「“一度廻り始めた水車は、水が尽きるまで廻り続けなければならぬ”!」
「大戦という水車が廻り始めた以上、最早それを止めることは誰にも出来んのだーーーーーーっ!!!」
人物
CV:草尾毅
完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)の一員で、「完肉」の異名を持つ完璧超人。
超人強度は6800万パワーとかなり高く、無量大数軍内でも相棒のポーラマンに次ぐ2位で、プリズマンやビッグ・ザ・武道をも凌駕する。
無量大数軍・第一陣のリーダー格ストロング・ザ・武道とは対等な関係(本人談)であるらしく、武道がザ・魔雲天と共に崖の下に落下し消息を絶った直後、第二陣のリーダー格として登場する。
容姿
キン肉マンことキン肉スグルに酷似した、タラコ唇とブタ鼻が特徴的なマスクを着用し、さらにはスグルの必殺技であるマッスルスパークまで使用するなど、謎多き超人である。
肌の色は水色で、額の「完」の字がトレードマーク。
性格
良くも悪くも完璧超人らしい思考回路の持ち主であり、高潔で正々堂々としている反面、自分が常に正しいと信じて疑わない独善的な性格。
勿論、正義超人・悪魔超人を下等超人呼ばわりして見下している。
また態度もやたら大きく、他の完璧超人が潔く自害する際も上から目線で褒め称えている(その為、ガンマンが登場した当初はあまりにも態度が似ていたことから師弟関係があるのではないかと噂されていた)。
ただし、ネメシスの傲慢さは辛酸を嘗めてきた半生から甘さや堕落を嫌い、自身を律している裏返しでもある。悪く言えば厳しさに依存した人格とも言える。
また、言動が傲慢・過激なためにわかりにくいが、正しくあろうとする姿勢や克己心は相手が敵方であれ否定せず評価しており、そこを踏み躙る者には強い嫌悪感を示しており、その場凌ぎに頭を下げたり一時的に大人しくなることも同様に嫌悪感が強い。そのため、無量大数軍のストイックさや、妥協せず自死を課した姿には誇りと同時に残った責任感を背負っていく様になる。
活躍
階段ピラミッドの戦いではロビンマスクと対戦し、卓越したレスリングテクニックでロビンの技を尽く打ち破り勝利する。ロビンの説く友情パワーを認めることはなかったが、ロビンの実力を評価し「下等超人の最高傑作」と彼なりの賛辞を送った。
その後、武道やグリムリパーの正体が完璧超人始祖である事実を知り、多少の戸惑いを見せながらも再び彼らと結束。
国立競技場に出現した"許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル)"にてラーメンマンと対戦する。終始圧倒し、最後はマッスルスパークを用いて彼をリングに沈めた。
必殺技
- <完肉>バトルシップ・シンク
「完肉」の名を冠する必殺技。相手と背中合わせの状態で手を後ろに回し相手をホールドして逆さまに落下、相手の脳天をキャンバスに叩きつける。その際、背景には戦艦が轟沈するイメージが浮かび上がる。
- ネメシスドライバー
ネメシス版のキン肉ドライバー。
両踵で相手のアゴを抑え、両手で相手の両足を抑えて繰り出すパイルドライバー。一件受け手の両腕は自由になっているのですぐ外せそうだが、ロビンマスクが両腕で顎のフックを外そうとして失敗している。ネメシス曰く驚異的な柔軟性で姿勢を制御しているため、下等超人が掴んだ程度では外せないという。
しかし両腕がフックされていないというのはやはり弱点でもあり、キン肉マンは新・キン肉バスターに似た要領で両腕を振る反動でネメシスと共に横回転し、バランスを崩すことで脱出。ファナティックには両手からマグネット・パワーのリングへの照射により逃れられている。
- パーフェクトディフェンダー
両腕の筋肉で相手の攻撃を防ぐ、正義超人とキン肉族の開祖シルバーマンが得意とした守備技。
完璧超人版肉のカーテンであるが、タツノリやスグルの物と違って派生技がある。
- パーフェクトアセイラント
パーフェクトディフェンダーからのカウンター技。両腕で相手を掴み上空へ放り投げ、自らもジャンプし相手の背中に両手刀を叩き込む。
- ネックパンプアップ
首の太さを一時的に2倍以上に膨張させ、相手の首絞め技を無効化する。
キン肉族三大奥義のひとつ。スグル最強の必殺技でもあり、ネメシスも精度は完璧。しかし実際に受けたラーメンマンによれば、スグルのマッスルスパークとは似て非なるものであるらしいが……?
ネメシス版のキン肉バスター。
キン肉バスターの際にホールドされていなかった相手の両腕を両足で挟み込むことにより脱出を困難にしている。
その威力は「バスターの使い手は同時にバスターの受身の名手でもある」というゆで理論でキン肉バスターに耐性のあるスグルですらKO寸前に追い込まれるほど。
因みにペルフェクシオンとは「Perfection」のフランス語読みである。
- 完璧・弐式奥義改め <完肉>新奥義アロガント・スパーク
ネメシスが完璧超人として勝つためにスグルに使ったシルバーマンの奥義。
天才であるネメシスは一目見ただけで形を再現することに成功したが、その大きすぎる破壊力は一朝一夕に制御できるものでなく、強大な反動に耐え切れず自滅してしまった。
余談
初登場時は読者から「キン肉マンに似た完璧超人」という意味で「完肉マン」などと呼ばれていたが、奇しくも後に明らかになった異名は「完肉」であった。
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その正体(ネタバレにつき未見の方は要注意)
前述のマスクのデザインや必殺技、さらにはキン肉族の諺を用いるなど、キン肉族(特にキン肉王家)との浅からぬ関係を示唆させる描写が目立っていたが、その正体はスグルの祖父にして第56代キン肉星大王であるキン肉タツノリの実弟であったことが本人の口から語られる。
(つまり、スグルにとっては大叔父にあたる)
本名はキン肉サダハル
ネームモデルは王貞治。王にならなかった男の名前の由来としては皮肉である。
文武に長け周囲からの信頼も篤く、わずか13歳にしてマッスルスパークを習得するほどの天賦の才を持ち合わせていたが、その桁違いの才能ゆえ周囲から恐怖されるようになり、実父である時の大王にさえも「災いの種になる」と疎まれて幽閉されてしまう。
さらにキン肉王族上層部(元老院)は国民に対しても彼の名前や存在を公言することを許さず、知る者語る者を尽く処刑することで彼の存在そのものを歴史から抹消した。
こうした不遇な扱いを受けながらも兄タツノリとの関係は良好で、タツノリは大王への即位以前も以降も人目を避けて度々彼の元を訪れており、サダハルもそんな兄のためならばと自身の扱いをある程度受け入れていた。
個人の能力では兄をはるかにしのぎながら、サダハルが王位を狙わなかったのは、自身を「政治には向かない」と冷静に評していたためであり、自身には持ちえなかったカリスマ、王としての器をタツノリに見出し、尊敬していたからである。
また、タツノリの息子で後の第57代大王であるキン肉真弓や、真弓の旧友で現・超人委員会委員長のハラボテ・マッスルとも一度だけ会ったことがある。
かつて少年だった二人は偶然サダハルの幽閉されている地下牢を発見し、その最深部に監禁されていたサダハルと対面。
サダハルは「自分が公に出ていくと、それを支持する者たちによって国が二つに分かれてしまう」という今の王族の不条理を伝え、「優しさを持つ兄ならきっと良い国を作ってくれる」「そんな優しい意志を受け継ぐ優しい大人になってほしい」と願い、次世代を担う二人に薫陶を与えた。
「懐かしい話だ。確かにオレは幼きお前たちにそう言った。当時はそう信じていた」
「しかしそれは間違いだった」
「その後オレは心変わりしたのだ。それまでキン肉族に抱いていた希望…それすら跡形もなく消し飛んだ」
「今は潰すことしか考えていない」
しかし、その後サダハルの処刑が決まった事を伝えに来た兄が悔し泣きする姿を前にし、兄を悲しませ続けるキン肉族に対する積年の怒りが爆発。同時に兄が言外に脱獄を促していることを察し、その日の内に母星を離れることになる。
タツノリは今生の別れの言葉と共に、サダハルの「慈悲の心」の浅さが完璧すぎる彼の唯一の弱点となり得ると助言を与えた(ここでいう慈悲の心とは、スグルが持つような相手と共感できる心のことである。サダハルは自分の能力・知性が圧倒的に優れているがため、自分より劣る・愚かな相手の心情を汲むことが出来なかった。これはスグルの兄キン肉アタルにも共通する弱点である)。
母星を離れ地球に流れ着いたサダハルは、かつて伝説に聞いた"聖なる完璧の山(モン・サン・パルフェ)"を目指し、門の番人である完璧超人始祖の一人ミラージュマンと出会う。
完璧超人となるための試練を受け入れ彼に挑戦するが、咄嗟に構えた防御の姿を見たミラージュマンは、サダハルが元・同志であるシルバーマンの子孫であることを察し、その思想と自分の攻撃を凌いだ実力を評価。
ミラージュマンの許しを受けたサダハルは、完璧超人ネメシスとして生まれ変わり、ついには無量大数軍の首領格にまで上り詰める。
同じく無量大数軍である武道やピークア・ブー、かつての同志ネプチューンマンも彼の実力と高潔さを高く評価しており、「現在の腐敗した完璧超人界の思想を覆し、未来の完璧超人を担う存在になり得る」と有力視されている。
以降の展開
完璧・無量大数軍の一員となったネメシスだが、"許されざる世界樹"でのラーメンマンとの戦いの中、死んでいった同胞の命を背負うという覚悟によって、完璧超人が滅ぼすべきはずの友情パワーに覚醒してしまう。
それを指摘され激昂したネメシスは、当てつけとしてマッスル・スパークによるラーメンマン惨殺を敢行。
しかしラーメンマンは辛うじて命を繋いでおり、すでに決着のゴングが鳴ったことにより止めを刺すこともできないままネメシスはラーメンマンを解放する。
仲間の元へ放り投げられたラーメンマンだったが、その口から語られたのは「ネメシスのマッスル・スパークは似て非なる別の技である」という事だった……。
その後、ブロッケンJr.とサイコマンの闘うリング上に、かつての完璧超人始祖の一人であり自身のルーツでもあるキン肉族の開祖・シルバーマンが降臨。満身創痍のブロッケンに代わりサイコマンと対戦する。
その試合の中でシルバーマンは、マッスル・スパークの前身でもある奥義"アロガント・スパーク"を発動。その凄惨な技の全貌に会場が凍りつく中、ネメシスだけは高らかにシルバーマンを称賛する。
しかし、シルバーマン本人は敗北からの成長の芽そのものを摘んでしまうこの技を「不完全な技」と否定し、その答えを後世に託すために「フェイバリット・ホールドの壁画」を遺したこと、それを最も理想的な形で昇華させたのがキン肉スグルのマッスル・スパークであることを語る。
サイコマンとの試合でエネルギーを使い果たしたシルバーマンは再び銀のマスクの姿に戻るが、その間際、自身の子孫であるスグルとネメシス両名の健闘を祈る言葉を遺した。
"許されざる世界樹"の闘いで多くの始祖たちが倒され、完璧超人勢はとうとう武道改め超人閻魔(ザ・マン)とネメシスのみとなる。
1日で2回の試合を消化したネメシスだが、なおも自身の因縁に決着をつけるためにスグルとの対戦を要求。しかし、閻魔から「キン肉マンとの闘いを侮ってはいかん!」と諭され自重。その後、世界樹により新たに指し示された「甲子園球場」を舞台に、委員会による管理の下で翌日の試合がマッチングされ、ネメシス・スグルの両名はメディカル・サスペンションにより万全の体制で試合に挑むことになる。
試合当日、始祖が次々と倒されたことで迷いを見せる超人閻魔の「私は何か間違っていたのか? 」という問いかけに対し、「キン肉族の闇に葬られた自分を救ってくれたのは完璧超人の理念だ」と力説し、スグルを倒すことでそれを証明して見せると決意。
スグルとの激闘の中で真弓とハラボテ委員長が現れ、上記の本名及び昔の出来事を語り、二人は王族の闇を振り払うために奮闘して来たと伝える。
しかし、ネメシスはタツノリの身に起きた「肉のカーテン」事件をきっかけにキン肉族を完全に見限ったことを明かす。
当時、"聖なる完璧の山"で修行中の身でもあり、完璧超人の掟によって助けに行くことも許されず、同時に「慈悲の心」のために兄が殺されかけた事実に絶望し、王族の権力を解体することを決意。
スグルと真弓に完璧超人側に寝返るべきと誘いをかけるが、当然断わられた上、「主義主張の違いはあれど、優劣はない」「理解しつつあるからこそ、完璧超人の世界に誘ってくれた」と指摘され、むしろキン肉族に帰って来てほしいと逆に誘いをかけられる。ネメシス自身も内心これを認めていた。
閻魔を支え、超人界の平和を守る重責を一人で背負おうとする中、会場に現れたピークア・ブー、(表の場から現れないが)ネプチューンマンからの激励を受ける。ネメシスはそんなピークに対して「セコンドは不要」「掟を破った」ことを彼に告げ拒否するが、ピーク自身はネメシスをまったく恨んでおらず、そのままセコンドにつくことに。
ピークがセコンドについたこともあり、スグルと互角に渡り、彼が仕掛けたマッスル・スパークを火事場のクソ力で切り返し、自身のマッスル・スパークで決着を着けるかと思いきや、完璧超人としての勝ち方に拘るためアロガント・スパークを使用。
「“完璧・弐式奥義”改め“<完肉>新奥義”!!!」
「アロガントォォォーーーーーーーッスパァァァーーーーーークッ!!!!!」
しかし、相手の息の根を止めようとしたことで友情パワーも消滅、技を仕掛けた自身のダメージが大きいという自滅的結果に終わり、スグルから敬意を払われる形で、マッスル・スパークでKOされる。
それでも命尽きるまで戦おうと起き上がるも、虚空のタツノリに労をねぎらう言葉をかけられ、穏やかに意識を失う。
意識を取り戻した後、技のダメージで自害できなくなったことで掟に従い、超人閻魔によって処刑されることとなるが、ピークとネプチューンマンの直訴、そして悪魔将軍の乱入により保留ということで執行されなかった(なお、この時に「俺だけが生きてしまったら友であるポーラマンに申し訳が無い」と言っていた辺り、絆は強かった様である)。
その後超人閻魔と悪魔将軍の決戦の場「エアーズロック」へ向かい、試合を見守る。
二人の決着後、遂に解り合うことが出来た正義超人と完璧超人だが、あくまで馴れ合うことは無く、もし正義超人が堕落するようなら、真っ先にスグルを倒しに行くと、再戦を誓うピークと共に宣言。スグルもそれに応え、二人は拳を突き合わせる形で契りを交わした。
オメガ・ケンタウリの六鎗客編
かつて完璧超人に滅ぼされたオメガの一族と協力関係にあるサタンにより"聖なる完璧の山"から出ることが出来なくなってしまう。そしてザ・マンからオメガの一族について教えられる。
刻の神編
超神となった刻の神と時間超人による侵攻に対抗するためキン肉マンら正義超人と共にザ・マンと共に連携を取り対処することになる。
ネメシスが向かったのはサイコマンがマグネットパワーを研究していたサグラダ・ファミリア。そしてそこに待ち構えていたのはサイコマンと全てが瓜二つの謎の男「ファナティック」であった。
更にジャスティスマンが彼の手で動けなくなり、「彼の力を解析して新しい時間超人を作る」という発言に激昂。屋上に移動し戦闘を開始。
当初こそかつてグリムリパーとして活動していたサイコマンとのスパーの経験を活かしファナティックを追い込むが、彼等五大刻の持つ1億パワーもの超人強度に圧倒され次第に劣勢に追い込まれ、彼の技「ファナティック・ビリーバー・ロック」による1億パワーと異常な強さの握力によってついに心が折れかけてしまう。
しかしその直後ファナティックがタツノリやキン肉族を「あなたに比べ戦闘の才能がてんでない能無し」、「キン肉族の力の底が知れた」と侮辱した事で覚醒し大激怒。ファナティックも愕然とするほどの凄まじいパワーでファナティック・ビリーバー・ロックを振り解き反撃。
「常に冷静沈着でいるのが完璧超人の理想形。これまでキン肉族を捨てて以来オレは常にそうあり続けてきた」
「だが…今はこれで構わない」
「お前だけはこの力でこのオレが…その全身に刻み込んでくれる」
「キン肉星第56代大王キン肉タツノリの偉大さを…キン肉族の真なる力を…その身を持って知るがいいーーーーーーっ!!!」
と叫び、額の「完」マークがキン肉族の「KIN」マークに変化。アナウンサーから「キン肉マンの火事場のクソ力」と例えられる程の物凄いオーラを身体中から放ち出した。
それを見た委員長や真弓は「あのサダハル様が、とうとう帰ってきてくださった」と歓喜の涙をこぼすのであった。
そして「キン肉族局中秘伝」を用いた怒涛の攻撃でファナティックを追い詰め、「<完肉>バトルシップ・シンク」でトドメにかかる…が、ファナティックは咄嗟にマグネットパワーを使いマットを変質させ致命傷を免れていた。
そこから反撃されサイコマンの「<完璧・拾式奥義>輪廻転生落とし」に酷似した技「永遠の最終楽章(エターナルコーダ)」を受け大ダメージを負ってしまう。しかしファナティックの方もバトルシップ・シンクの威力までは殺しきれておらず技をかけた直後にダウン。
カウントが鳴り響く中、時間超人特有の超回復により復活するファナティック。対するネメシスも自身の持てる最大限の防御力でなんとか耐えきっていたが、既に力は残り少ない状態。
ロックアップに見せ掛けたグリンチワークで組み合った際、ネメシスは再び「お前は本当にサイコマンなのか」と問うもウンザリした状態でファナティックは彼を本名のサダハルの名で呼び引き剥がす。
その名を聞いて、かつてキン肉族への復讐のためにその名を捨てたが、キン肉マンとの戦いで思い知った事を語る。
「人は通ってきた過去から完全に逃れることはやはり出来ん」
「ならば全てを受けいれ糧として前に進む他ない」
「どんなに憎んだところでこのサダハルの名には…やはり、タツノリとの絆が詰まっているのだから…」
その言葉にファナティックは走馬灯かと問うが
「お前も同じだと言っている」
「いくら否定しようが…そのサイコマンという名はお前が生きている限り未来永劫付きまとう」
と語り、それが過去の自分を見ているようで滑稽だと呟いた。
そして残る最後の力を振り絞り渾身の一撃を放とうとするが躱されてしまい、そのままアヴァランチ・デスロードを喰らい敗北。
額の「KIN」マークも元の「完」マークに戻り真弓とハラボテは絶望、ザ・マンも深く暗く、重い表情をする他なかった。
2度のアヴァランチ・デスロードを受けてなお生きていたがそれももはや虫の息。勝利した彼に対し自信をどうするつもりかと問うと、「旧式の超人の中でもごく稀に現れる優秀な者を生け捕りにし、貴重なサンプルとして持ち帰る」と答えた(ジャスティスマンもそのうちの一人だった模様)。
そのまま彼に生命維持も兼ねて地下にある研究所へと持ち運ばれるのであった…。
全員が1億パワーを誇る五大刻の中でも特に謎の多いファナティックが相手とはいえ、ネメシスの実力を知る読者の間ではネメシスの勝利(あるいは引き分け)を予想する声も少なくなかったため、まさかの試合結果に驚きと悲嘆の声が多数上がった。
しかし、試合結果では敗北したものの、1億パワーに加えてサイコマンと同等のテクニックにマグネットパワーまで使いこなすファナティックを超回復を使わざるを得ない状態まで追い詰めたネメシスの評価も大きく高まる結果となった。(ネメシスは自力で立ち上がっているため、超回復がなければそのまま勝利していた可能性が高い)