かにではあるが)高いはずなのだがキットではゲルググよりもやや小さい


ヒルダ機は2024年5月9日に開催された静岡ホビーショーで、プレミアムバンダイ限定で発売されると発表された。こちらは大気圏仕様となっている。


余談編集

  • 公開時点でコンパスの所属機体としてアグネス機が紹介されていたものの、グフイグナイテッドの後継機である事と、機体カラーの特徴から、イザーク・ジュールが搭乗するのではと予想されていた。
    • 後のインタビューでイザークの機体として設定されたことが判明したため、あながち間違いではなかった。

  • ギャンにヒートロッドが搭載されているのはおかしく感じるかもしれないが、宇宙世紀の系列機にもRFギャンがヒートロッドを装備しているため、そこまでおかしい話ではない。とはいえ、RFギャンの属するRFシリーズは登場がマンガやゲームに限られているため、馴染みがないのも無理はない。

  • ギャンとグフはどちらも白兵戦がメインの機体でありゲームでも『格闘戦が得意なパイロットをグフからギャンに乗せ替える』というプレイを行う人も多い為グフの後継機がギャンというのは違和感がないだろう。
    • 本当に『グフを参考にギャンが出来た』という考察をしている人もいる。

関連タグ編集

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO

ニューミレニアムシリーズ ゲルググメナース

ライジングフリーダム イモータルジャスティス

バビ:ギャンに似た顔をした爆撃用可変MS。


ギャン RFギャン


ミストバーン:カラーリングや形状が似ていると話題となりトレンド入りする事態となった。

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