「拡げるは容易く、消すは難しいものです…戦火は」
CV:中井和哉
人物
オーブ連合首長国にほど近い群島に教会とログキャビンを構え、多くの孤児たちとともに暮らしている盲目の男性。
以前は大きな宗教団体に属していたが、ファーストコーディネイターことジョージ・グレンの登場によって始まった激動の遺伝子改変時世の中で宗教闘争に失望。
法衣を脱ぎ、「SEEDを持つもの」の可能性を「遺伝子操作による優劣とは関係のない、ヒトと世界が融和しうる認識力の変革」であるという教えを説くようになり、その教えは次第にナチュラルからもコーディネイターからも共感する者が増え、現在では地球連合・プラント双方からも一定の信頼を得ている人格者として知られている。またジャンク屋組合を国際組織として認めさせ、戦時下でも完全中立の立場で自由に活動できることに成功するなど、一介の伝道師でありながら大きな影響力を持っている。
連合側のオルバーニ事務総長から託された「オルバーニの譲歩案」をパトリック・ザラ政権下となったプラント最高評議会に提出するために渡航しようとしていたころ、ギガフロート計画について来宅予定だったロウ・ギュールの到着を山吹樹里とともに待っていたが、アークエンジェルとザラ隊の戦闘に遭遇し、ロウが自宅に重傷の少年兵を保護してやってきた。
認識票から、その少年が以前ラクス・クラインが語っていたキラ・ヤマトであることを知り、彼をプラントに同行させ、ラクスの待つクライン邸へと運ばせた。
その後はシーゲル・クラインを介して譲歩案を提出したものの一蹴されてしまい、オペレーション・スピットブレイクを控えた宇宙港に規制が敷かれたため、プラントのクライン邸への滞在を延長することになってしまったが、意識を取り戻したキラとラクスとの対話で二人を教えにある「SEEDを持つもの」であると伝え、その裏でシーゲルと地上のエネルギー問題解決のためにニュートロンジャマーキャンセラーに関する陰謀に関与。プレア・レヴェリーを使者としてジャンク屋組合に送るなどかなり危ない橋を渡っていた。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後は地球にてキラやラクス、アスラン・ザラ、カガリ・ユラ・アスハが加わり新生活をスタート。また、キラの育ての親であるカリダ・ヤマトも迎え入れている。
同時期にカナード・パルスからの謝罪を受けるも彼を諭し、旅立ちを後押しした。
続編『SEEDDESTINY』ではオーブにてキラ、ラクス、カリダ・ヤマトらとともに孤児の世話をしていたが、ブレイク・ザ・ワールドの影響で伝道所が破壊されてしまい、マリュー・ラミアスとアンドリュー・バルトフェルドが暮らすアスハ家の別邸に避難したが、今度はラクス暗殺部隊の襲撃にあってしまう。
最終的に難を逃れ、カガリを一旦オーブから連れ出す事を決めたキラ達が乗るアークエンジェルの旅立ちを見送った。
『FREEDOM』では直接の登場はないが、彼の教会が登場する。小説版によると、現在は行方をくらましているらしい。
4月18日のSEEDFREEDOMティーチイン上映会での監督の話から、実はSEEDで当初はマルキオがラスボスだったことが明かされた。マルキオがパトリック・ザラにラウ・ル・クルーゼみたいなことを言っていたという。
導師もとい伝道師でありながらも彼の大きな影響力のある立場や地球連合とプラントのともに有するパイプがあった理由がこの案があったからと思われる。