概要
超人が持つパワーを数値化したものにして、超人の強さを数値化したものである超人強度とは別で、超人の体の全身あるいは部分、もしくは装備品の硬さを数値化したもの。
最初に登場したのは『黄金のマスク編』のキン肉マン対悪魔将軍戦。
鉄の硬さを持つという肉のカーテンに悪魔将軍は両腕の剣を硬度8のエメラルドに変化させることで対抗、対するキン肉マンはロビンマスクの「硬度9のサファイアでできている」という鎧を借り受けて防御する。
しかし悪魔将軍はそれをさらに上回る硬度10・ダイヤモンドパワーを発動し、キン肉マンの体を鎧もろとも切り裂いて重傷を負わせた。
悪魔将軍は、硬度調節機能によって自分の体の硬度をダイヤモンド級にまで高められるこの世でただ一人の超人なのだった。
ただし、この時はあくまで「硬度」としか述べておらず、「超人硬度」という言葉を使ったのはその後に出たケンダマンが初。
その後は(ジャンプ漫画の例に漏れず)超人硬度10(ダイヤモンドパワー)という言葉が安売りされることになるが、一口にダイヤモンドパワーと言ってもその精度には使い手次第で歴然たる差があるらしい。
超人硬度の指標
硬度数 | 名称 | 主な例 | 特徴・備考 |
---|---|---|---|
0 | 軟体・スネークボディ | 悪魔将軍、ペインマン、プヨプヨ | 単に「体が柔らかい」というレベルを凌駕する柔軟性を発揮。 |
4 | 鉄 | 肉のカーテン | 肉のカーテンの硬度は4.5相当。肉のカーテンの原型であるパーフェクトディフェンダーの硬度は不明。 |
5 | 銅 | 銅ベルマン | |
6 | 鉄 | まさかの名称被り。「鋼鉄」とかにすればよかったのに。 | |
7 | オパール | ||
8 | エメラルド | ||
9 | サファイア | ロビンマスク(おそらくはケビンマスクも)の鎧 | |
10 | ダイヤモンド | ザ・マン、悪魔将軍 | この世で最も硬い。本来は神の領域の力とされている。 |
おまけ ダイヤモンドパワーの使い手
硬度調節自体は技術であり、伝授させることもできるという。
しかし硬度調節を完璧に極めたのはこの世でただ一人、悪魔将軍をおいて他にない。
ダイヤモンドパワーにより全身どころか体液すらもダイヤモンドに変質させることができる。
『完璧超人始祖編』では、ダイヤモンドパワーを極めた者同士の戦いの中でそれをも上回る硬度10♯・ロンズデーライトパワーを開眼。
悪魔将軍の汗をマスクに浴び、顔のみだが一時的にダイヤモンド化。頭突きで将軍の硬度調節機能を封じた。
- リボーンアシュラマン
“恐怖の将”(大魔王サタン?)から一時的に悪魔将軍の足を貸し与えられた。
これにより足だけをダイヤモンド化し、地獄の断頭台を繰り出す。
全身が硬度10のダイヤモンドボディを持つ(自己申告)。
その割には頭からコーナーポストに叩きつけられただけで頭が砕けたり、喧嘩スペシャルで八つ裂きにされたりしていたので、しょせんその程度ということなのだろう。
必殺技・喧嘩ボンバーを放つ際、左腕を硬度10のダイヤモンド・アームにすることができる。
クロスボンバーがある以上、ネプチューン・キング(ビッグ・ザ・武道)も同じことができるはず。
悪魔将軍の前身であるゴールドマンにダイヤモンドパワーを授けた師匠。
彼と同レベルのダイヤモンドパワーを習得できたのは完璧超人始祖の中でもゴールドマンだけだった。
将軍自身がダイヤモンドボディで「無欠雁字搦め」や「千兵殲滅落とし」を受けた際には両者ともに超人硬度10でありながら将軍の体のみが傷ついている。
左腕に備わったカレイドスコープドリルを硬度10に変質させ、カレイドスコープドリラーとして使用できる。
しかし悪魔将軍に言わせれば「こんなものはダイヤモンドパワーと呼べる代物ではない」という。
本人いわく頭部(脳を覆っているカバー状のパーツ)の硬度は悪魔将軍のダイヤモンドパワーに匹敵する。
ダイヤモンドパワーにより頭部を超人硬度10に変質させることができる。
ザ・マンのように全身に纏えるのかは不明。
注意
「硬い」ということは、「傷が付きにくい」「変形しにくい」ということであって、「破壊されにくさ」「粘り強さ」とは別である。
超人硬度の元ネタと思われるモース硬度でも最高のダイヤモンドは確かに傷の付きにくさと変形しにくさでは最高だが、実際の場での強度では鋼鉄がはるかに上回る。
劇中でも言われているが、傷付きにくくても衝撃には弱いダイヤモンドに対して、鋼鉄は衝撃に対して自己を変形させて受け止めることができるのである。これを「靱性」という。前述のダイヤモンドパワーの練度の差とはこの靱性をどれだけ兼ね備える事が出来るかの差なのかもしれない、靱性を兼ね備えた悪魔将軍のダイヤモンドパワーは衝撃に強く、ケンダマンのダイヤモンドパワーは靱性を持たぬ故に衝撃に弱い、ということなのかもしれない。
ただまぁ、少年漫画である『キン肉マン』でその辺を細かく指摘するのは野暮というもの。
「ダイヤモンドと同じ硬さ」というわかりやすいフレーズで少年心を刺激したゆでたまごのアイディアに注目すべきであろう。