「そう 俺の隠し事は 描く仕事だ」
「お父さんが一番嬉しいのは 姫が元気に大きく育つことかな」
概要
CV:神谷浩史
後藤可久士とは、『かくしごと』のキャラクター。
後藤姫の父。
漫画家の男性。目黒区在住。デビューの後に下ネタ漫画『キンタマシマシ』で連載を勝ち取り、これが現在の代表作となっている。
一方で週刊マンガジンに『風のタイツ』という下ネタゴルフ漫画を連載し、微妙に位置をキープしつつ人気を維持している。編集部からの評価は「安定感のある中堅作家」と言った所。
デビュー直後には作品を全裸で描くという奇行があり(これは娘が生まれた事で人間的に成長しなくてはという一念発起を抱いた末に苛烈な精神的リハビリを経てなんとか改善された)様々な局面で傾(かぶ)く気難しいところがあり、長じては娘に関する禁側事項も加わり、結果として接するのに面倒臭い人間関係を構築してしまったツケとして、編集に嫌がられたことがある。(一時期は後藤の担当は「後藤番」として当番制になっていた)
下ネタ漫画家として定評がある一方、本人が力を入れた部分が評価されなかったりと、自分の想定と世間の評価がずれていることを悩んでいる。
あと本名デビューであったため、名がそこそこ売れている事で様々な手続き(ポイントカードの入会など)の際に「あの漫画家の!」と言われてしまうため、比較的どーでもいい(公的な身分証明がいらない)手続きの際には『後藤和士(ごとう かずし)』の偽名を用いている時がある。
娘のことを最優先に考え行動しているものの、紛らわしい言動から周りの女性から勘違いされまくっている。
また、作品に前述の特徴があることから、娘に「仕事はサラリーマン」と言い、自らが漫画家である事を隠しており、娘に自身が下ネタ漫画家である事がバレる(その上で娘がグレてしまう)事を何よりも恐れている。
関連タグ
糸色望:原作者とキャストが同じアニメ作品の主人公。
xxx:片目隠れ、キャストが同じということから「年を取ったxxx」と言われる。
※以下ネタバレにつき閲覧注意 |
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出自(ネタバレ)
実父が歌舞伎役者で、縁戚者にも複雑な事情を持つ者が多い。
その上で義父も日本画家であり、娘とともに紛れもない芸術家一族の血筋である。
実父は歌舞伎界の大名跡のひとつ石川家の宗家。
しかし母親はその父親の愛人であり、そうした事情から可久士は隠し子とされ、家の籍には入れて貰えなかった。もちろん実父からは父として愛情を注がれたことは、ほとんど無きに等しく、その意味では名家の事情(社会的権威)の犠牲者(環境虐待の被害者・サバイバー)という身の上でもあり、この事から「親が子どもにきちんと接してあげられる、普通の幸せな家庭」への憧れがあった。その一方で、この生い立ちにより「父親という存在」に対してはトラウマじみた嫌悪も併せ持っている。(下ネタ漫画家となった事には、こうした権威の犠牲者にされた事への苦しみや怒りによる反発もあったものと見られる)そのため父の日も自ら祝った事など無かった。
義父(妻の父)である日本画家・戒潟魁吏とは当初に結婚を反対された(直接的な理由は可久士が下ネタ漫画家である事だが、実はそれは本当の理由ではなく、戒潟本人と石川家本体&後藤家にかつて確執があったらしき事が示唆されている)事から険悪な関係で、自分たちに関わって欲しくないと明言するほど。しかし実際、義父からは心から気にかけられており、様々な局面で実父からはついに得られなかった「父として」の愛情を注がれている。(しかし「父」や「権威」にトラウマのある可久士には、その愛情は、ありがたい反面で苦痛のタネでもある)
一方で石川家に対しても、愛憎こそ渦巻くものの、現在は代替わりして実権が(腹違いの)妹一家に移っている事もあり、妹に対しては「後に自分に何かがあったときには娘を助けてほしい」と姫のために素直に頼るなど決して険悪なだけの関係ではない事も示唆されている。