概要
クロゴケグモ(黒後家蜘蛛)はヒメグモ科ゴケグモ属のクモの一種。
全長はメス約40mm、オス約6mm。メスは黒い体に赤い砂時計状の模様を腹面に持つのが特徴。交接後のメスがオスを食べてしまう習性を持つ。
巣(網)は他のヒメグモ科と同様、空中に張った典型的な放射状ではなく、地表付近にぶら下がって不規則な三次元構造である。餌はクモとして一般的な昆虫等で、他に網の強さでネズミを捕えることもある。
英語圏では飛び抜けて有名なクモであり、上述の習性から「ブラックウィドウ」(black widow, 黒い未亡人)と呼ばれ、フィクション作品でのキャラクターの名前やモチーフとなっていることが多い。
分布
カナダ北部を除くほぼ米大陸全土に分布する。人為移入(外来種)のケースではハワイに定着し、日本にも米軍基地周辺から生息域を広げつつある。
毒性
クロゴケグモに噛まれた場合、その神経毒が心拍数の増大・血圧上昇、呼吸困難と麻痺を引き起こす。呼吸系の筋肉に重度の麻痺が生じ窒息死に至る場合も稀にある。
とはいえ、クロゴケグモの毒はごく微量で牙も小さく、余程柔らかい部位でなければ皮膚を貫けず、そして(クモ全般に当てはまるが)自発的に人を嚙まない。血清療法も確立しており健康な人間が危機に陥ることは滅多になく、噛まれることでの死亡率は1%未満である。
クロゴケグモをモチーフとしたキャラクター
ブラックウィドウを参照。
関連タグ
大魔王サタン(キン肉マンシリーズ):「夫を喰らう妻」という習性から「情を持たぬ生物」として耽溺しており、キン肉マンにもクロゴケグモを模した呪いをかけた。