Limbus_Company
りんばすかんぱにー
幸運を祈ります、管理人様。
FACE THE SIN, SAVE THE E.G.O
韓国の「Project Moon」が送る罪悪共鳴残酷RPG。
IOSとAndroid、Windows10対応のアプリゲーム。2023年2月27日から配信された。
「Lobotomy Corporation」「Library Of Ruina」に連なるシリーズ3作目。
本作はアンジェラやセフィラといった前作までのキャラクターではなく、新たな12人の囚人たちがメインキャラクターになっている。
10年前、白夜・黒昼を境に壊滅したロボトミーコーポレーション社(L社)。
「都市」のあちこちに埋没した支部には「幻想体」「E.G.O」「黄金の枝」というロボトミー社の特異点が残されていた。
頭が時計に挿げ替わる以前の記憶を全て失くしてしまったダンテ(プレイヤー)は、「リンバス・カンパニーで任務を終わらせれば頭と記憶を取り戻し『星位』を刻める」という言葉に導かれ、12人の囚人達と共に都市を巡り「黄金の枝」を収集する任務につく。
キャラクターの名前はすべて文学作品がモチーフである。
本作の主人公。性別不明。
成り行きからリンバスカンパニーの「バス部署」、通称LCBに所属。
バス「メフィストフェレス」にて12人の囚人の「管理人」となる。
首から上がまるごと時計になっており、そのせいか記憶を失っている。
また時計ゆえに口がなく(喋ろうとするとカチコチ言うらしい)、囚人たちだけがその声を聞くことができる。
記憶と頭を取り戻し「星位」を刻む為、囚人達と共に地獄を進んでいく。
囚人の時間を巻き戻し怪我や病を完全に治す特殊な能力を持っており、この力を使えば戦闘で死亡した囚人でさえも生き返らせることができる。ただし能力行使の際には巻き戻す時間、すなわち囚人の死の追体験に等しい猛烈な苦痛が発生するため、本人はこの能力をあまり使いたがらない。
CV:정성훈(チョン・ソンフン)
「案内人」としてダンテの補佐役を務める男性。
バス「メフィストフェレス」内における事実上の保護者役であり、規律を乱す囚人たちを恐怖でまとめ上げている。ダンテに対してもそれは同様で、一応は恭しい態度を取るが要求を飲まないとやはり脅迫する。
「赤い視線」の二つ名を持つ最高ランクのフィクサー(都市の職業の一つ。金銭を受け取って戦闘を含む様々な依頼を解決するいわば便利屋)だが、直接LCBを手伝ってくれることはない。
前日譚となる外伝『リヴァイアサン』では戦闘描写があり、触れたものを焼き切る剣を主に使用していた。また、血染めのマントに見えるEGOを発現しており、その際はとある幻想体を単独で制圧する実力を発揮した。
CV:송하림(ソン・ハリム)
バス「メフィストフェレス」のドライバー。見た目は灰と見まごうような緑色の服を着た少女。
言動も子供っぽく、よく擬音語を使う。
運転手でありながら方向音痴であり、ある時点で発覚するまでは適当にメフィストフェレスを走らせていた。
前日譚となる外伝『リヴァイアサン』にも登場。
とある事情からヴェルギリウスが懇意にしていた保育園(孤児院)にて『ラピス』という名前で生活していた。
彼女のとある行動が巡り巡って、ヴェルギリウスは最終的にリンバス・カンパニーと接触することになる。
12人の囚人たち
バス「メフィストフェレス」の乗員であり、リンバス・カンパニーの従業員。
ダンテは言葉を話せないが、彼らに対してであれば意志を伝えることができる。
ダンテの力があれば何度死んでも蘇れる為、荒事は彼らの担当。
人数は先の通り12人であるが、No.10が飛びナンバーはNo.13まである。
管理人であるはずのダンテのコートにNo.10の表記があるため、何かしらの謎があると思われる。
- 囚人No.1 イサン
CV:민승우(ミン・スンウ)
名前の由来：李箱(イ・サン) 日本統治時代の朝鮮のソウル出身の詩人・小説家。代表作は『つばさ』
「イサンという。」
「理想とは何ぞかと思う。」
目に濃いクマのある男性の囚人。4章の主人公。
リンバス・カンパニーから直々に「優秀」と評される知能派。
詩を詠むかのように古風で難解な言い回しをするため、一見するととっつきづらいが、実際には誰に対しても気遣いを欠かさない優しい人物。
また任務中はしっかり者のように見えるが、本来の気質は大雑把なのんびり屋でもあり、とあるエピソードではその生活力の低さを遺憾なく見せつける。
前日譚『リヴァイアサン』でもその名前が登場し、作中で重要な技術や人物との関連を匂わせている。
- 囚人No.2 ファウスト
CV:박지윤(パク・ジユン)
名前の由来：ファウスト
「私が最後ですね。ファウストです。」
「全ての結果はファウストが知っています。」
白いショートヘアをした女性の囚人。
一人称は「ファウスト」時折「私」。
「メフィストフェレス」のエンジンの開発者で、自他共に認める天才科学者。
チュートリアルを含む大抵の解説役は彼女が務める。
論理的、かつ理性的な話しぶりに反して「なんでも知っている」「あなたが一生に一度会うか会わないかの天才」等、なにかにつけて自慢を挟んでくる図太い性格。
前日譚『リヴァイアサン』にも登場。LCB結成よりも前からリンバスカンパニーに所属していたことが描かれる。
- 囚人No.3 ドンキホーテ
CV:김예럼(キム・イェリム)
名前の由来：ドン・キホーテ
「遂に私の番が来たか！私の名はドンキホーテに候！」
「走れロシナンテ！正義は勝つ！」
金色のショートヘアを持ち、槍を携えた女性の囚人。7章の主人公。
持っているランスにはスペイン語で「見果てぬ夢」と彫られている。そして靴には「ロシナンテ」と文字が刻まれている。
敬称は「～殿」「～君」、語尾は「ござりまする」と大仰な喋り方が特徴。
強い英雄願望があり、常日頃から自身の正義に基づいた行動……もとい暴走をしている。
誰よりも情熱的ではあるがかなりの向こう見ずで、場の空気を読まずに突っ走っては場をひっかき回すトラブルメーカー。
また、英雄を気取る割に殺人への忌避感は一切ないという黒い一面もある。
大のフィクサーマニアであり、服には有名なフィクサーのグッズを身に着けている。凄腕のフィクサーであるヴェルギリウスのことも以前から認知していた模様。
- 囚人No.4 良秀
CV:이새아(イ・セア)
名前の由来：地獄変
「良秀。」
「総・燃・美・為。(総てを燃やし尽くせども、美しさの為。)」
名前は由来とは異なり「りょうしゅう」と読む。
おかっぱで日本刀を腰に下げた女性の囚人。ちなみに一人称は「俺」。
無口、というか周囲とのコミュニケーションを放棄しており、平時は延々とタバコをふかしている。
おまけに上述の様に言葉を略して話す癖があるため、二重の意味で理解が難しい。
極度の気分屋で、気に入った事があれば素直に気に入ったと口にし、気に障る人がいれば口より先に刀が飛び出すというかなりヤバい人。
芸術への関心が強く、特に残酷な光景に対して美しさを感じることが多いようだ。
メフィストフェレスの後方エリアにある『廊下』についても知識がある素振りを見せている。
- 囚人No.5 ムルソー
CV:권성혁(クォン・ソンヒョク)
名前の由来：異邦人
「ムルソー、そう呼んでくださいますか。」
「数多のものが締め付けてくる…。」
がっしりとした体格の男性の囚人。髪は横に分けたオールバックで整えられている。
クールでドライな性格の効率主義者。
加えて管理人ダンテに対して意思表示をまったく行わず、ただひたすら「指示待ち人間であること」に徹しようとする奇妙な人物。明確に要求されればアイデア出し等はするため、一応考えていないわけではない模様。
また、「言葉を重ねるほど伝わらなくなる」として発言は基本一言で済ませる。
ストーリー中1度だけとんでもなく饒舌に話しだしたことがある。
- 囚人No.6 ホンル
CV:김신우(キム・シンウ)
名前の由来：紅楼夢
「ホンルといいます。上手くやっていきましょう、僕たち。」
「幻想の世界へと入りましょうか。」
腰まで届くハーフアップとオッドアイが特徴的な男性の囚人。
裕福な階層からどうしてかリンバス・カンパニーの囚人になった青年。
囚人随一の癒し系で、天然ボケのような発言が多い。
世間知らずのため無自覚に他人の地雷を踏むような言動があるが、一方それは「悪い雰囲気に流されない」という長所にもなっている。
そんな彼も過去には人並みならぬ何かがあったようで、稀に「世間知らず」では済まされない感覚のズレを見せる。
- 囚人No.7 ヒースクリフ
CV:홍승효(ホン・スンヒョ)
名前の由来：嵐が丘
「ヒースクリフ。まあ、ブン殴ってブッ壊すのが専門分野だ。」
「お前も…この中に入れてやんぞ！」
日焼けした肌と「REVENGE(復讐)」と彫られたバットがトレードマークな男性の囚人。６章の主人公。右手の人差し指には指輪をしている。
顔と腕も傷だらけという見た目そのまんまの短気な男。特に本人も気にしている「頭の悪さ」に触れられた場合は即座に激昂する。
些細な事で激しい怒りを露にするため扱いが難しいものの感性自体は人並み。
良くも悪くもわかりやすい性格でリアクションもはっきりしているため、奇行に走る囚人が他にいると驚き役に回される。
- 囚人No.8 イシュメール
CV:장예나(ジャン・イェナ)
名前の由来：白鯨
「私を、イシュメールと呼んでください。」
「あの野郎は…まだ生きてるはず。」
オレンジの長髪が特徴的な女性の囚人。５章の主人公。
いわゆる「石頭」に近い性格の生真面目な人物。
ゆえに控えめで忍耐強く判断力がありダンテにも従順な珍しいタイプの囚人。
一方船乗りとしての過去のためか粗野な一面があり、ヒースクリフとは衝突が多い。
管理人ことダンテにも度々「合理的な判断をすること」を求めてくる。
- 囚人No.9 ロージャ
CV:윤아영(ユン・アヨン)
名前の由来：罪と罰
「旦那じゃなくて…ダンテ！名前で呼ぶね。あなたも私をロージャって呼んで～。」
「全てを払い戻すことはできなかった…。」
長身で茶髪を背中まで伸ばした女性の囚人。２章の主人公。
金とギャンブルに目がなく言動も軽薄な、俗物を絵に書いたような性格。
だがそれ以外はグレゴールと同じく常識人寄りで、LCBのムードメーカー。
生まれ育ちの悪さ故にギャンブルやカジノといった裏社会の事情には詳しく、そういった場ではヒースクリフともども活躍する事が多い。
- 囚人No.11 シンクレア
CV:김다올(キム・ダオル)
名前の由来：デミアン
「あ！シンクレアっていいます…。」
「僕の手で切り捨てることができれば…。」
金色のエアリーショートヘアと童顔が特徴的な男性の囚人。３章の主人公。
気弱な性格で、他の囚人に振り回されて半泣きになるのが日常茶飯事。また、高頻度でツッコミも担当する。
リンバス社に新卒で入社したばかりの、（おそらく）最年少の囚人。
それゆえか感受性に優れており、幻想体の記録では共感に基づく鋭い洞察を見せるほか、なんとあの良秀語を完璧に翻訳できる。
また感情的に不安定で、ストレスなどで吹っ切れると思い切った行動に出ることも。
血や臓物を目にして気分を害する等、殺伐としたディストピアである「都市」には似つかわしくない感性の持ち主だが、その内に秘めた殺気はリンバス人事部も業務への潜在能力として評価している。
- 囚人No.12 ウーティス
CV:김보나(キム・ボナ)
名前の由来：オデュッセイア
「当職はウーティスと申します。以前のご無礼についてお詫び申し上げたく存じます。」
「旅には目的があったのさ…。」
暗い茶色のショートヘアをした女性の囚人。
過去に軍に所属していた経験があるようで、ものの例えに軍隊をよく使う。
なにかにつけて囚人を仕切りたがる奉行性。でありながら、どういうわけか管理人ダンテに対しては一挙一投足すべてを肯定するイエスマンと化す。他の囚人に上から目線で命令したかと思えば、続いてダンテが何か発言すると(ときには前言を翻して)すかさず太鼓持ちを始める、ある意味で愉快な存在。
……が、内心ダンテを舐めているようで、ちょくちょくフォローを装って遠回しに馬鹿にしている。
理由は不明だが彼女の過去記録の閲覧は禁止されており、かつ管理人への説明書に「任務以外のことを考えさせるな」と明記されている等、リンバス・カンパニー上層部からは警戒されている模様。
- 囚人No.13 グレゴール
CV:최한(チェ・ハン)
名前の由来：変身
「俺はグレゴールっていうんだ。よろしくな、管理人の旦那。」
「俺の腕は…変貌していた。」
メガネと無精髭のくたびれた風体をした男性の囚人。１章の主人公。
癖の強い囚人達の中では比較的常識的な感性の持ち主で、ボケもツッコミも両方いける親しみやすい男。
物語が進むにつれシンクレアに続く第二のヘタレ枠としての面が出てきており、持ち前の不器用さで大恥をかいたり、メチャクチャな行動に出る他の囚人に振り回されたりと気苦労が絶えない。
身体改造の影響で右手が虫のようになっており、その身体でもって「煙戦争」という大戦に参加していたらしい。
旧G社の特異点の稀有な成功例として旧G社の宣伝ポスターに使われていたことから煙戦争の関係者には顔が広い。一方でその戦争がトラウマとなっており、時折過去のフラッシュバックに苦しめられている。
- メフィストフェレス
ファウストが開発したバス。リンバスカンパニーの主な移動手段で、カロンが運転手を務める。
燃料はエンケファリン(L社の特異点の産物であった、燃料にもなる液体)。
L社が折れて現在は入手困難なそれをバス内部で合成できるという凄い機能まで持っているが、その原料や補助燃料として人体を使用するため、時折バスを襲撃しに来るそこらのゴロツキを殺害、または半殺しにし、側面に付いている裁断機(口と呼ばれる)に放り込むことで給油している。
バス後方にある扉の先は「廊下」という空間と繋がっており、外から見たよりも広いスペースを使える。
- 翼
都市を牛耳る26社の超巨大企業の総称で、各会社は「A社」など頭文字のアルファベットで呼ばれる。
各翼は同じく都市に26ある区域をそれぞれ1つずつ治め、国家のような様相を為している。
ある区の中でも翼の特別な庇護下にある地域は「巣」と呼ばれ、その他の「裏路地」と呼ばれる地域と比べて比較的身の安全が保証された生活を送れる。
事故などで没落した企業は翼の地位を剥奪される(作中では「翼が折れる」と喩えられる)こととなり、空白になった座にはやがて新たな企業が入る。
- 旧L社
正式名称はLobotomy Corporation。前々作の舞台。
表向きは優良なエネルギー企業として様々な企業にエネルギーを供給していたが、謎の光の大樹に照らされた3日間の「白夜」、それに続く暗黒の4日間「黒昼」からなる1週間「白夜・黒昼」事件で本社が消滅。支社の業務も停止し、現在は折れた翼となっている。
本編時点では代わりの翼となる企業は出ていない。
かつてのL社が収容、管理していたとされる人知を超えた異常存在。
没落とともに支部は破棄されて人員は死に絶えたが、幻想体は未だ支部の中を彷徨っているとされる。
攻撃によって打ち倒すと卵に変化して一時的に無力化できるが、やがては復活して動き出す不滅の存在。
ゲーム内ではボス格の敵として登場することが多く、雑魚戦とシステムも若干異なるギミック要素が強い戦いとなる。
- ねじれ
心的外傷などから心が歪んでしまった人間が化け物に変貌する現象、およびそれにより化け物になった人間。
本人の心を写した姿をしており、心境の変化によって人間の姿に戻る事も更に別の存在に変わる事もあり得る。
幻想体とは似て非なる存在であるため、攻撃によって絶命しうる。
- 人格
リンバスカンパニーとは異なる組織に所属した並行世界の囚人達。
本編の囚人達はその姿と人格を一時的に借りて、戦闘に使用する。
人格の大半は性格や口調、境遇が大きく異なっている。
戦闘モーションやセリフもすべて変わり、その違いから本編では描写されない心情や設定等を読み取れるようになっている。
正式名称「Extermination of Geometrical Organ(エクスターミネーション オブ ジオメトリカル オーガン)」。訳すと「幾何学的器官の根絶」という意味。
心を物理的なものとして実体化させたものであり、かつてのL社は幻想体からこれを抽出して幻想体に対抗できる武器や防具にした。
ゲーム内では、戦闘によって貯まる「資源」を消費して囚人たちが使用できる必殺技のようなものとして扱われる。
強力な反面、幻想体の心を借りて使用するという性質上、心が弱っている時に使用すると「E.G.O侵蝕」という幻想体に呑まれた暴走状態となり、
強力な専用スキルを敵味方構わず連発するようになってしまう可能性がある。
また、アップデートで資源を1.5倍消費して制御可能な浸食状態にするオーバークロック(OC)というシステムが導入された。
- 黄金の枝
L社の技術の精髄とされる名前通りの黄金に輝く枝のようなオブジェクト。
LCBの任務の目標でありどうやら凄いアイテムらしいが、何に使うのだろうか？
リンバスカンパニーだけでなく多数の組織が狙っている。
いわゆるガチャを主体とした作品ではあるが、ユーザーからは「儲ける気がないのか？」「なぜサービスが続けられるのか？」と疑問視されるほど集金の圧が低い。
理由としては、いわゆる日課や鏡ダンジョンと呼ばれる周回コンテンツをクリアすることでバトルパスから報酬を入手でき、
遊べば遊んだだけ際限なく入手できるアイテムから全ての人格が交換できてしまう(期間限定品あり)というのが主。
それなりのプレイスタイルでも一ヶ月に最高レアの人格2人は好きなものを選んで交換できる程。
さらに同じ人格を重ねて強化のようなシステムもなく、最高スペックまで育成するのに複数回引く必要もない。
ちなみに開発者キム・ジフン氏は生放送で『三年間は収益なしでも運営可能』と発言しており、経営が心配されるほどの状況ではないようだ。
Lobotomy Corporation→Library Of Ruina：前作。時系列はこの2作の後である。
Mili：前作Library Of Ruinaに引き続きゲーム内の一部の音楽を担当するアーティスト。
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