概要
クルーシオと異なり、相手をひたすら気持ちよくさせる闇の魔術。
マルシベールの十八番。
掛けられた者は術者の念じる命令を(言うことを聞くと幸福感が増すのか)夢見心地の気楽な気持ちでそのまま実行する。
ただし、術者の力量や対象の精神力に応じて徐々に効果が減衰するので一定期間毎に掛け直す必要がある(実父にかけ続けられていたバーテミウス・クラウチ・ジュニアは効果減衰の隙をついて逆に掛け返している)。
なお、この呪文を打ち破るのに必要なものは「強い自我」と「意志」のみ。
セブルス・スネイプ曰く、頭を空にして自分を押し殺す閉心術も似たようなものらしい。
授業中に命令を実行する寸前で躊躇し、台座から転落したハリー・ポッターは抵抗する資質を示したが、
術者の命令を聞くことが至上の幸福であり快楽であると思わせる形で操り、「術者のどんな命令でも躊躇なく実行する」以外は正気の本人そのままとなる特性上、本人確認のための質問や暗号は無意味であり、狡猾にも収監を逃れたルシウス・マルフォイなどのようにこの呪文か否かを判別するのは困難。(自分の意思で従ったと供述するベラトリックスなどはアズカバンに収監されている)
大量の人間が操られたヴォルデモート全盛期には元々他者と積極的に絡まない魔法界全土の風潮もあわさって極端な他人不信に陥り、社会に混乱をもたらした。
なお、この術の影響下にあるかを見破るのは困難であると記したが、それはある程度熟練したものやそれなりの力量を持つものが掛けた場合であり、慣れていない者や力量の足りない者がかけると、インペリオの効果による幸福感などが表情に出てしまうのか、「常に気持ちよさそう」「目がトロンとしている」という特徴が出たり、逆にロボットの様に「完全に無表情」「(レジストの影響による)ぎこちない動き」といった特徴が出てしまう。
関連タグ
ギアス…コードギアスに登場する能力で、そのうち主人公のもつ絶対遵守のギアスが同じように「標的の意思を無視して命令を実行させる」特徴を持つ(通常ネット界隈で「ギアス」とだけ書くとこれを意味することが多い)。こちらは同じ対象者に二度は効かない代わり、命令時に期間を指定しない限り対象者が死ぬまで効果が持続し、強制力が非常に強いという利点がある。しかし対象者は命令遂行のみに執着するため、正気ではないことが第三者からバレやすく、「臨機応援かつ密かに事を運ぶ」という点ではインペリオに軍配が上がる。
また、数あるギアスの中には「その人物の優先順位を変える」モノも存在し、そちらはインペリオと同じく自覚なく他者を操れる反面、天地がひっくり返っても絶対にやらない(優先順位に入っていない)事はさせられない制約がある。
祝福の息吹〈ブレス・オブ・ブレス〉…七つの大罪に登場する洗脳術。本来は女神族特有の魔術だが、「対象者を洗脳し、戦闘力と高揚感を底上げする代わりに正気を失わせる」といったもので、その効果はインペリオと非常によく似ている。ただし、こちらは痛覚の遮断に加えて判断力すら失う為、インペリオ以上に残酷な魔術ともいえる。