カーティス・ロスコ
かーてぃすろすこ
「きみは見てはならないものを見―――」
「ひきあててはならない真実をひきあててしまった」
「だから この先 取るべき道はふたつしかない」
「われらと共に来るか ここで死ぬかだ」
「…(上司は)基本が人を信じ過ぎなんだよな…向いてねえなあ…」
「…こっちだって御同様…『向き』じゃないんだけどなあ…」
「だが、それでも必死でふんばっている、そんな彼女の力になりたくて」
「おれはここにいるってわけだけどね」
木星ユピテル財団の令嬢ベルナデット・ドゥガチ(ベル様)のお世話係でもある。
「エンジェル・コール」をめぐる戦いの中、ベルの母であり自らの上司テテニス・ドゥガチの命により、新生宇宙海賊クロスボーン・バンガードの代表に任命される。
視力を失っているが、自身のニュータイプ能力と機体の周囲の状況を音に変換し伝えるシステム駆使してモビルスーツクロスボーンガンダムゴーストを操縦する。
本人もクロスボーンガンダムの機体の癖やコンソールの配置を熟知しており、盲目というハンデをものともしないが、前述の通り周辺の状況を音として変換し、認識している為、相対する敵機のデータが無い場合は不利な状況を強いられる事もある。また、聴覚と直感のみに全振りした戦闘スタイルは当然ながら精神力の消耗も凄まじいため、戦闘に必要な集中状態を短時間しか維持できないという別方面でのハンデを抱えている。
木星戦役の際に行方不明になったが、記憶と視力を失いながらも生還した経緯の持ち主。
しかし、大手運送会社「ブラックロー運送」と深い関わりがある他、かつてミノル・スズキやローズマリー・ラズベリーと親交があった事が語られている、海賊のMSであるクロスボーン・ガンダムの操作に習熟しているなど過去の経歴には謎が多い。
彼の友人であるエリンは、彼の生まれもっての癖や細かな言動などに違和感を覚え、「この男はカーティス・ロスコではない」という確信を持ち、宇宙細菌「エンジェル・コール」を持ち出した事から物語は始まっている。
なお、自らがお世話しているベルからは「実の父ではないか」と疑われている。しかし、そのベルには「父親は恒星間調査の探索中、事故で亡くなった」と教えている。
「わかってます! キンケドゥさん!」
「負けませんよ おれは―――絶対にっ!」
CV:山口勝平(METAL BUILD PV)
その正体は、かつてのクロスボーン・バンガード残党の中心人物、トビア・アロナクスその人。
トビアは公的には死んだものとして扱われていたが、実際には木星帝国との最後の決戦である「鋼鉄の7人」作戦にて、生還率の限りなく低い状況で視力を失いながらも生還を果たしていた。
名前と顔を変えたのは、木星に於いて彼は重罪人として扱われており、その身分を隠す必要があったため。
「カーティス・ロスコ」の名は、「鋼鉄の7人」作戦でトビアと行動を共にしたエウロペ・ドゥガチのかつての恋人の名であり、既に故人となったカーティスの名前とIDを使い、木星社会に潜り込んでいた。
その為、彼の人となりを知るテテニス・ドゥガチのみが木星圏で正体を知る数少ない人物であり、彼女の娘であるベルの父親も、やはり彼であった。娘に正体を秘したのは、自らの立場(もっと言えばテテニスとベルの立場)を揺るがすインシデントに繋がりかねないおそれがあったため。(ベルの抱える「木星の姫」と「海賊軍後期エース」の娘という本来の立場は、木星の社会にとってその根幹を揺るがしかねないスキャンダラスなものになる)
ちなみに娘に対しては、その正体を明かせない事情や特殊な出自を背負わせてしまった事への負い目、さらには待望していた第一子という状況もあり、超過保護。「ベルに手を出したら処刑される」との噂を流す、フォントとベルが家出した時には凄まじい剣幕と恐ろしい形相と撃墜数を稼ぐかの勢いで花占い(選択肢は「婿養子」と「処刑」)を幾度となく行う、などの奇行を披露している。