ピーターが本物で、妖精の粉を持っていればよかったのに。
そうしたらぴゅーっと、どこへだってゆけるのに。ここから抜け出して地球へだって!
……お父さんとお母さんのところへだって……体を……置いてゆかなくても……。
CV:釘宮理恵(PS2ソフト『SDガンダム Gジェネレーションスピリッツ』より担当)
人物像
元は作者長谷川裕一の初期作品「トゥインク」のキャラクター。『機動戦士クロスボーン・ガンダム外伝(スカルハート)』中の1作、「星の王女様」から登場する。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』から『鋼鉄の7人』までの物語は、非合法の宇宙海賊軍による活躍のため地球連邦の正史には描かれない出来事を、トゥインクが記録したものという体裁を採っている。
外伝
「星の王女様」は、木星帝国の地球侵攻軍をトビア達宇宙海賊クロスボーン・バンガードが追う途上でのサイドストーリーである。
「ネバーランド」と名付けた、両親が開拓した鉱物採掘用の小惑星に住む少女。元々は両親と3人で平穏に暮らしていたが、物語の10年前に木星帝国に発見されて軌道を変えられ、以後は採掘した鉱物と引き換えに木星から生活物資を得るというプランテーション労働を強いられていた。さらに8年前に父、7年前に母が相次いで他界し、以後トゥインクは小惑星にひとりぼっちで暮らしてきた。そうした折に、木星帝国軍との戦闘で乗機のペズ・バタラに不具合を生じ、小惑星に不時着したトビアと出会う。
幼くして両親を喪い、稀にやってくる木星帝国部隊との交易以外に他者との交流を持てずに育ったため、トビアの見ている前で何も気にせず服を脱ぎ捨てるなど、一般的な社交感覚に乏しい面がある。また母の遺してくれた絵本『ピーターパン』と『星の王子さま』だけが外の世界の手がかりであったため、不時着したトビアの機体を「鉄のお魚」と呼び(偶然ではあるがペズ・バタラはその扁平な外見から「闘魚」のコードネームを持つ機体である)、トビアを「ピーター」と呼んでいた。本人もこうした点については「私、アンバランスなんです」と一定の自覚はある。
(トビアは、長年無機質な小惑星にたった一人でトゥインクを閉じ込めてきた木星帝国軍の所業に憤っていた。)
木星帝国軍はトゥインクやトビアもろとも小惑星を爆破しようとするが、トビアの機転と救援に駆け付けたキンケドゥの活躍により、小惑星ネバーランドは守られた。トビア達は戦争を終わらせて迎えに来ることを約束して地球へ向かい、トゥインクは絵本の登場人物以外で初めて「トビア・アロナクス」の名前を覚えたことを伝え、彼女の中に社会性が芽生え始めたことを示唆して外伝「星の王女様」は幕を閉じる。
クラックス・ドゥガチの打倒後は、約束通りトビア達に救助された模様で、宇宙海賊軍のオペレーターを務めている。連邦軍のハリソン大尉との共同作戦の際は大尉に一目惚れされる(彼の部下達は「あの性癖が上層部に危険視されて出世できない」と嘆いていた)も、全くそれに気づいていなかった。
鋼鉄の7人
引き続きブラックロー運送社員(=新生宇宙海賊軍メンバー)として登場。「外伝」ではトビアに憧れる素振りも見せていたが、この頃には彼とベルナデットの仲を理解して一歩退いている。仲間との交流で社会性も身に着けたようで、ベルナデットとの交際をなかなか進展させられないトビアの姿に心中「(オクテ)」と呟く1コマも。鋼鉄の7人作戦発動直前には、表面上は明るく振る舞うトビアを見て「トビアさんの本気で困った顔って初めて見ました」と、彼の内心での苦悩を看破していた。
ゴースト
この頃はリガ・ミリティアに参加しており、ハリソン率いる「青い閃光」隊の一員として、彼の駆るガンブラスターのサブパイロットとして登場する。セクシーな大人の女性に成長しているが、トレードマークの目の星と星型の髪飾りは健在。