アビスマン
あびすまん
- ゆでたまごの漫画『キン肉マン』に登場する超人。この記事にて記載。
- ゲーム『テイルズオブジアビス』に登場するヒーロー。アビスマン(テイルズ)の記事を参照。
性格
完璧超人には珍しい妙に気さくな雰囲気を持ち、部下の墓守鬼からも「鬼のように強い」と畏れられつつも慕われている。
また、真っ向勝負を良しとして正面からのぶつかり合いなら完璧超人始祖の誰にも負ける気がしないと自負するほどの実力者であり、それゆえかマグネットパワーの存在をドーピング呼ばわりして否定したこともある。
そんな彼が禁断の石臼の管理と防衛の仕事しているのが皮肉なものである。(「墓場は潰しても・・・世界まで潰すんじゃねーぞ・・・この石頭ヤロウ・・・」と言ってるが…。裏を返せばザ・マンよりある程度の良識的な判断が出来ると評価されていると言える)
始祖での立ち位置は中立に近い穏健派だが、その実、現在のザ・マンの在り方には疑問や不満を抱いている。
悪魔将軍とのやり取りの中で「やつ(超人閻魔、ザ・マン)こそ真の堕落者」と言われた際には一瞬だけ悲しげな表情を見せたり、超人墓場のシステムについて語る際も、ザ・マンを指して「厳格なやつよ……この俺様も苦労するほどに」と神妙な面持ちで語っており、その複雑な心境がうかがえる。
笑い声は「モガッモガッ」。
人間関係
他の始祖からも「人付き合いが下手」と言われてしまうほどに気難しいゴールドマン(後の悪魔将軍)とも仲は悪くなかったらしく、冗談の利いた軽口を飛ばしあっていた。
そのゴールドマンとのぶつかり稽古中、突然ゴールドマンがぶつかり合いを拒否し背中を攻撃。
それを抗議した所、ザ・マンに後ろを取られることの危なさを説かれた後、背中と関係ない顔面を思いっきり殴られてしまう。この時に殴られた痕は現在でも治っていおらず、普段はマスクで隠している。
そしてザ・マンは「常に全方位に気を張り巡らせる集中力と、それに反応できる反射神経。この2つをさらに養い究極にまで高めれば、お前は真の完璧超人に生まれ変われる」と教えた。
それからアビスマンはザ・マンのアドバイスを参考に修行を重ね、背中にバリアを張るアビスガーディアンを会得。
それ以来、彼がゴールドマンに付けられた傷以外の傷を背中に負ったことはなかった。
そもそもの教えは「背後に敵を回りこませない技術と集中力を身につけろ」という意味なので、意味を勘違いしていた感は否定できないが……まぁ、ゆでだし。
悪魔将軍戦(超人墓場)
超人墓場の門番・ミラージュマンを倒し、墓場内部に乗り込んできた悪魔将軍と対決。
アビスガーディアンやグレイブヤードタックルを駆使し、必殺の奈落斬首刑で硬度調節機能を破壊するなど善戦したが、悪魔将軍に「正面から背中を攻撃された場合、アビスガーディアンを使うことができない」という弱点を突かれ、地獄の九所封じ・大雪山落としでアビスガーディアンを攻略されてしまう。
かつての古傷が残る背中への攻撃に続いてスピンダブルアームソルト、ダブルニークラッシャーを受けて四肢を封じられ、最後は地獄の断頭台を受けて絶命した。
アビスマンの敗因はたった1つ。
「完璧超人に同じ技は2度と通用しない」という教え通りに現悪魔超人の悪魔将軍に2度目の奈落斬首刑を狙った結果、彼が完璧超人の教えを忘れていなかった事である。
ザ・マンから「パーフェクト・ザ・ルール」の名を貰う程にまで完璧超人の理想に近かった者は皮肉にもその理想によって敗れてしまったのである。
その後遺体は「尊い方である始祖様達の遺体をどう扱えばいいかわからない」として墓守鬼達から手も触れられずしばらく放置されていた。
その性格通り真っ向勝負重視で猪突猛進のストロングスタイル。
敵に対して一歩も引かず、鍛え抜かれた体1つで正面から堂々と叩き潰すその姿勢は、ザ・マンをして「私の提唱する完璧の教えの理想に近い」、「正面からの戦いでは右に出る者はいない」とされるほど。
後に登場したガンマンやジャスティスマンの暴れっぷり、巨握と技を誇るサイコマン、絶対防御のシルバーマン、誰にも傷をつけられたことのない巨漢シングマンを見ていると……敗れた後でその恐ろしさと将軍の強さに気付かされるだろう。
正直な話、
『アビスマンを倒した時点で悪魔将軍が同じ戦闘スタイルのガンマン相手に負ける可能性は0と言い切れてしまうレベル』である。
また、キン肉マンでは珍しく早々に必殺技を使って、勝負を長引かせる事無く叩き潰しに行くガチスタイルでありおそらくザ・マンの当初の予定としては同じパワータイプの修練の神か同じ戦闘スタイルの洞察の神の相手を想定していた可能性が高い。
必殺技
- アビスガーディアン
背中にバリアを張り背中を守る。この技のおかげで背後からの攻撃はアビスマンには一切通らない。
もちろん背面への対応をこれに依存しているわけでなく、師の教え通り、全方位に気を張り巡らす集中力とそれに対応する反射神経を会得している。見方を変えれば、教えをこなした上でプラスアルファを成し遂げたとも取れる。
作中では攻撃、迎撃のために、アビスガーディアンを展開して背面から相手にぶつかっていった。
弱点として、正面からの攻撃で背中にダメージを与える場合には発動しないことだが、正面からの戦いでは始祖最強クラスの彼を相手に実行出来るのは悪魔将軍くらいである。
- グレイブヤードタックル
左肩のトゲで相手を串刺しにする技。
- 完璧・肆式奥義 奈落斬首刑
グレイブヤードタックルで相手を投げ飛ばした後ジャンプ。両拳でアッパーを食らわせ、相手の顎に両手を突き刺したまま逆さに落下し相手の頭をマットに叩き付けるという始祖随一のパワーを活かした豪快な必殺技である。
とある墓守鬼いわく「噂でしか聞いたことがないアビスマン様のサイコーの決め技」。
悪魔将軍戦では明記されなかったが、第205話にて、この技こそがアビスマンの肆式奥義であることが判明した。
上記の通りアビスマンは硬度調節機能を破壊しダイヤモンドパワーを破っているが、これはかなりの快挙である。
これまで作中で悪魔将軍のダイヤモンドパワーを攻略した超人は、
- ダイヤモンドの汗を利用し同じ硬度となったマスクでカウンター気味に頭突きを食らわせたキン肉マン
- 元祖ダイヤモンドパワーの使い手、ザ・マン(ストロング・ザ・武道)
- そしてアビスマン
の3名であるが、上2人はダイヤモンドパワーで破っているのに対し、アビスマンのみ自らの奥義である奈落斬首刑を使用し生身で破っているのである。
これはザ・マンの必殺技、冥府頭壊手でもできなかったことから見ても相当な難度であることがわかる。
そしてアビスマンはザ・マンの回想でゴールドマンにこう言っている。
「このオレさまが肆式奥義“奈落斬首刑”にさらに磨きをかけ、先にザ・マンを倒しちまうぜ~っ!」
ダイヤモンドパワーは元々ザ・マンの能力であり、奈落斬首刑によるダイヤモンドパワー破りは「いつの日か……お前たちの中の誰かが、今の私の想像を超える奥義で私を倒す日を待っている」という師から託された期待に応えようと、アビスマンが研鑽を続けた成果の片鱗なのかもしれない。
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