竹刀(しない)とは、竹で造られた刀の代替品。剣道の稽古や試合において用いられる。
概要
竹を縦に四つに割ったものを円筒形に組み合わせ、紐や柄袋で固定したもの。
竹自体に衝撃吸収性があり、さらにそれを割ることで高めているため、全力で打ち込んでも致命傷になりにくく、打ち込む側の手首にも負担がかからない。また内部に空洞の有るその構造は独特の叩いた音を発するので打突の当たり外れが判別し易いのも特徴である。
長さにより三六(三尺六寸、109cm)から三九(三尺九寸、118cm)まである。高校での部活動や社会人の試合等では三八(三尺八寸、115cm)が多く用いられている。
基本的には竹製だが、近年ではカーボン製の竹刀も存在している。
竹製の竹刀は使用している内にひび割れてささくれが生じてきてこれが相手に怪我を負わせる原因にもなる為、定期的にササクレ部分を削って手入れしなければならない。当然その分軽くなるので、長く使っているものは軽くなりすぎて、公式試合のレギュレーションに引っかかることもある。これは軽い竹刀は当全、振りが軽くなり扱い易くなり過ぎて「道」の根幹である「自己研鑽」にそぐわなくなる事や軽く脆くなった竹刀で打ち込みや突きを行った場合その部分が折れたりし、その破片が突き刺さるなどといった事故を引き起こす為でもある。その為ある程度使用した竹製の竹刀は定期的に買い換える必要も生じる。
一方、カーボン竹刀は、手入れの必要がない上に折れ難く、買い換え頻度も少なくて済むという特長があるが、「剣道は道具の手入れも心得の一つ」と考える人や、従来の竹刀との感触の違いを嫌う人からはあまり好まれない。
原型は柳生新陰流で使用されていた「袋竹刀」。これは、割った竹を牛革製の袋に入れたものであった。今でも袋竹刀そのものは短い物が打ち込み練習時の的代わり専用として使われている。
近年ではアメリカのプロレスの試合において、叩いた際に迫力のある音が出る事もあってか「ケンドースティック」なる呼び方で凶器として用いられるようになってきている。
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