初恋泥棒トリオ
はつこいどろぼうとりお
一年は組教科担当土井半助と、同じく一年は組の実技担当である山田伝蔵の息子でフリーの忍者山田利吉、さらに一年は組の生徒である摂津のきり丸が加わったトリオタグである。
いずれも容姿端麗でそれぞれに才能があり、取り分け土井と利吉は作中でも指折りの実力者であるためヒロイックな活躍が多い。
土井は主人公乱太郎が所属する一年は組の受け持ちで主に座学を教えている。仲良し三人組のドベっぷりや彼らの起こすトラブル、はたまた個性豊かな生徒たちに胃を痛めながらも、時に厳しく時に優しく、子供たちに深い愛情を持って接する教師の鑑である。また土井は戦の渦中で身寄りを失っており、ある程度情報は明かされているものの全体的な過去は依然謎に包まれた部分がある。そうした過去に由来する陰を帯びた内面やミステリアスな点も魅力の一つとされている。この話はこれまで作者の裏設定とされてきたが、近年では公式としてもアナウンスされつつある。
利吉は現役プロ忍者として第一線で活躍する忍たまたち憧れの先輩的存在である。土井のような過酷な生い立ちこそ無いが、一流の忍者を両親に持つ鳳雛である上、幼少の砌から父や土井、各分野のエキスパートに付いて腕を磨いていった叩き上げで、忍術学園出身ではないという点からも、彼の持つ才能が如何に高いかが窺い知れる。普段はスマートに振る舞っているが、自身の山育ちという出自への劣等感や、怒りやストレスなど負の感情に振り回されがちな所など、精神面では良くも悪くもまだまだ青い所がある。
きり丸は忍者としてはまだまだひよっこだが、金の匂いがする話に耳聡く齢10にして世間知にも長けた自称『天才アルバイター』の勤労少年である。作中で戦災孤児と明言された壮絶な過去の持ち主であり、その経験で培われた強靭な心や、忍者を目指す理由や家族を亡くした経緯など、土井と同じく過去の全貌が未だ不明な点から来るミステリアスさに惹かれるファンが多い。アニメではキャラとしての識別兼きり丸の孤高を示すアイコンとして黒いスカーフが巻かれているのも特徴。
当時幼稚園児ないしは小学生だった多くの視聴者が彼らの容姿や活躍などに初めて心を奪われたことからいつしかこう呼ばれるようになった。
