概要
英:Mahoutokoro
J・K・ローリングの小説シリーズを原作とするハリー・ポッターシリーズなどの世界観の中において、設定上存在する日本の魔法魔術学校。
漢字表記は、『魔法処』。
ただし学校の名前は判明しているものの正式名称は2通りに揺れている(頭にSchool of Magicが付くか否か)。JKRの記述上では単に“マホウトコロ”であるのでとりあえずこれに従っておけば良いだろう。
日本語 | 魔法処(マホウトコロ) |
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英語 | Mahoutokoro |
地理
世界に11校ある魔法学校の中で現在判明している8校の内、唯一アジアにある。また、イギリスのホグワーツ同様包括範囲があまり広くなく、学校の所在する一国のみを担当している。
日本の小笠原諸島における火山列島の一つである南硫黄島に所在し、世界各地の魔法学校の中で最も学生数が少ないが、由緒ある学校でかなり古い歴史を持つとされる。
入寮前の下級生たちは通学の際は巨大なウミツバメの群れの背に乗って登下校する。
近くの島にマグルの航空部隊の基地があるため、一定の注意が必要。
マホウトコロ御殿
華麗で精巧な造りのマホウトコロの校舎は最上質の翡翠である羊脂白玉で出来ている。
マグル(非魔法族)が無人島と思っている火山島、南硫黄島の一番上に建てられている。
南硫黄島の最高標高は916メートル、更にその上に建造されているとなると高所恐怖症には辛いものがあるだろう。
入学時期および入寮制度
ハリー・ポッターたちが通うホグワーツ魔法魔術学校は満11歳以上の魔法力を有する者たちが寮生活を送り、クリスマス休暇、イースター休暇、夏休みの時期は帰省するが、希望者は夏休み以外はホグワーツ城に滞在できる。
対してマホウトコロの入学年齢は7歳、マグルならば小学校へ入学する頃からと低く、入寮が可能となるのは11歳以上つまり五年生以上になってから。
下級生の頃は親元で生活を送りながらマホウトコロに登校している点から、マホウトコロの学生数が少ないにもかかわらず優秀な生徒が多いのも幼少期からの家庭教育と学校教育を受けていたためと思われる。
制服と杖
マホウトコロの生徒たちは学校に入学すると、身体の成長に伴ってサイズが自動的に変化し、着用者の実力によって色が変わる魔法のローブが贈られる。
最初は仄かなピンク色から始まり、全ての科目で最優秀の成績をとると黄金色へと変化する。
しかし、着用者が日本の魔法界の規定を破ってヨーロッパでいうところの闇の魔術に相当する違法な魔法を使う、あるいは国際機密保持法を漏らすような行為をするとローブは白に変わる。
『ローブが白になった』ということは大変不名誉なことであり、即刻退学処分にされた後、日本の魔法省で裁判にかけられる。
制服か否かは不明だがウィザーディング・ワールドの魔法学校分布図に載っている魔法処の生徒は原作におけるホグワーツ生のようにトラディショナルな形の三角帽を着用している。
また桜の木の杖を所持していることは最高の栄誉とされている。桜の杖というとネビル・ロングボトムが父親の形見の杖の次に使った杖としても知られている。桜はどんな芯との組み合わせであれ、しばしば真に致命的な力を持つ杖となる。並外れた自制心と精神力を持つもの以外が桜にドラゴンの心臓の琴線を合わせた杖を所持することは推奨されない。
クィディッチ
マホウトコロの評判は学術のみならず、クィディッチでも優秀な人材を育成している。
クィディッチは数世紀前に、ある無謀なホグワーツ生の集団がまったくもって不具合のある箒で世界一周をしようとしては風に吹き飛ばされていたところを日本の魔法使いに助けられたという伝説を通して導入された。
その魔法使いはマホウトコロの職員で、当時、惑星の動きを観測していた。
ホグワーツ生たちは客として長く滞在し、その間に日本の生徒にクィディッチの基礎を教えたが、マホウトコロの生徒たちの習得具合の速さから後に彼らは一生後悔することになる。
アジアでは箒よりも魔法の絨毯などが主流であるためクィディッチはあまりメジャー競技ではないが、日本ではメジャー。
日本のクイディッチチーム全ての選手と、今のチャンピオンズリーグの勝者である『トヨハシ・テング(豊橋天狗)』の優れた技術は、荒れ狂う嵐の中でブラッジャーだけではなく、近隣の島に駐留するマグルの航空部隊の飛行機にも目を配らなくてはならないという厳しいマホウトコロでの訓練による賜物である。
スピンオフゲームにおいて
ホグワーツの謎
マホウトコロに関わる人物、カズヒロ・シラトリが登場する。
白いローブを着たカズヒロは上述の通りマホウトコロを退学処分されており、主人公を殺すために送られた刺客として物語に深く関わっていく。
前述した通りマホウトコロは闇の魔術に厳格な姿勢を取っているはずだが、この時代のマホウトコロの校長のお気に入りの呪文はプロテゴ・ディアボリカらしい。
ホグワーツ・レガシー
本作のホグワーツで主人公に箒飛行のすべを教えてくれるのはマダムコガワことコガワ・チヨ先生。規律と誠実さを重んじる少々厳格な、しかし心優しい彼女はマホウトコロ出身の優れた箒乗りで、一度は豊橋天狗の入団も検討していたという。
諸事情ありそれは実現されなかったが、彼女はその後魔法省職員として働き始め、あるときは呪い破り時代のマチルダ・ウィーズリーと共に横浜で仕事をしていた。
彼女がホグワーツの飛行訓練講師として招かれたのはこのとき得たマチルダとの友誼に由来する。
魔法の覚醒
1:25~
4年目のメインストーリーでホグワーツはあの対抗試合にも似た大々的なイベントを催すようだ。
しかし今回招かれるのはボーバトンでもダームストラングでもなく、なんとマホウトコロとイルヴァーモーニー。
タグとしての機能
日本のハリポタファンたちは自国に存在する魔法魔術学校とあってファンアートが多く投稿されている。
作品の傾向としては和風を基調としたデザインが多くみられ、制服もセーラー服と学ラン、又は大正浪漫風に女子は袴、男子は学ランに学帽といったスタイルも見られる。
中には上述の設定を掘り下げたオリジナル設定なども見られ、創設者にあの陰陽師の名前を挙げるファンもいる。
ちなみに史実における陰陽師の学校はうらら迷路帖やおひめさまナビゲーションのそれに近いものであり、アカデミアというより僧侶の養成機関である檀林のほうに近い。