唐沢なをき
からさわなをき
兄は評論家・コラムニストの唐沢俊一。兄との共著で唐沢商会名義を用いる場合もあったが、後年は両名の並記が主である。
2024年9月に俊一が急逝した際、近年は金銭問題や俊一の舌禍によるトラブルなどもあり兄弟仲が悪化して絶縁に近い状態であったことを明かしている(ただ、死後の始末はしていたようである)。
活動分野はもっぱらギャグ漫画で、短編や4コマ漫画を主に手がける。初期はほとんど実験的なギャグ作品であったが、現在は風刺色の強い作品やエログロネタを盛り込んだ作品、エッセイ漫画(とり・みきとの共著「とりから往復書簡」ちょろっと怖い話を集めた『チョロ恐』)なども手がけており、非常に多作な作家でもある。
作風としては、過去の漫画家・芸術家の作風へのオマージュやパロディを多用(藤子不二雄や岡本太郎のような誰もが知る人物と同列に、山根赤鬼などの過去の忘れられ気味な作家のネタ、マイナーな特撮などのマニアックネタを混ぜ込む)し、メタフィクションや楽屋ネタ(「浦沢直樹」と間違われる前に、『宇宙家族カールビンソン』の作者と間違われた手紙を見てキレる、ネタとか)が多い。実験的な作品にも積極的に挑戦しており、コマ割り・人物・背景・吹き出し・セリフその他全てを版画で彫った作品『怪奇版画男』などはその極致と言える。また、読むとドラッグを摂取した感覚になるという評判のある『G口平次捕物控』は、pixivでの漫画の形式の如く、クリックすると次のコマ、という媒体に載せるために作られたものである。
その他代表作にはパソコン漫画『電脳なをさん』、パロディ忍者漫画『カスミ伝』、読売新聞夕刊の4コマ漫画『オフィスケン太』など。
pixiv閲覧者層に知名度の高い作品としては、特撮をテーマとした『ヌイグルメン!』、機動戦士ガンダムのパロディ漫画『犬ガンダム』『機動戦士ぶよガンダム』などが挙げられるだろう。
※現存する作品に付与されたタグより。
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赤塚不二夫、杉浦茂、永島慎二 - 大ファンで作品でもネタにすることが多い。
唐沢俊一 - 実の兄。近年は(兄がオタク業界から離れたせいか)兄弟で仕事をする機会もあまりなくなっている。
とり・みき - 「理系ギャグ」の同志。唐沢のギャグ漫画を初めて褒めた人物で、恩人と仰いでいる。
浦沢直樹 - よく間違えられる人物その1。名前が似ているだけである。
あさりよしとお- よく間違えられる人物その2。絵柄が似ているのと、ファン層が重なるせいか。
西川魯介 - 唐沢から好きなものを描き続ける姿勢を褒められ、その後も交流があるという後輩の漫画家。
大西巷一 - 唐沢の同業者の友人が少ないという発言を聞き、友人になったという漫画家。唐沢と同じ札幌市出身である。