私の名前は…テテニス・ドゥガチです。
その名前の女の子は 消えてしまいました。
きっと光の翼に乗って木星よりもっともっと… ずっと遠いところへ。
解説
長谷川裕一作の漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』および続編『鋼鉄の7人』のヒロイン、ベルナデット・ブリエットの本名。
「ベルナデット・ブリエット」は木星帝国総統クラックス・ドゥガチの娘という素性を隠すためにとっさに名乗った偽名であり、生母の名を借りたものである(ブリエットは母の旧姓)。
よって、木星の人々が彼女をその名で呼ぶはずはなく、作中一貫して木星側からは「テテニス様」と呼ばれている。
『鋼鉄の7人』まで
木星戦役中、テテニスは木星の国民に向けては「エレゴレラに搭乗しての出撃中に海賊軍との戦闘で撃墜、殺された」と、宇宙海賊クロスボーン・バンガードへの反感を煽る材料とされていた(実際にはトビア・アロナクスによる奪取・救出で宇宙海賊軍に合流していた)。
父クラックスの死亡・木星戦役終結後は、交際関係となったトビアや海賊軍残党の仲間とともにブラックロー運送の一員となり、再び「ベルナデット・ブリエット」を名乗るようになった。
しかし3年後(『鋼鉄の7人』)、再会した継母エウロペの口から、父の死後も木星がさらなる混乱や疲弊に見舞われていることを知り、「父が開拓し、同時に混乱に陥れた小さな国を生かすために働くことが自分の使命だ」と自覚し、ベルナデットとしての自由な生活を捨て、テテニスとして木星に帰還することを決意する。
『ゴースト』以降
「実際には戦闘で消息不明の後、地球のさる名家に保護されていたところを発見された」という体で木星に戻ったテテニスは、新たに共和政となった木星においても旧総統・建国者の娘として国民の敬愛を集め、父の遺産を基にした「ユピテル財団」の当主として国民のために働くが、同時に政争の駒として再び混乱に巻き込まれていく(『ゴースト』以降)。
トビアとはそのまま交際を続け、トビアはカーティス・ロスコと経歴詐称することになったが、正式に結婚して、娘と息子を出産した。長女には、生母と自分の思い出が詰まった「ベルナデット」の名前を与えている。
息子の方は「ニコル」と名付けている。
なお、第一子ベルの父親は公的には架空人物を写真や経歴ごとでっち上げ(ベルを授かった後すぐ亡くなったという設定)、第二子ニコルの父親は公的には「非公表」、その後少なくともニコルの父親と擬すにはあまりにも顔が似ていないカーティス・ロスコと結婚したため、木星国民からは少なくとも3名の男性遍歴があると認識されている(実際にはその全てが少女期からの恋人であるトビア・アロナクスなのだが)。
コールドスリープされていた期間があったり、元々の童顔や子どもっぽい体型も相まった実年齢と噛み合わない外見もあって、「いくつになっても恋多き木星のお姫様」と一般民衆からは評されている。
ちなみに奥様としては、歴戦の危機を乗り越えてきたダンナが「ウチの奥さん、ものすっごい焼きもち焼きなの! 」と評し「(焼きもちを発露させた)奥さんが怖い」と明言するほどの壮絶な焼きもち焼きと化している事が露呈している。(まぁ若い頃にも大事な人と朗らかにコミュニケーションをとる義母に対して「トビアをとらないで」と泣きながら主張する一面はあった……というか、最初の最初からトビアがいつの間にか知らない女と交流を持っていた事に不満そうにしていたり、スカルハートの単行本口絵で知らない間にトビアが増やしたヒロインにあからさまに不機嫌になっていたりと片鱗はずっとあった)
あげく「ガンダム(モビルスーツ)にまで焼きもちを焼く」とまで言われてしまうレベルまで悪化している。