わが名はヤアン、この『竜殿』に残りし最後の『竜』
純血種の火竜。高い能力から己の幻影を作り、操ることができる。
千年前の人竜戦役で生死を分かつ重傷を負いながら、種族最後の生き残りとしてただ一人ずっとベルンの奥地にある「竜殿」で魔竜の復活を待ち続けていた男。魔竜が生み出した戦うことしかできない戦闘竜と違い知能も能力も高く、両手と胸には何かの紋章が描かれている。
劇中では当初竜殿に侵入したロイ達を再び立ちはだかる敵として歓迎するもやがてロイ達がかつての戦いについて何も知らないことを知り、真実を知り己と相対するに足る者達かを試しながら魔竜の秘密、延いては人竜戦役という戦いの本当の結末をただ淡々と述べていく・・・。
烈火の剣では、何回か本編をクリアした際に、ゼフィールに会った瞬間が描かれている。
あなたは、自分を傷つけた人間を憎んでいるのか?
ロイとの会話の中でこう問われたとき、ヤアンは竜族はそんな俗な感情を有さず、種の存亡に人が勝利し竜が敗れ去ったという結果があるだけだと述べている。
されどこの手前の会話で、国を失いながらも命を失う覚悟で最終攻撃に臨むベルン軍のブルーニャを前に意地というものについて語っており、言ってしまえば隠れて生きる道を捨てて竜族の再興を掲げることそのものが彼の意地であり、ヤアン自身もかつての人竜戦役で死に損ない、本当は二度と訪れない竜族の再興を抱きながら最期の戦いとして死に場所を求めていたのかもしれない。
実際に会話の中でロイは人と竜が共存したナバタの理想郷について言及して、人と竜が互いにわかりあえることを語るのだが、ヤアンはそれを「くだらない」と吐き捨て、昔話の果てに最期は力を以って相対することを望んだ。
もっともヤアン自身は竜殿で力を失った同族が一方的に虐殺されていく姿をその目にして、自身も奇跡的に一命を取り留めた立場上、突然の人と竜がわかりあえるとの言葉で千年の憎しみを解かすことは不可能だったのだろう。
その他
またさて次は、なにが知りたい?やなるほど・・・そこまでかなどの台詞を吐きながら個人レッスンで過去の歴史を教えてくるので一部では歴史の先生扱いをされている。
身体の文様が顔グラフィックでは胸毛に見えるので
一部プレイヤーからは「胸毛」と呼ばれている。
専用BGM「最後の竜へ」
因みにこのBGMのメロディーの一部は烈火の剣のラスボスの火の竜でも使用されている