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ザビーネ・シャル

ざびーねしゃる

ザビーネ・シャルとは、「機動戦士ガンダムF91」及び「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の登場人物である。
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CV:梁田清之

人物像

クロスボーン・バンガードの精鋭部隊「黒の戦隊(ブラックバンガード)」の指揮官。
没落貴族であるシャル家の出身。24歳。

右目に眼帯を付けているが、これは過去の事故によるものであると言われている。
モビルスーツパイロットとしては、隻眼というハンディを持ちながらも非常に高い技量を身につけており、指揮官としても優秀。
クロスボーン・バンガードの総帥マイッツァー・ロナからの信頼も篤く、精鋭部隊を任せられている事から実力者としての風格を漂わせるが、周囲からは「成り上がり」と揶揄される事もある。しかし、「黒の戦隊」の指揮官という地位はモビルスーツパイロットとして実力でのし上がって勝ち取ったものである。※そのため、指揮官機が掲げるビームフラッグはクロスボーン・バンガード軍の紋章ではなくシャル家の紋章を掲げられることを許可されている。

性格は冷静沈着かつ非情であり、戦闘においては敵兵の命を奪う事を躊躇しない。
その一方で民間人への無差別な殺戮行為を嫌い、戦闘能力を持たない者には攻撃を加えないなど、徹底した騎士道精神の持ち主でもある。

彼もまたクロスボーン・バンガードの根底にあるコスモ貴族主義のシンパであるが、彼の掲げる「貴族主義」はマイッツァーの掲げるそれとは異なり、「強者による支配」という歪んだ形で胸に抱かれており、彼の定義に於いて最も貴族に相応しいのはベラ・ロナであるとしており、それ故に彼女に固執した。

劇中での活躍

機動戦士ガンダムF91

【ガンダムF91】ザビーネラクガキ【EXVS】


クロスボーン・バンガードの決起に伴い、「黒の戦隊」を率いてフロンティア・サイド制圧戦に参加。
フロンティアⅣの制圧後は、マイッツァーから直々に王女であるベラ・ロナの補佐役を命じられ、ベラにMSの操縦を指導する。
また、これを機にベラに取り入り、ロナ家の家名を得ようとするが、これが後に彼に好意を持っていたアンナマリー・ブルージュの離反を招く結果となる。
アンナマリーとの確執は、フロンティアⅠの掃討作戦に於いて彼女を撃墜する形で決着を付け、私念を剥き出しにした彼女を「感情を処理できん人類はゴミだと教えたはずだがな……」と吐き捨てるが、その代償として乗機であるベルガ・ギロスは左腕とシェルフノズルが損傷したうえ、随伴していたベラ・ロナが連邦軍へ投降するという失態を招いている。
そしてこのときのアンナマリーに対する発言は、後年彼自身の元にブーメランとなって返ってくることになる

その後は、デナン・ゲーで出撃しフロンティアⅠでのバグによる無差別殺戮を知り、総帥であるマイッツァーに知らせずに独断で作戦を実行したカロッゾ・ロナのやり方と、作戦内容そのものの残虐さに反感を抱き、カロッゾの腹心であり計画の実行者でもあるジレ・クリューガーのメットを宙空間内で破壊し窒息死させた。
撃破されるラフレシアを目撃し、余程のモビルスーツの大部隊がいたのかと疑うが、発見出来たのは一体のMSだけであり、隠れて接触回線でパイロットがセシリー、つまりベラ・ロナを探しているのを知り、一機でラフレシアを倒したことを察して見逃すことにし、また自分たちがバグになることを嫌って部下の難民船への攻撃を制止した。
その後、フロンティア・サイドの制圧が完了した事からドレル・ロナ率いるドレル大隊と共にコスモ・バビロニアに凱旋した。
その後もコスモ・バビロニア軍のエースパイロットとして、レジスタンスでF91を操るシーブック・アノーと幾度も刃を交える。
しかし、バグの虐殺を目の当たりにした事もあり、コスモ・バビロニアのやり方に反感を抱き、後に同軍を離脱した。

機動戦士クロスボーン・ガンダム

ザビーネ


コスモ・バビロニア戦争終結から10年後の宇宙世紀0133年、ベラ・ロナ率いる宇宙海賊クロスボーン・バンガードのエースパイロットの1人として木星帝国との戦いに身を投じ、ベラに貴族主義再興の意思が無いと知りつつも彼女に付き従う。
この際に海賊軍の虎の子であるクロスボーンガンダムの1機であるクロスボーンガンダムX2を任されている事からも、彼の実力の程がうかがい知れる。
外見は以前に比べて特徴的な金髪がかなりの長髪となっており、印象が大きく変わっている。

しかし、ベラの掲げる不殺の心得に不満を持ち、また同じ海賊のエースにしてクロスボーンガンダムX1を任されているキンケドゥ・ナウからも、実力は別として思想面で危険視されていた(元々彼がコスモ・バビロニアを離反したのは、そのやり方に反対していた事に起因しており、彼自身がコスモ貴族主義を捨ててはおらず、クロスボーン・バンガードの名を持つ者が、地球侵攻を企てる木星帝国を倒す事で、貴族主義を復興させる目的でベラと共に戦っていたのである)。

しかし、木星の衛星イオの戦いで木星帝国打倒に失敗した際、木星帝国の社会システムは貴族主義のそれ(ここで言う貴族主義はザビーネが掲げる「強者による支配」)と似通っている事に気付き、配下の貴族主義者と共に反乱を起こす。
ベラと、木星帝国総統クラックス・ドゥガチの令嬢であるベルナデット・ブリエットを手土産に木星帝国に寝返るも、トビアの活躍でベラは取り返されて反乱は鎮圧されてしまい、木星帝国と合流出来たのはザビーネただ1人だけであった。
ザビーネは、木星帝国の貴族主義と異なる点を内側から変えて己の都合の良い国にしようとしていたが、かつて敵対した者を帝国がそう易々と信用する筈もなく、投降後すぐに過酷な拷問を受け続ける事になり、この拷問の影響によって精神を破綻させ、かつての沈着冷静な彼の面影は完全に消え失せる事になり、特にベラを奪ったキンケドゥに対して強い執着心を見せるようになる。

その後、クロスボーン・バンガードが連邦軍に拿捕された際にクロスボーン・ガンダムX2改で連邦軍の戦艦を狙撃し、クロスボーン・バンガードの仕業に見せかけて連邦軍との戦闘を引き起こした。
その最中キンケドゥと対峙するが、この時キンケドゥのX1はF91との戦闘で消耗していたこともあり、ビームザンバーとビームサーベルの二刀流で追い詰めX1の右腕を斬り落とす。
その後、ビームサーベルでコクピットを貫いてX1の首を跳ね飛ばし行動不能にしたうえ地球へ向けて蹴り飛ばしてキンケドゥの抹殺に成功する。

木星帝国が地球へ宣戦布告した最後の戦いに於いて、奇跡的な復活を遂げたキンケドゥと対峙し、再戦するが、この際キンケドゥを「既に死んだ人間」と認識しており、また私念を剥き出しにして戦う姿は、皮肉にもかつての自分がアンナマリーに対して言い放った「感情を処理できんゴミ」そのものであった。
そして、キンケドゥとの激戦の最中、一瞬の隙を突かれコクピットにヒート・ダガーの一撃を受け、敗北。
最後まで貴族主義への未練を口にしながら、その生命を散らした。

上述した通り最後までコスモ貴族主義に傾倒し、貴族にふさわしい高潔な精神を持つベラ・ロナに対して崇拝に近い情を抱いていた。しかし、ベラは木星帝国を倒す為に貴族主義勢力と手を組んでいた(利用していた)に過ぎず、その思いは初めから報われないものだったのである。
事実、組織のシンボルであるクロスボーンX1も、木星帝国との決戦後は貴族主義の紋章を潰しており(スカルハート)、貴族主義とは袂を分かっている。
キンケドゥ曰く「(ザビーネが)最も支配者にふさわしいと言った人間(ベラ)は、そもそも人を押さえつけ支配することなど望まない(要約)」と語り、つまり自ら担ぎ上げようとした人間が異なる思想を掲げていた時点で、ザビーネの言う貴族主義は初めから破綻していたと指摘している。

小話


  • 初期デザインの頃は細身のゴーグルを身に着けていたが、デザインを観た富野氏が『競泳用のゴーグルみたい』という理由でお蔵入りさせた。 他の書籍だとモノクルを身に着けていることもあるのだが、当時のスタッフの間でも隻眼なのか伊達眼鏡なのかを決めていなかったという。片目にした理由は「両目を出すと単なる美形になってしまってキャラとして深みがなくなってしまうから」とのこと。

  • ザビーネ・シャルを演じるのが、当初は矢尾一樹氏の名前が書かれていた。(が、矢尾氏がラジオ番組「青春ラジメニア」にゲスト出演した際に『僕がザビーネを演じる予定だったのに、いつのまにか収録が終わってしまってた』と笑いながら打ち明けたことがあった。

  • 小説版では、16歳でブッホ・エアロマシンという企業に就職しモビルマシン開発部門に所属・活躍していた。テストパイロットを務めながらもハイスクールを卒業。その後、地球連邦軍の士官学校に在籍し卒業、3年間の連邦軍勤務を終えてクロスボーン・バンガード軍に入隊 という経歴を持っている。


関連項目

機動戦士ガンダムF91 機動戦士クロスボーン・ガンダム
シーブック・アノー セシリー・フェアチャイルド カロッゾ・ロナ ドレル・ロナ
キンケドゥ・ナウ ベラ・ロナ トビア・アロナクス クロスボーンガンダムX2

裏切り エゴイスト 狂人

どうしてこうなった:少なくとも「F91」の時点では10年後に惨めな最期を迎えるのは想像しづらいため。

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