概要
武論尊原作・原哲夫作画の人気漫画『北斗の拳』において、主人公・ケンシロウに倒された敵の断末魔の叫びの一種。
ケンシロウにやられた敵キャラは、北斗神拳の奥義によって体が破裂して死ぬという壮絶な最期を迎えるが、この際に敵は独特でインパクトのある様々な断末魔の叫びを放つ。
「ひでぶ」は、その中でも特にメジャーな断末魔の一つで、様々な作品でパロディとして使用されている。(もっとも爆死はしないが)
『北斗の拳』世代の多くの男子に通じる、当時の流行語(?)だ。
「もとは別の台詞だったが、書き文字を読み違えた植字業者によって誤植され、『ひでぶ』になった」とまことしやかに囁かれていたが、実際には最初から意図された台詞である。「ひでぇ(=痛ぇ)」と叫んでいる最中に体が破裂したため「ぶ」に繋がり、「ひでぶ」となったらしい(文庫版・原哲夫のあとがきより)。
この事は『北斗の拳2000―究極解説書part 2』の武論尊・原哲夫・担当編集による対談でも語られている……のだが、武論尊はそれを忘れており、2012年に行われた鳥取市でのトークショーの際に「あれは誤植」と発言。それが全国区のテレビで放送された事で、誤植説が爆発的に広まる事になってしまった。
それまで『北斗の拳』の敵キャラは無言で爆死していたが、この台詞の登場・ヒットにより、「珍妙な断末魔を上げながら死ぬ」という方式が確立した。いわば『北斗』のヒットの一因となったと言ってもいい。
なお、この叫びを放ったのは南斗聖拳の使い手シンの部下であるハート様。後に様々なリメイク作品で、この断末魔をあげてその命を散らす人物が登場している。
(アニメ版ではジード、ダイヤ、デビルリバース、ジョーカー等、OVA『新・北斗の拳』ではギースが使用)
『北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝』では実際に「ひでぇ(=痛ぇ)」と叫んでいる時に体の爆発に巻き込まれて台詞が弾けて「ひでぶ」が誕生した、と文庫版のあとがきを意識した場面がある。