CV:松本大
人物像
オーブ連合首長国の宰相であり、ユウナ・ロマ・セイランの父親。
オーブ五大氏族であるセイラン家の当主で、宰相として代表首長であるカガリ・ユラ・アスハを補佐している。『MSV戦記』によると隠し財産として価値の落ち辛いイリジウムやプラチナのインゴットを相当数保持しているらしい。
オーブの政治をカガリに変わって実質的に支配しており、戦争には中立の立場を公言しているものの実際は大西洋連邦寄りの人物で、世界安全保障条約締結の加盟を推進。さらには前の大戦の英雄であるカガリを政治家的な能力より実権を握るための道具とみなしており、息子のユウナをカガリに政略結婚で嫁がせ、自身の影響力保持を保とうとしたが、この目論見はキラ・ヤマトの駆るフリーダムガンダムにカガリが結婚式中に連れ攫われた事で失敗する。
その後は大西洋連邦の要請でオーブ軍の艦隊を地中海へと派遣。さらにはブルーコスモス盟主でロゴス代表であるロード・ジブリールをオーブへと匿い、オーブ攻防戦を巻き起こした。
戦闘開始時はジブリールと共にシャトルで脱出する予定だったが、妻や他の要人と共に避難していたシェルターがジオグーンの突入にあって崩壊し、それに巻き込まれ死亡。
妻もジオグーンのパンチで崩れた天井の下敷きとなり、ユウナに至っては帰還したカガリにより国家反逆罪で逮捕された上に、連行中に逃げ出そうとした所を戦闘に巻き込まれて命を落としてしまい、オーブを混迷に導いたセイラン家は、その報いを受ける様に逆賊として破滅する最悪の結末を迎えたのだった。
小説版ではギルバート・デュランダルの演説で世界に反ロゴス運動が広がり、オーブ近海に艦隊が居並ぶ中、邸宅を訪ねて来たジブリールをオーブに関係するロゴス幹部の紹介で顔を合わせた事こそあるものの、このようなことを頼られる間柄ではないと内心疎みつつもプラント側の勝利で連合寄りの自分が失脚する可能性がある事や、連合を掌握しているジブリールに屈する形で彼をオーブへと匿った。
前の大戦の戦後処理に携わっていた政界関係者が責任から辞職していた為、自分を含めて防衛線経験を持つ官僚がいないことや、それまで問題の先送りで政界を渡ってきたがゆえに非常事態の対処法が見つからず狼狽し、ザフトと離反した地球連合軍によるオーブ侵攻が始まった際にはそれまで自分のイエスマンだった閣僚から攻め立てられながらも軍部への迎撃命令や国民への避難命令を後回しにし、自分だけ真っ先に行政府地下のシェルターに逃げる卑劣な面も見られたが、最終的には原作同様の末路を遂げた。
マガジンZで連載されていた漫画版ではジブリールに同行して逃走を図ったが、もうジブリールに用なしと見限られ、ジブリール側に付いたオーブ軍人に殺害された。
劇中では息子のユウナの問題行動が目立っているが、父親であるウナトの方はその場の情勢を見定める目は持っていても、その後情勢が自分達にとって不都合な方向に動く可能性を想定する発想がなく、しかもロゴスとの接点が暴露された際にはジブリールの圧力しか目に映らず、まだ未熟だったカガリでさえ、「この時ジブリールを匿えばオーブの国際的な立場さえ危うい」という事態を認識していたにもかかわらず、ウナト達はジブリールと連合が勝たないと自分達が失脚する危機程度の認識しかできず、政治家としての能力はあるだろうが、それらは全て自分達の保身にしか活かすことをしないと言う、無能と大差無い有様だった。
スパロボでは現在の所『Z』、『DD』にのみ登場。
『Z』ではユウナと共にオーブから逃亡しようとしたところを、その見苦しさに激怒したギム・ギンガナムに撃墜されて死亡した。
『DD』ではカガリを言いくるめる際に、彼女とは懇意にあるが、連合寄りの自分達にとっては邪魔にしかならないプレイヤー部隊「ディバイン・ドゥアーズ」と手を切らせようとするも、これが結果的に彼らを敵に回す大失策となり、以降は原作以上の妨害を受け、オーブ軍の派遣もアークエンジェル隊に同行するナデシコCの電子攻撃で禄に戦えないまま呆気なく失敗する等、多くの将兵が戦死する事態は避けられてはいるが、代わりに自分達の面子を尽く潰される羽目になっている。