概要
完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の一員。完璧・伍式(パーフェクト・フィフス)。
人物像
容姿
全身に気泡緩衝材(俗に言うプチプチ)のような円柱状の突起があり、無理な人は生理的に無理そうなデザインをしている。全身が半透明だが、よ~~~~く目を凝らしてみると、目や心臓も見える。
この突起は本当に緩衝材で、体表面の無数のエアバッグで敵のあらゆる攻撃を吸収・無効化でき、結果自分の体はノーダメージ、全く痛み(ペイン)を感じない超人であるという。
同時に痛みを感じない分、躊躇いなく相手に苦痛を与える「ペイン」でもある。
性格
基本的にテンションの高い陽気な性格で、常に口元に笑みを浮かべており語り口も柔和であるが、これは「柔和でなければ不必要に衝突し傷つくだけ」という信念に基づく。サイコマンの回想におけるマグネットパワーのプレゼンテーションでも、アビスマンに次いで使用を反対しつつも、研究自体は否定しないと前置きをした。
一見すると目がないように見えるが実は凶悪な目つきをしており、「不覚にも」力が入ってしまうと緩衝材の奥から顔を出す。
完璧超人には極めて珍しく、下等超人に対しても一定の理解を示しており、総じて穏健な性格の人格者であると言える。そんなわけで、読者からも「他の始祖より好感が持てる」といった意見が多かったと作者も述べている(この次に出て来たのが始祖で最も血に飢えたガンマンだった事もあるだろうが)。
笑い声は「テハハハ」。
人間関係
ゴールドマン(悪魔将軍)とは彼のダイヤモンドパワーと自分の緩衝材ボディのどちらが優れているかをよく言い争っており、主義主張に至るまで何一つ意見が合わなかったが、それを楽しんでもいた。
ゴールドマンが始祖を脱退した時は、わかり合えなかったことではなく、言い争いができなくなったことが哀しかったという。
199話では回想シーンに登場。ゴールドマンとの修行において
「何がダイヤモンドパワーだ!力が全て硬度が全て、そんなことでは私にはおろか……あやつにも勝てんぞ!」
「いつか手痛い目に遭った時にでも思い出すがいい。お前は頭が固すぎる!もっと私のように柔軟にならんとなっ、テハハハハ!」
と語る。
この言葉を思い出した悪魔将軍はスネークボディを発動し、ストロング・ザ・武道の無欠雁字搦めから抜け出した。
作中での活躍
ジャンクマン戦(超人墓場・地下闘技場)
超人墓場に侵攻してきた悪魔六騎士を迎え撃たんと飛び出し、ジャンクマンと対戦。
ジャンクマンの攻撃を緩衝材ボディでことごとく無効化し追い詰めるが、空撃ちを繰り返したジャンククラッシュが熱を持っていることに気付いたジャンクマンに、室温を上げてエアバッグを熱膨張させるウルトラゆで理論でエアバッグを初めて破壊され敗れる。
そして自分達と袂を分かったゴールドマンの行いが無駄ではなかったと認め、最早下等超人などではない彼らが“あやつ”の心をも変えることを期待して、ジャンクマンに「風のダンベル」を託し、鬼達に彼の邪魔をしないように言い聞かせ、そして先へ進むことを促しつつ死亡した。
その折に鬼達が彼の死に涙を流し、また彼の遺言を守ってジャンクマンに手出ししなかった事からも鬼達からも人望が厚かった事が窺えた。
飄々としながらも正々堂々とした誇り高き精神の持ち主で、対戦相手のジャンクマンにも軽蔑以上に敬意を表すなど、始祖の中でも一際爽やかな空気をまとった好漢であった。
戦闘スタイル
素早い身のこなしと柔軟性で相手の攻撃を受け流し、疲弊させてから関節技でとどめを刺す技巧派ファイター。
緩衝材を吸盤のように相手の身体に吸い付かせて投げ技の起点とするなど、応用力・状況判断力も極めて優れる。
同じ軽量級であるサイコマンが凄まじいまでの握力を見せたりカラスマンがネメシスの上位互換レベルの筋肉膨張を見せた為、始祖の中では一見非力側に見えるがジャンクマンの魔技・ダブルフェイスからのジャンククラッシュを強引に打ち破る程のパワーも兼ね備えている。
ただしダメージを受ける事に慣れていない為、顎など緩衝材が無い所に攻撃を受けると怯んでしまうという弱点を持つ。
必殺技
- ダミーバブル
右腕からペインマンそっくりの偽物の風船を出す技。
ダミーはジャンクマンの攻撃ですぐに割られてしまうほど脆いが、瞬時に展開でき、相手に気付かれないように入れ替わることで奇襲を行う。
- ファイヤーボールプレス
自分の両足を掴み丸くなり、回転しながら体当たりをする技。後に悪魔将軍も使用している。
- ペインリカバリー
潰された緩衝材を元に戻し、その衝撃を利用して敵の攻撃をはね返す攻防一体の技。
- テリブルペインクラッチ
頭と腕と足を同時に極める、ペインマン至高の関節技。
かけられた相手は全身に緩衝材が食い込み、極度の酸欠状態の中で天国へ旅立つという。
作中で明言されてはいないが、恐らく完璧・伍式奥義だと思われる。