「世界は数字でできている」
「……わたしが、おとうさんは、罪人じゃ、ないって………………証明する、から」
「七賢人が一人〈沈黙の魔女〉モニカ・エヴァレットが証明してみせましょう」
概要
極度の人見知りかつ内気な性格で、話すのが嫌でメチャクチャ頑張った結果、無詠唱魔術を会得した天才。史上最年少でリディル王国の魔術師の最高峰七賢人に選ばれる。同期はルイス・ミラー。
経歴
学者であるヴェネディクト・レインの娘として生まれる。母を早くに亡くす。数学・物理学・生物学・魔術の研究者である父の影響を非常に受けて、幼い頃から数学の本を読む。
その後、父が知り合いに冤罪を着せられ処刑される。叔父に引き取られるが、虐待をうけ、数字の世界に逃げ込む。父の助手だったヒルダ・エヴァレットの養子となる。
魔術の才能を見出され、特待生としてミネルヴァに入学。在学中に無詠唱魔術の会得や多数の論文を執筆し、恩師ギディオン・ラザフォードの推薦によって七賢人候補となる。
七賢人に選ばれた後は山小屋に引き籠り、他の七賢人の雑用や計算作業をしていた。しかし第二王子の護衛を秘密裏に命じられたルイス・ミラーによって引きずり出され、潜入任務をほぼ強制的に引き受けさせられた。
人物
非常に人見知りで内気。人前で喋るのが苦手で、初対面の人とは会話にならない。数学と魔術式を愛しており、それに夢中になっていれば他は気にならない。セレンディア学園でチェスに出会ってからは、チェスも楽しむようになる。チェスの腕前は、初心者にして学園でも指折りの実力者を倒すほどである。何かに集中している時は、普段のオドオドした態度はなくなり、無表情となる。運動音痴。
一番苦手で嫌いなものは人間。父が処刑された際、普段は優しかった近所の人たちが父を罪人と罵る姿を見たことや、叔父に虐待を受けたことが原因。叔父が大柄な人物だったことから、今でも大柄な男性を特に苦手としている。人を避けて生活していたが、セレンディア学園に潜入後はラナのような優しい人たちに知り合ったことで多少は緩和された。しかし、人間が数字の塊のようにしか見えず、大事な人たちを傷つけられそうになれば、どこまでも残酷で無慈悲になれる。殺すよりも残酷なことできてしまう。
沈黙の魔女
人間が魔術を使うには詠唱が必須だが、無詠唱魔術を会得したモニカは違う。ルールありの魔法戦では無敵。速度と精密さにおいては、モニカに敵う者は七賢人にもいない。ただ実戦馴れはしていない。魔術式を必要とせず、膨大な魔力を持つ精霊とまともに戦うことができるのも、モニカを除けば二人ほどしかいない。意外と知られていないが、七賢人のなかでも武闘派の一人。本人は自覚していないが、他者に「天才」「化け物」と呼ばれるほどの実力者である。師のギディオン・ラザフォードによると、ルイス・ミラーを百年に一人の逸材とするならば、モニカは千年に一人の逸材。
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