概要
豊富な知識と綿密な取材による、緻密で情報量の多い作風が特徴。日本でもっとも有名な恐怖伝承について、事実の検証と考察を行った『検証 四谷怪談』と『検証 皿屋敷』の2作品は「これ少女マンガじゃない、論文レベルだ」と名だたる妖怪馬鹿たち(京極夏彦、多田克己ら)に舌を巻かせた。
端正な絵柄ながらホラー描写の恐ろしさは凄まじく、グロやスプラッタもさることながら、心理的な恐怖で読者を震え上がらせ続けている。
幅広い交友関係には霊や気といった世界に関わる人も多いが、そうした友人から「永久保さんはこっちの世界のことよくわかったうえで描いてると思ってた」と驚かれたことがある。
一人一人のキャラクターに対する思い入れが深く、永久保自身は「現代の戯作者たらん」と勧善懲悪の活劇を描こうとするものの、キャラクターがそうさせてくれないのが悩みの種。
主な作品
『カルラ舞う!』シリーズ
『永久保怪異談』シリーズ
『オカルト少女 地獄ちゃん』
『若狭鬼神戦記 倶利伽羅もんもん』
『黄昏症候群』:テレビゲーム「トワイライトシンドローム」のコミカライズと思わしき作品だが、版権の都合なのかキャラの名前が変更されオリジナル作品扱いになっている。