荒覇吐呑子
あらはばきのんこ
ゆらぎ荘に住む唯一見た目が成人の女性。眼鏡をかけており、ものすごく胸が大きい(これに並ぶのは千紗希の母親ぐらい)。
朗らかで楽天的な性格だが、日本三大妖怪の一人である酒呑童子の末裔(正確には「人間」と「鬼」の半妖)。酒にめっぽう強く、飲めば飲むほど強くなる。普段から服装にだらしなく、下着が見えても気にしない。というか、コガラシが来るまでは裸族だった。暑がりで、夏場は裸同然の格好でうろついている。仲居ちとせを除き、相手をちゃん付けで呼ぶ。
実家は妖怪退治を生業にしていたが、ある日討伐中に重傷を負い、九死に一生を得たのを機に実家と決別。自分に向いた生き方を探した末に、プロの漫画家になる。今の仕事は天職のようで、執筆中は酒を一滴も飲まない。
得意分野は恋愛漫画だが、そのアレ系な美貌と斜め上な性格もあって男出入りは途轍もなく少なく、リア充のことは(それこそ自身が描いた漫画のキャラクターでさえも)ほとんど「敵視」と言っても過言ではない目を向けている。しかし、話が進むにつれむしろ余裕を持った態度を見せるようになった。
コガラシのことは、可愛い弟のように思っていて、仕事が追い込みの時はアシスタントとして、彼を半ば強引に手伝わせている。コガラシのラッキースケベに敵意を向けたのも初日だけ(それにしても『飛び込んで来た際の飛沫でせっかくの酒を台無しにされた』と言う点が大きい)であり、ゆらぎ荘では早いうちにコガラシを受け入れている。
戦闘能力は、霊的存在の御三家の一角「宵乃坂(よいのざか)」出身で且つ先述のように妖怪退治の経験もあることから、作中屈指の実力者。本気を出すと調理台を一刀両断する朧の刀を素手で掴んでも平気、更には酒を五合ほど飲むと、かるらやマトラさえ瞬殺出来るほど。但し戦闘力は酒量に依存しており、足りない場合はマトラに圧倒されていた。作中で描かれた最大量は千升(=約1800リットル)だが、これは酒を霊気として吸収した結果であり「ちゃんと呑まないと美味しくない」という理由で使用を躊躇っていた。と言うか火力がDBレベルなので、多用されると色々と大変なことになるが。
16話では龍雅玄士郎にさらわれた幽奈、および彼女を助けに行ったコガラシと雨野狭霧を迎えに車で駆け付けた。でもそれって飲酒運転になってないか・・・。
だが実は、一族は酒や食べ物を霊力に直接変換できる特殊体質となっており、酒をいくら飲んでも酔うことはない。
133話に登場した実弟の宵ノ坂酌人は運転中に警察の目の前で飲酒したにもかかわらず、アルコール検査に引っかからなかった。
その酌人および父親の宵ノ坂醸之介とは絶縁状態。具体的には語られていないが、父親を嫌っている様子。
呑子の強さが同族の中で規格外ということもあり、彼女が勝手に家を出ても父親はうかつに手を出せないらしい。
ちなみに、53話では雲雀とうららの会話の中で彼女の実家の本来の姓は「宵ノ坂」である事がさらりと触れられている。出奔状態であるため別の名前を名乗っているのだが、「荒覇吐呑子」の名が偽名あるいはペンネームの類なのか改姓したのかは不明である。
苗字のモデルは日本神話の神、アラハバキからか。
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