概要
中国では「刀」とは反りが大きく幅の広い、「斬る」ことに特化した武器(所謂柳葉刀)であった。しかしながら、倭寇との戦いを経て、「斬る」事に加え「貫く」ことにも絶大な威力を発揮する日本刀を持ち合わせた相手と対峙するには現状の武器では不利と判断した明(当時の記録に「機敏に動き回り、(中国の)剣では相手の方が間合いに優れて不利であり、槍では柄を切り落とされる」というものが有る)は、倭寇から押収したり日本の商人から購入した日本刀を研究し、日本刀を超える日本刀を作ろうと考えた。これが倭刀(或は苗刀)である。
倭刀は基本的には日本刀とそう変わらないものの、装飾などが中国のそれに近い派手なものが多い。
また中国武術と組み合わせた独自の剣術として「倭刀術」(苗刀刀法)があり、中国刀術特有の回転運動の要素に加え、硬質な刀の特性を活かし、両手持ちによる力強い「斬り技」や「突き技」などを特徴としている。なお、「倭刀術」は親元の武術体系である劈掛拳に併伝されていることも多いという。
現在では剣豪漫画『るろうに剣心』に登場する雪代縁がこれを使用した(ただし明らかに中国拳法へのバイアスがかかりまくってかなり誇張されている)により一気にメジャーになった。
ファイアーエムブレムシリーズでは
剣士、ソードマスター専用武器として登場(烈火の剣ではリンディスも装備可能)。
キルソードの必殺補正を上回る数値が設定され、封印の剣ではソードマスターの必殺補正、支援会話の組み合わせによって必殺率109%をたたき出すことも可能だった。(特にルトガー&ルトクラ。それ故か以降のシリーズではソードマスターや倭刀の必殺補正が下方修正されてしまった)