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概要

ブルーコスモス盟主を含む10人の幹部で構成する組織で、ブルーコスモスの支持母体であるとされている。代表者は「代表」の肩書きで呼ばれる。


劇中、ロゴスとブルーコスモスは組織上の区別があいまいに描かれているが、これはC.E.70年代に入ってムルタ・アズラエルロード・ジブリールがブルーコスモス盟主とロゴス代表を兼任したためであり、恒常的なことではない。

『SEED DESTINY』における他の幹部格は、アダム・ヴァミリア、アルヴィン・リッター、グラハム・ネレイス、セレスティン・グロード、ダンカン・L・モッケルバーグ、ブルーノ・アズラエル、ラリー・マクウィリアムズ、ルクス・コーラーで、地球連合の実質的な権力を何らかの手段、手続きで手に入れていた。

また、大西洋連邦の大統領であるジョゼフ・コープランドは、先代大統領アーヴィングの退任後、ロゴスの後押しで当選したため、傀儡的な立場になっていた。なお、コープランド本人は穏健派として知られる人物で、選挙公約は「プラントも含めた地球圏統一国家樹立」であった事からも、プラントとの戦争に積極的ではなかった事が伺われる。


デストロイによるユーラシア連邦西部ベルリン襲撃後、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルによって存在と活動を暴露され、「平和を阻害する死の商人」・「人類が戦うべき世界の真の敵」と断罪され、戦いの発端は「ザフトの脱走兵によるテロ事件」で開戦当初は完全にプラント側の不利であったにも拘らず、いつの間にか状況が大きく覆される事態になった。

ロゴスのメンバーは「魔女狩り」に等しい形で民衆に襲撃を受け、アダム・ヴァミリア、ダンカン・L・モッケルバーグ、セレスティン・グロード、グラハム・ネレイスが死亡、もしくはヘブンズベースへ逃れたものの、「オペレーション・ラグナロク」によって、ブルーノ・アズラエル、ラリー・マクウィリアムズ、アルヴィン・リッター、ルクス・コーラーが拘束された。更にはオーブ連合首長国を舞台に展開された「オペレーション・フューリー」ではジブリールの迎え入れと宇宙への脱出に加担したセイラン父子も相次いで死亡。そして唯一逃亡したジブリールも「レクイエム攻防戦」において死亡。コープランドはレクイエムによってアルザッヘル基地諸共抹殺され、拘束されたメンバーも法廷にかけられたため(どのような判決が下されたかは不明)、壊滅した。


なお、オーブの五大氏族であるセイラン父子はジブリールを迎え入れている事から、彼らもロゴスと少なからず関係していると思われる。ただし、報道されていた時の彼らの反応から、デュランダルが無関係な人間までロゴスのメンバーとして公表した可能性も否定できない。


ロゴスの歴史

ブルーコスモスがコズミック・イラに入って誕生したのに対しロゴスの歴史は古く、人類の有史以来存在し続けてきとされている。

軍産複合体とされている事もあるが、ロゴスは軍需産業兵器がこの世に出現する遥か以前から存在し、また軍需産業以外の企業関係者も含まれるので、「秘密結社」の方が表現としては矛盾が少ない。

その長い歴史からも、地球圏内においてロゴスと繋がりの無い組織は存在し得ないと言っても過言ではなく、一般市民はともかく、各企業や国家のトップはロゴスの存在を知っていた模様。

オーブ連合首長国首相のカガリ・ユラ・アスハも同様で、デュランダルのロゴス打倒の演説を見ていた際には「彼等(ロゴス)のグローバルカンパニーと関わりのない国などあるものか!」と評している。実際、73年時点のロゴス幹部であるセレスティン・グロードとアルヴィン・リッターの運営する企業はセイランと密接な関係がある。


ロゴスの存在理由

デュランダルは劇中でロゴスを「利潤目的で戦争を操る絶対悪の組織」としており、設定担当の森田繁もインタビューで「人類の悪意が集まっているような存在」と断じていたので強ち間違ってはいないが、実はそれだけがロゴスの本質全体を指し示しているわけではない。


ロゴスは「巨大な資本そのもの」という別の側面も持ち合わせており、さらには前述の通り、有史以前より存在し続けていた事から、現在は軍事だけではなく、金融科学医療食品等に大きく関係している世界中殆どの企業と繋がりを持ち、その企業の経営や活動維持において必要不可欠となる多額の運営費用の出資等も行っていたのである。


つまり裏を返せば、ロゴスという存在は地球圏における軍需から民間インフラに至るあらゆる事業を掌握・提供する大規模な既得権であった訳である。彼ら自身はその頂に君臨し、自由競争からは切り離された存在であったが、デュランダルの演説によって(多少バイアスがあるとはいえ)その内実が明るみに出ると圧倒的に多数な大衆の手によってその座から引き摺り下ろされる形となった。もっとも、人間の世界が特定の支配層とそれに振り回される多数の大衆層という構図が不変であるならば仮にロゴスを打倒したとしてもまた新たな支配層が後釜に据わる結果は避けられない。劇中においてアルヴィン・リッターの放った「我等を討ったとてただ奴らが取って代わるだけ」という台詞は端的にC.E.世界の本質を突いた言葉と言える。


劇中ではギルバート・デュランダルによる暴露があるまでは、一般社会にロゴスの存在自体が全く知られていない為、当然ながらロゴスの存在理由や本質、について知る者も皆無であった。

その事実を利用したデュランダルは、ロゴスを「戦争の元凶」というイメージを強調する形で定着させ、告発の際には「軍需産業複合体・死の商人」として公表した。結果、これまでのデュランダルの融和路線も手伝うこととなってロゴスの詳しい実体を知らない多くの民間側の人間達は、冷静に思考できないままデュランダルの発言を鵜呑みにしてしまい、「反ロゴス思想」に傾倒する事になってしまったのである。

ザフトの正規軍人であるシン・アスカもまた、家族を亡くした孤児であり、貧しさの中で消費される命…エクステンデッドら強化人間を見てきたため、ロゴスを「戦争で金儲けをしている悪い奴ら」としか考えられずに議長の演説に心酔していくことになる。(エリートのアスランや国家元首のカガリとはそもそも見えている世界が違う。)


一方、地球側からほぼ独立し、コーディネイターで構成された社会であるプラント側の場合は、当然ロゴスの影響力を強く受けてはいない為、必然的にロゴス壊滅による弊害もそれ程生じる事は無い。また第2次連合・プラント大戦におけるプラント側の戦争責任を大幅に回避し、更にはロゴスに転嫁出来るメリットもあった為、プラント側の人間達は、最終的にデュランダルの「ロゴス打倒」という方針に賛同するに至った様である。


また、それによって「デュランダルに賛同しない物は全てロゴス」という思考停止の盲信状態が蔓延していくこととなり、支持しないラクスは偽者とまでなってしまう。同時に小説版でのシン・アスカのように「全てロゴスが悪いから自分は何も悪くない」という質の悪い自己弁護や責任転嫁といった軍人としてのモラルの低下をも誘発させていく。


ロゴスとブルーコスモスの方針

代々ロゴスの幹部格達は、様々な方面の産業の大物経営者達で構成されており、本来のロゴスはあくまでも「利潤確保を目的とする裏の業界団体」として結成されたものである。

しかし、いつの頃からは不明であるのだが、「資本主義」から「資本至上主義」に傾倒していったロゴスは、戦争をコントロールする事で莫大な利益を得る歪んだ方針に至って行く事になる。


このロゴスがブルーコスモス最大の支援組織だったのは事実であるが、あくまで“地球の資本経済を維持し管理する”という実利主義の「ロゴス」“コーディネーターの完全絶滅”という思想集団の「ブルーコスモス」とでは、そもそもの存在意義および活動理念は大きく異なっている。


無論ロゴスの中には生理的にコーディネーターの存在を受け付けられない者、技術力の発展速度で地球を上回るプラントの資本を危惧する者が相当数を占めていたと思われるが、それでもロゴスがブルーコスモスのバックについていたのは“プラント(=コーディネーター)を仮想敵と捉えて、連合軍内に支持者の多いBC思想をロゴスの下に取り込む事で連合軍全体の軍事を自分達の都合の良いようにコントロールする”という極めて打算的なある種の利害の一致によるものに過ぎなかった。


しかし、連合とプラントとの戦争が長期化するにつれてジブリールもといブルーコスモスの思想は際限なく先鋭化の一途を辿り、次第にジブリールはファントムペインをはじめとする組織の資産を半ば私物化し、自分達の意向を無視してその先の利益など関係なく過激な殲滅戦に臨むような方針を推し進めるようになっていった。これに対して苦言を呈するメンバーもいたのだが、ジブリールはそんな彼らの言葉を聞き入れる事はなく、それどころか逆に強弁を振るって自身の主張を押し通す事の方が多くなり、この時点でロゴスの誰もジブリールのブルーコスモスとしての意識から来る行動を抑えられなくなっていた。


そしてデュランダルの広報戦略により自分達の存在が明るみとなり、他のロゴス主要メンバーが死亡および拘束される事態になるやジブリールは即座にロゴスを見捨ててそれ以降は連合軍内外の人脈を利用して独自に活動を続け、しかも世界中にはロゴスとは関係なく反コーディネーターの意思の下に彼に与する人間は多く、この時には既にブルーコスモスはパトロンおよびコネクションとしてのロゴスを必要としないほどの支配的影響力を有するようになっていたのである。


ロゴスにして見ればブルーコスモスの思想などただの利用手段でしかなかったはずだったが、この時代において無限に拡大し続けるブルーコスモス主義の勢いを完全に見誤り、それらがもはや自分達にも制御できない規模にまで膨れ上がっていた事に気づけず、そうして発生したジブリールの暴走を許した(よりにもよって自分達の代表がブルーコスモスの盟主を兼任していたという構図からここまでエスカレートしたともいえる)結果、1000年以上裏で世界を支配し続けていたロゴスはあっけなく崩壊した。


とはいえ、プラント間の対立はおろか、地球連合加盟国間においてもお互いが仮想敵国視し合う状況が醸成されていたC.E.の政情においてはたとえプラントが滅びたとしても利潤を目的とした戦争が可能であり、地球圏において複雑化した権益構造の根深さが窺える。


ロゴス壊滅後の影響

原作では明かされていない(厳密にはカガリが言外にそうなる危険性を示唆した)が、小説版ではロゴスの壊滅後、世界中の企業と関わっていた事実が明らかになって、地球圏は未曾有の経済恐慌に陥る事になる。

デュランダルは、混迷となる世界の中で不安を抱えたまま生きる人々に、デスティニー・プランという手段で世界をコントロールしようとしていた為に、ロゴスの壊滅によって生じる事になる地球側の弊害も、予め予測した上で実行したのは間違いないと思われる。

C.E.のその後の時代において派生作品を含めてこうした経済事情の多くが語られる事はないが、作品によっては世界的な中央集権への不信と基幹産業の民生化が進み、人間のリバタリアニズムが進行していくことを示唆したものもある。


ロゴス打倒の思惑

プラント最高評議会議長であるギルバート・デュランダルの行動は多分に政略的な目的が含まれていたものの、ロゴスに掌握された理事国からプラントを庇護したという点では正当な行動をとった。また、ロゴスの思惑によって戦禍が拡大する中、被害に飲まれる地球国家や地域にザフトを駐屯させ、少なくともそこに住まう者には救済措置をとった。マリューも「難癖をつけ強引に開戦した連合(ブルーコスモスとロゴス)が馬鹿よ」と発言している。


当時のザフトにおいてトップガンであったシン・アスカはオーブ解放作戦において家族を亡くしているが、同作戦の指揮をとったムルタ・アズラエルもまたロゴスの一員であり、彼らが起こした戦争によって生まれた孤児がその打倒の尖兵になるとは皮肉な話であり、因果応報とも言える。


ファントムペイン

地球連合軍の非正規特殊部隊。連合軍所属部隊としての正式名称は「第81独立機動群」。

その実態は、地球連合軍の中枢をコントロールしていた秘密組織ロゴスに所属する私兵集団。ロゴスの意のままに任務を遂行できる精鋭部隊が必要だったために創立された。

兵士の殆どがブルーコスモス関連施設で引き取った孤児で、反コーディネイターといった洗脳教育を施されている。また、組織の傾向からブルーコスモスの将校も多数在籍しており、中には記憶を改竄し洗脳した人員も導入されている。


関連タグ

機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ブルーコスモス ムルタ・アズラエル ロード・ジブリール ファントムペイン 死の商人


ディープステート ※現実世界版ロゴス

パレスチナ問題…2023年から発生しているイスラエルとの紛争で、日本の某大手資本がイスラエルの軍需産業を支援していたというロゴスと似た事態が発覚した(現在は手を切っている)。

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