柴門ふみ
さいもんふみ
1957年1月19日生まれ。徳島県出身。
夫は同じく漫画家の弘兼憲史。弘兼との間に一男一女がおり、娘はフリーのイラストレーターで、お笑い芸人のカズマ・スパーキンと結婚した。息子は西倉新久の名前で漫画家として活動している。
1983年「P.S. 元気です、俊平」で、第7回講談社漫画賞受賞。
1992年「家族の食卓」「あすなろ白書」」で、第37回小学館漫画賞。
ペンネームはポール・サイモン(サイモン&ガーファンクル)に因む。
バブル期にTVドラマ化された代表作「東京ラブストーリー」「あすなろ白書」などが社会現象となる人気を博し、トレンディドラマの原作を多く手がける女性漫画家として「恋愛の教祖」の異名をとった。
漫画家としては一定の評価を受けているが、著書において「心理的に高度な内容は活字でないと表せない」、「私の漫画を読むなら最低でも夏目漱石くらいは読んで欲しい」と、自身の読者層の「知的レベルの低さ」を非難したことで、漫画評論家としても活躍するいしかわじゅんから「それはあなた(柴門)の、漫画家としての力量の問題で、漫画を小説の下に置くような発言は許せない」、「彼女はいつからこんなに愚かになってしまったのだろう?」と批判を受けた。
いしかわはこれ以外にも、柴門の画力やキャラクター造形について否定的な意見を述べたことがある。
夫の弘兼憲史との出会いは、もともとアシスタントとして弘兼の元に入ったことがきっかけとなっている。
30年以上にわたり「おしどり夫婦」と言われてきたが、2015年に『婦人公論』で実際には弘兼が浮気を繰り返し隠そうともしない、育児や親の介護も全く無関心だったことなどから仲が冷え切っており、半別居状態であることを告白している。
しかし弘兼が「何があっても離婚だけは絶対しない」と主張していることから離婚はないとしている。
漫画
- P.S. 元気です、俊平(講談社)
- 僕の唄は君の歌(講談社)
- 愛して・姫子さん(秋田書店 1985年)
- さっきまでパパがいた(講談社)
- 同・級・生(小学館、1988年)
- あしたになれば虹は(河出書房新社、1988年)
- 東京ラブストーリー(小学館、1990年)
- 新・同棲時代(小学館、1990年〜)
- 家族の食卓(小学館、1991年〜1998年)
- あすなろ白書(小学館、1992年〜1993年)
- さくらんぼ爆弾(白泉社)
- ビリーブ・ユー 信じる信じない信じたい。(糸井重里との共著、小学館、1992年)
- 女ともだち(双葉社)
- 少女以上少年未満(講談社)
- Age,35(小学館、1995年)
- 非婚家族
- お仕事です!(小学館、1996年〜1998年)
- 花の名前 向田邦子漫画館(新潮社、1999年)
- 私を騙した男(小学館、1999年)
- ブックエンド(小学館、1999年〜)
- 九龍で会いましょう(小学館、2000年)
- みんな君に恋してる(講談社、2003年)
- 11月でも花火
- 結婚オペレーション10to6
- ヴォイス 憂鬱なエスパー(小学館、2004年)
- マイリトルタウン(小学館、2004年)
- 小早川伸木の恋(小学館、2005年〜2006年)
- 華和家の四姉妹(講談社、2006年〜2008年)
- アナタとわたしの探偵社(講談社、2007年)
- ザ・ゴールデン(小学館、2008年)
- 悲しみについて僕が知っている二、三の事柄
- はんなり!(小学館、2008年〜2010年)
- ペンキ木馬の恋人(講談社、2009年)
- 同窓生〜人は、三度、恋をする〜(小学館、2011年〜2012年)
- 東京ラブストーリー 〜After 25 years〜(小学館、2016年)
- 恋する母たち(小学館、2017年〜)
著書
- 愛こそがすべてーわたしの幸福論(海竜社)
- いつか大人になる日まで(角川書店)
- 最後の恋愛論(秋元康との共著、角川書店)
- とっても、愛ブーム(角川書店)
- ぶつぞう入門(文藝春秋)
- マイリトルNEWS(講談社)
- にっぽん入門(文藝春秋)
- そうだ、やっぱり愛なんだ―50歳からの幸福論(海竜社)
- 結婚の嘘(中央公論新社)