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封印の剣

ふういんのつるぎ

ゲームボーイアドバンス用ゲームソフトとして2002年3月29日に発売された、シミュレーションRPGファイアーエムブレムシリーズの第6作目。後に発売となった「烈火の剣」は、この作品の20年前が舞台となっている。
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概要編集

ファイアーエムブレム 烈火の剣』の約20年後の世界が舞台。

前作『トラキア776』から3年という期間を経て、ハードをGBAに移行。

FEシリーズの生みの親、加賀昭三氏が他の作品の制作のため退社した後の作品。

それに伴い、シナリオライターが加賀氏から前作の脚本に協力した堀川将之氏に交代。

その他、シナリオサポートに前田耕平氏が新しく加わった。


シリーズ初の携帯型ハードでの発売でもあり、電源が切れてもその時点から再開出来るオートセーブ機能が搭載された。ユニットの行動毎に中断データが更新される仕組みとなっており、味方ユニットがやられる状況を覆すのは不可能。


2023年からNintendo Switch Onlineで配信されている。現状では国内版のみであり、海外向けのローカライズ版の配信予定はない。


ストーリー編集

エレブ大陸は西の「エトルリア王国」、東の「ベルン王国」、この二大勢力に挟まれるように存在する小勢力達の微妙なバランスによって平和が保たれていた。ところが、その安定が突然崩れた。ベルン王国が国王ゼフィールの命の元、各地へと侵攻を開始。これに対し、大陸南方の小勢力フェレ家の嫡男ロイは病気の父に代わってリキア同盟の盟約に従い、フェレの軍を率いて立ち向かっていく。


作品の特徴編集

シナリオ・キャラクター編集

メインシナリオは堀川氏の意向を反映してか、加賀氏の手がけた過去作と比較してコメディ要素は抑えめ。全体的に硬派でシリアスな作風が特徴となっている。

特にシナリオ面では本作のメインの悪役、ゼフィールの劇中で語られる悲惨な過去がよくファンの間で話題に挙げられる。(それに至る経緯は、烈火の剣の一部の章でより詳細に掘り下げられた。)


その他に戦争の回避を模索して奔走する敵国ベルンの姫ギネヴィア、国王に逆らってでも軍の出動を許可させ騎士軍将さえ命しらずと感心した魔道軍将セシリアなど、女性キャラは戦闘部分だけでなく、作中での活躍がより増えた形となった。また従来とは違った活発な部分も見せるメインヒロインのリリーナ、島の悪徳領主を相手にレジスタンスを結成して立ち上がった首領のエキドナや、山の隠者と呼ばれ魔道使いなら知らぬ者はいないとまで言われるニイメというシリーズ初の老婆のキャラクター、同じくシリーズ初となる少女のラスボス暗闇の巫女イドゥンなど、キャラ面では本作が初の試みが幾つか登場している。


キャラクターの見た目は青髪のメインヒロイン、赤と緑の騎士を始めとして、トラキアまでの過去作をオマージュしつつも上記のようにそれぞれのキャラが独自の個性を持っており、人気は非常に高い。


ゲームシステム編集

前作『トラキア776』からある程度引き継がれているが、疲労度やスキルなどの複雑な要素を廃止。ほぼ紋章の謎に近いシンプルな作りに原点回帰した。


ゲーム全体のバランスは難易度が高すぎた前作と比べて初心者向けに大きく調整されている一方、クラス間やユニットの格差が比較的大きい、ボスの守備力が高すぎるなど荒削りな部分もある。

クラス面では後のFEでお馴染みとなる斧歩兵バーサーカーが躍進した。

魔法については、味方も普通に闇魔法を使用できるようになった初の作品である一方、デフォルトで光魔法が使えるクラスがおらず光の神将器(伝説の武器)の使い手が確保できないという問題が起きるなど、まだまだバランスには調整不足の部分もあった。

これらの粗削りな部分は、次作以降から徐々に改善されていくことになる。


前作に引き続き、特定のマップで条件を満たすことで、「外伝」マップに進むことが出来る。

尚、本作では全ての外伝マップを出現させ、なおかつゼフィールを倒すまで神将器を全て残しておかないと(壊れたり、所持ユニットが死亡でもアウト)終章にたどり着くことが出来なくなっている


以下に上げるものは封印の剣で初登場し、後の作品に引き継がれた機能である。


支援会話編集

マップ中で特定のユニットを決められたターンの間隣接させると、「支援」のコマンドが出現。

それを選択すると「支援会話」が始まり、その2名の間に支援効果が発生。

これにより、支援がついたユニット同士を近くに置くと、戦闘の際に攻撃や回避などの能力が上がるようになる。


支援会話は1人のユニットにつき5回まで、支援レベルは3段階(C→B→A)まで上がる。

基本的には、Cをたくさんつけるよりも特定の2名で支援Aまで支援をつける方が効果的。


支援効果そのものは暗黒竜と光の剣でもあった(マルスシーダを隣接させると必殺率が上がる等)が、封印の剣以降では会話が発生する相手なら自分の好きな組み合わせで支援効果を得ることが出来る。

アタッカー同士で敵陣に突撃させる、壁役と回復役で守りつ守られつつ…等、好みに合わせて支援をつけよう。

支援会話により、そのユニット同士の意外な関係や知られざる過去を知ることが出来るのも魅力の1つだろう。


通信闘技場編集

  • 通信機能を使うことで、自分が育てたユニットを他のプレイヤーのユニットと戦わせることが出来る(要通信ケーブル)。
  • 精鋭を集め、全力で挑むもよし、相手が驚くような超個性的なユニットを出してみるのもよし。

尚、通信闘技場でも支援効果は発揮される。

本作以降のGBA3作品全てに登場し、対戦中のBGMは過去シリーズの味方攻撃時の曲がアレンジされている。

これらのBGMは、本編中の闘技場でも使用される。



トライアルマップ編集

  • ED後にクリア時のメンバー+αで挑むことが出来る特別なマップ。
  • 本編のクリア回数が増えるたびにゲイルやゼフィールなど本編で敵として登場したユニットが使えるようになる。
  • 本編には無いクリア条件のマップがプレイできる、クリア後のお楽しみ的な要素である。

ハードモード編集

  • 1度エンディングを見た後、新たなデータを始める際に選択できる。
  • 敵の増援として出現し、かつ敵から寝返るユニットに能力補正が掛かる(通称ハードブースト)。
  • とにかく敵が強い。その名の通り手ごわいシミュレーションを味わうことが出来る。
  • Vジャンプ限定マップを除いたすべてのトライアルマップを遊ぶには最低でも1回はクリアする必要がある。

主なキャラクター編集

非プレイアブルキャラクターには★マーク

リキア諸侯同盟編集

フェレ編集

名前初期兵種・クラス人物像
ロイロード物語の主人公。烈火の剣の主人公エリウッドの息子で、リキア地方の諸侯フェレ家の跡取り
マリナス輸送隊フェレ家に仕える官吏。烈火の剣にも登場
マーカスパラディンフェレ騎士将軍烈火の剣にも登場
アレンソシアルナイトフェレ騎士団の一員。赤緑の赤い方
ランスソシアルナイトフェレ騎士団の一員。赤緑の緑の方
ウォルトアーチャーフェレ家に仕える少年。ロイの乳母レベッカの実子でロイとは乳兄弟
エリウッドパラディン烈火の剣の主人公の一人。フェレ侯。ロイの父。封印の剣では病床の身。

オスティア編集

名前初期兵種・クラス人物像
リリーナ魔道士リキア諸侯同盟の盟主オスティアヘクトルの娘。ロイとは幼馴染
ボールスアーマーナイトリリーナの護衛を務めるオスティアの重騎士。下記のウェンディの兄
ウェンディアーマーナイトオスティアの重騎士。ボールスの妹
バースアーマーナイトオスティアの重騎士
アストール盗賊オスティアの密偵
オージェ傭兵オスティア騎士団の新米団員
ヘクトルジェネラル烈火の剣主人公の一人。オスティア侯。リキア諸侯同盟盟主。リリーナの父

ラウス家編集

名前初期兵種・クラス人物像
エリックソシアルナイトラウス侯。烈火の剣にも登場
ルトガー剣士サカ出身の流浪の剣士。エリックに雇われていたが裏切り、囚われていたクラリーネと共に脱出する。

ディーク傭兵団編集

名前初期兵種・クラス人物像
ディーク傭兵剣闘士のディーク傭兵団の長
ワード戦士ディーク傭兵団の一員、西方三島出身。
ロット戦士ディーク傭兵団の一員、西方三島出身。
シャニーペガサスナイトディーク傭兵団に参加している天馬騎士ペガサス三姉妹の末

孤児院編集

名前初期兵種・クラス人物像
チャド盗賊ルウやレイと同じ孤児院で育った少年
ルウ魔道士レイの双子の兄。チャドやレイと同じ孤児院で育った少年
レイシャーマンルウの双子の弟。チャドやルゥと同じ孤児院で育った少年

サカ地方クトラ族編集

名前初期兵種・クラス人物像
スー遊牧民サカ地方の一部族、クトラ族の長ダヤンの孫で烈火の剣ラスの娘
シン遊牧民サカ地方のクトラ族の青年
ダヤン遊牧騎兵クトラ族族長でスーの祖父

イリア傭兵騎士団編集

名前初期兵種・クラス人物像
ゼロットパラディンイリア傭兵騎士団隊長。ユーノの夫
ノアソシアルナイトイリア傭兵騎士団団員。ゼロットの部下
トレックソシアルナイトイリア傭兵騎士団団員。ゼロットの部下
ユーノファルコンナイトペガサス三姉妹の長女で、ゼロットの妻

エトルリア王国編集

名前初期兵種・クラス人物像
ダグラスジェネラルエトルリア王国大軍将。ララムの義父
パーシバルパラディンエトルリア王国騎士軍将。王子ミルディンに忠誠を誓う
セシリアヴァルキュリアエトルリア王国魔道軍将。ロイとリリーナの
クレインスナイパーリグレ侯爵家子息。烈火の剣パントルイーズの息子でクラリーネの兄
クラリーネトルバドールリグレ侯爵家令嬢。烈火の剣パントルイーズの娘でクレインの妹
ティトペガサスナイト天馬騎士団部隊長の天馬騎士。クレインに雇われている。ペガサス三姉妹の次女

西方三島編集

名前初期兵種・クラス人物像
エキドナ勇者レジスタンスを束ねる首領。西方の勇者
エルフィンバードレジスタンスの参謀。吟遊詩人の青年
ララム踊り子レジスタンスの一人。ダグラスの養女
ゴンザレス山賊西方三島の山賊
ギース海賊義に厚い海賊烈火の剣ガイツの弟

エリミーヌ教編集

名前初期兵種・クラス人物像
サウル僧侶エリミーヌ教の若き神父
ドロシーアーチャーエリミーヌ教の信徒で、サウルの護衛の弓兵
ヨーデル司祭教団の中でもかなり高い地位にいるエリミーヌ教団の司祭

ナバタの里編集

名前初期兵種・クラス人物像
ファマムクート神竜石を持つ、数少ない純血の神竜の少女
ソフィーヤシャーマンの血を半分引くナバタの里の巫女烈火の剣にも登場
イグレーヌスナイパーナバタの守護者。烈火の剣のホークアイの娘。

ベルン王国編集

名前初期兵種・クラス人物像
ゼフィール国王ベルン王国の国王ギネヴィアの異母兄。烈火の剣にも登場
マードックジェネラルベルン三竜将の筆頭。イリア地方の攻略を指揮する。烈火の剣にも登場
ナーシェンドラゴンマスターベルン三竜将の一人。リキア地方、後にエトルリア地方の攻略を指揮する
ブルーニャ賢者ベルン三竜将の一人。サカ地方の攻略を指揮する
ゲイルドラゴンマスターベルン王国の竜騎士。マードック直属の部下。ミレディの恋人
シグーネファルコンナイトベルン側についたイリアの部隊長
ギネヴィア賢者ベルン王国の王女。ゼフィールの異母妹。烈火の剣にも登場
エレン僧侶ギネヴィア付きのシスター
ミレディドラゴンナイトギネヴィア付きの女性竜騎士ゲイルとは恋人。ツァイスの姉
ツァイスドラゴンナイトベルン軍の竜騎士。ミレディの弟。エレンとは仲がいい

その他キャラクター編集

名前初期兵種・クラス人物像
フィル剣士武者修行中の剣士少女バアトルカアラの娘、カレルの姪
バアトルウォーリア烈火の剣にも登場。フィルの父親
カレルソードマスターベルンに隠居している「剣聖」の異名を持つ偉人。烈火の剣にも登場
ヒュウ魔道士エトルリア反乱軍に傭兵として参加していた魔道士の青年。ニイメの孫でカナスの息子
ニイメドルイドイリアの山奥で一人闇魔道の研究を続ける。カナスの母親、ヒュウの祖母
キャス盗賊神出鬼没の怪盗少女
ガレットバーサーカー歴戦の狂戦士。国境近辺を荒らす山賊の頭。

名前兵種・クラス人物像
ヤアンマムクート戦闘竜ではない純粋な『竜』
イドゥン魔竜かつてハルトムートによって封印された伝説の竜。ゼフィールによって封印が解かれた

関連動画編集


余談編集

本作品の元となったタイトルは64時代から開発中であり、

当初『ファイアーエムブレム 暗闇の巫女』としてリリースされる予定だったが、

様々な事情で何度か作り直しになって現在の形に至ったという複雑な経緯があるらしい。

そのような理由もあって本作の構想は長かったが、内容が決まってからは1年足らずの期間で製作出来たとのこと。


ちなみに当時のFEの開発内部ではこのような没になったゲームが出ることはさほど珍しくないらしく、

聖戦の系譜の頃も何作か没作品が作られていたと語っている。


初代を彷彿とさせる雰囲気やシンプルなゲーム性に関しては、加賀氏のインタビューにて次回作はシンプルにしたい、暗黒竜の過去編を作りたいというものがあり、その案が流用された可能性があるが実際のところは不明。


主人公ロイは本作の発売に先駆け『大乱闘スマッシュブラザーズDX』にてプレイヤーキャラとして参戦(声優は福山潤、海外版も同一)している。

本作の発売日はスマブラDXと同時期の予定だったが延期になったため、ロイが初めて登場したゲームはスマブラということになる。


2015年からWii Uバーチャルコンソールで配信されていた。


関連タグ編集

ファイアーエムブレム ロイ(ファイアーエムブレム) FE 烈火の剣 覇者の剣

任天堂 インテリジェントシステムズ ゲームボーイアドバンス GBA SRPG バーチャルコンソール

FE100users入り FE500users入り FE1000users入り

FE異性CP・コンビ一覧 FE同性CP・コンビ一覧


大乱闘スマッシュブラザーズDX 大乱闘スマッシュブラザーズfor 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL


表記ゆれ編集

封印 FE封印の剣 FE封印


外部リンク編集

公式サイト

ファイアーエムブレムミュージアム

Wii U版VC公式ページ


暗闇の巫女(仮題)

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