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ジャック・フライデイ

じゃっくふらいでい

ジャック・フライデイとは、漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト」の登場人物である。

おれは"ヒナ鳥"(こども)は殺さねえ―――


人物像編集

木星共和国タカ派の特務部隊「サーカス(Thou-Cus)」に属する傭兵にして、特務用モビルスーツサウザンド・カスタムの1機であるデスフィズを任されるパイロット。

木星の中で特に貧しい下級層の出身であり、同じサーカス所属のゴードン・ヌブラード、マーメイド・ヌブラードの兄妹とはその頃から付き合いのある昔なじみ。また、シングルマザーとなった妹がおり、正体を隠して彼女に資金援助を行っている。

他のサーカス隊員と同じく罪人である事から素性を明かさない目的で仮面を被り、サイコミュの流れを読む能力を有する。


自身は極めて好戦的な性格の持ち主であるが、幼少時の経験からパイロットはいくら殺しても構わないが罪を犯していない子供には決して手をかけないというルールを己に架しており、フォント・ボーを誘い出す為に子供をギロチンにかけるというキゾ中将の作戦に逆らえない事にやけ酒を起こしたり、人質となった子供達に菓子を与えるなど、兵士として甘い一面も覗かせる。

しかし、元々戦闘を肯定する人間で構成されているサーカスに於いてその思想を理解する者は少ない。

その誓いを戦闘中に行使した結果、サイド5の資源コロニー「ミート・オブ・トゥーン」でベルを助ける為に親友であったゴードンを手にかけてしまい、サーカスから追われる立場となる。


サーカスから離反し、新生クロスボーン・バンガードの捕虜となった彼は、フォントによって個人的な傭兵として雇われ彼に協力する。立場上はあくまで捕虜のままであり、出撃の度に一時的な保釈金を自己負担として引かれた金額が彼の口座に振り込まれるという形である。傭兵を引き受けてからはフォントを「ボス」と呼んで敬語で話している(一応カーティスにも)。

しかし、乗機のデスフィズには自爆装置が取り付けられており、それがフォントの手に委ねられるなど海賊側からは(その戦闘能力は別として)信用されていない(加えてカーティス・ロスコによって雇い主のフォントが海賊のエースパイロットであり凶暴な本性を持つという虚偽を吹きこまれ、簡単に裏切らないように釘を刺されている)。

なお、彼に払われる報酬はミート・オブ・トゥーンに於ける戦闘の後に子供達を救出した立役者であるフォントに寄付された多額の報奨金(個人が持つお金としては法外な大金だが兵器購入などには全く足りないとの事)によって賄われている。


戦闘では接近戦に於いて無類の強さを誇るが、一方で機体のセンサーを自分の癖に合わせて視覚センサーオンリーにセッティングする為、大柄な機体との戦闘は不得手。

サイド3での戦闘ではフォントの乗るザクⅡデスフィズとのサイズ差が認識出来ず、攻撃を外してしまい、旧世代の機体に思わぬ苦戦を強いられる羽目になった(これによってジャックはフォントに対して興味を抱く事になった)他、ザンスカール帝国の大型モビルアーマーであるドッゴーラと交戦した際には距離感を掴めなくなり混乱する一面も見られた。だがミダスのミダス・タッチ・フラッシュを受けた際にはこのセッティングの影響でミダス・タッチ・フラッシュが完全には効かず、影響を受けながらも操縦が出来た。


育ちの悪さ故に学はないが、それを補うべく自分なりに頭を使う事を知っており、戦いが続く中で迷いを見せるフォントに対して、自分なりの考えで彼に助言する事も少なくはない。

フォント(および海賊軍)と行動を共にする中、苦しみながらも精神的に未熟で不器用なりに真剣に「いのち」と向き合おうとし、また自分とも真っ直ぐに向き合ってくれるフォントの姿に思うところを見出だし自らもまた「いのち」に向き合う覚悟を決め、闘いが終わったのちにはMSを降りて牧師になり償いのため未来の子どもたちのために生きようと考えるようになった。(それ以前にも知らぬながらも薄々事態を勘づいていた妹から「危ない事はやめてほしい」「貧しくとも甥っ子が胸を張って誇れる真っ当な伯父でいてほしい」と言われてはいたが)


最終決戦では、彼のセンサーのセッティングがキゾの乗るミダスに対して有効であった事から、撃破を免れて、ミダスのミダス・タッチ・フラッシュの対策をしてフォントらと共に出撃。途中、理性の暴走を起こしかけたフォントをキゾから庇い、ミダスの攻撃を受け撃破された。

もちろん撃破による自らの死を覚悟したが、それを嘆いて「あきらめるな」と叫び、なんとか助けようと手を伸ばすフォントの姿に感じ入りながら戦火の果てへと消えていった。


「へへへ……やめてくださいよ、ボス」

「死にたくなくなるじゃ ねぇですかい!」


しかし生存が絶望的な状況の中、フォントの叫びに呼応して足掻いた事で脱出装置を作動させて奇跡的に生還。

両足を失うという代償こそ払ったもののその後は牧師としてミート・オブ・トゥーンの教会を経営し、教会に寄る子どもたちに「幽霊(ゴースト)」(≒フォント)の昔話を聞かせていた。コールドスリーブから目覚めたフォントがかつて自身が助けた子どもたちからこの話を聞いたことで、フォントはジャックの生存を知り、後にジャックの元に向かい再会を果たしている。

フォントと再会した後は雇用関係で無くなったためか彼を「ゴースト」と呼んで対等に話している。

DUSTではサイド5の資源採掘コロニーのミート・オブ・トゥーンで牧師をしてマーメイドと共に暮らしており、アッシュとも顔見知りで、情報通として顔が知れている。フォントが目覚めたのを昔の仲間に黙っていたのはフォントから自身が目覚めたの秘密にしてくれと頼まれたからであった。


関連項目編集

機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト 機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST

フォント・ボー ベル・ドゥガチ デスフィズ 愛すべきバカ

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