概要
『ディープ・ステート(英:Deep State)』とは、国家の中に潜んでいる別の国家、あるいは国家と同規模の力を持った権力者や、権力を持った組織・勢力のことを言う。和訳すると『深層国家』となる。
または一国の内部機関・組織が、政府による統治(文民統制)に応じない・従わないという政治的な状態のことを指す場合もある。
その存在はずっと以前から提示されてきたが、それまでは陰謀論扱いされ続け、公の場で提言することはタブーとされてきた。
しかし近年、アメリカ合衆国においてドナルド・トランプ大統領などが、ディープステートの存在を盛んに提示するようになり、インターネット上における自身の公式サイトやSNSにおいても、彼らの存在や関わりある組織や人物について語ったり、名指しで批判するようになった。
最初にその存在を示したのは、第一次世界大戦においてアメリカ合衆国を戦争に参戦させるべく、アメリカ国民を参戦賛成に誘導するために立ち上げられたウッドロウ・ウィルソン大統領直轄の政府広報機関『広報委員会(Committee on Public Information、略称:CPI)』の有力メンバーであるエドワード・バーネイズであり、彼は1928年に刊行された自著『プロパガンダ』において、以下のように語っている。
「民主主義を前提とする社会においては、一般大衆の持つべき意見を相手に意識されずにコントロールできる人々こそが、現代のアメリカで『目に見えない統治機構』を形成し、アメリカの真の支配者として君臨している」
ここで語られている「目に見えない統治機構」「アメリカの真の支配者」が、いわゆるディープステートのことと考えられる。
バーネイズは、民主主義の国家において専制的(位の高い人物が物事を独断で処理する)権力を行使するには、目に見えない真の支配者(ディープステート)にとって好ましい意見を、自らの意見だと国民に錯覚させることだと自著で語っているのである。
彼はオーストリアの高名な精神分析学者であるジークムント・フロイトの甥であり、後に叔父の大衆心理学を応用してメディアを使い大衆をコントロールする方法を生み出し、『広報の父』と呼ばれるまでになっている。
馬渕睦夫氏の著書
フルタイトルは『ディープステート 世界を操るのは誰か』。
令和3年(2021年)6月20日に出版社WACから刊行されている、元外交官・全権大使である馬渕睦夫氏の著書の一つであり、目に見えない真の支配者であるディープステートが、如何にして誕生したのかという歴史や、関わりある人物たちを挙げながらその実態が語られている。
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