ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

日本の漫画家イラストレーター。代表作は「Qコちゃん THE地球侵略少女」など。

また、GAINAX製作のOVA「フリクリ」のコミカライズを手がけたことでも知られる。

アニメ「化物語」「偽物語」ほか物語シリーズのエンディングを担当しており、それで彼を知った人も多いだろう。

日本では比較的マイナーではあるが、海外のファンも多い。かつては山田玲司のアシスタントも担当していた(働かなかったらしい)

概要・人物像

多摩美術大学美術学部絵画学科油絵専攻卒業、大学時代は漫画研究会に所属していた。

同人誌を出す際のサークル名は『貧血エレベーター』、上田大王というペンネームも使用する。商業誌においても『映画コラム』や『∀ガンダム解体画報』などのコーナーを連載していた。

現在確認されている彼が参加した最古の同人誌は1987年12月27日発行の『TASHIMAYA vol1』。大ベテランの同人作家である。

『スウィート・メモリーズ』『バグの子』『Vガンダムの楽しみ方』『∀ガンダム解体画報』のように大のガノタ。特にVガンダムの終盤のリーンホースJr.特攻を「現実の大人と違ってちゃんと落とし前をつける老人」のように評価していた。

彼の性格については、漫画家の山田玲司が自身のヤンサン(ヤングサンデー)記事にて語っていた。

『彼が好きな「70年代のヒーローモノ」は、とにかく「虐げられたものたちの思い」が描かれている。彼はそんな「悲しきアウトサイダー」や「貧しく正しい者達」なんかの話が好きで、彼は更にそんな物語に含まれる「弱きものの欺瞞」みたいなものにまで目を向ける男だったのだ。』

『僕が彼をアシスタントにしていたのは、そんな彼と「深い話」をしながら漫画を描きたかったからなのだ。』

『彼はアシスタントとしてもやる気はないし、漫画も描かない。一応漫画をやるつもりではいるみたいなのだけど、とにかく「何も描かない」のだ。』

『僕の方は連載もあるし、ヒット作まであるのに「売れなくなったらどうしよう」なんていつも焦ってる。

そんな僕の横で、僕のお金で買ったデザートなんかを食べながら「ウエダ」はいつも偉そうにふんぞり返って、文明論とか語ってるのだ。』

『一緒にアメリカに行った時にはアリゾナの空港の本屋に彼のコミックスが売っていた。

彼は人の評価を気にしない。豊かな暮らしでも、貧しい暮らしでも動じない。いつも「うっとり」と、正しく「世界」を見ていたのだ。』

作風

同人誌やコミカライズにおいては「原作ブレイカー」。彼がコミカライズを担当した『フリクリ』ではストーリーが変更されている箇所もあり、セーラームーンの同人誌においては月野うさぎがメンヘラ少女というトンデモ設定になっている。

タッチはかなり「線」を大事にしていて、一見すると下書きのようですらある。ボールペンでなんども重ねて引いたような線が図形的なキャラクター・メカニックの輪郭をなんどもなぞる、独特のタッチが特徴。雑に見えてしまいかねないのになぜかカッコいい、それがウエダハジメの画風でもある。

化物語のEDを担当した時期から作風が大きく変わり、目の描き方がメンヘルチックになった。また、キャラクターの体型も極端に細くなった。

特にコマ割りが独特で、構図優先という感じがする。(文芸誌ファウストにおいては手塚治虫が築いてきた漫画界の常識をぶち壊していると評されていた。同記事では西尾維新がウエダのファンということも示唆されている。)

デフォルメのキャラクターが大ゴマぶち抜きで載ると、情報量が少なく見える気がするが、ウエダハジメの絵は不思議とそんなことにならない。バチバチにキマった構図を雑な線で描いてるような、そんな漫画なのだ。

同人時代の作品『君のいる風景』では、途中から伊藤潤二の絵を完コピしだす、なんて芸当をやってのける。

彼の作品は海外でも高い評価を受けており、youtubeにある現時点で唯一の解説動画はなんと海外の有志による動画である。(しかも動画に対するコメントのほとんどが海外のコメントでもある。)

ガノタということもあり、代表作の『QコちゃんTHE地球侵略少女』などでは富野節に影響を受けたようなセリフが目立つ。ウエダハジメが書くセリフの特徴だ。厭世的な与太話とチラ見えする皮肉、一見よくわからないのに、よく読んでみると、やっぱり意味がわからない。

ちなみに唯一の完全オリジナル作品である『QコちゃんTHE地球侵略少女』は打ち切り全二巻であることや掲載されていた「マガジンZ」が終了したためプレ値に近い価格と化している。そんな二巻最後のページは必見(主人公は消息不明)

作品内の名セリフ一覧

彼の作品は絵だけではなく、そのセリフ一言一言でさえもウエダの感性を味わうことができる。大きな影響を受けたのは富野作品であることは一目瞭然だが、いちいち哲学的であったり子供特有の善悪が曖昧な言動、奇妙な言い回しは間違いなくウエダ本人の特徴である。(作品内のキャラのセリフにはカタカナの多用や 〇〇してんだ! というのが多い)

『私を操縦してください!!』 QコちゃんTHE地球侵略少女より

『…後味が良いなんて…最悪の爆弾だよ…』 QコちゃんTHE地球侵略少女より

『可動仕込めば、偶然のラブリーにもう幸せ。』 Qコちゃんフィギュア封入ペーパーより

『だが、一ヤスリかけて戻れない道に入ったと気付く。今家族に来られたらどうする?大体完成させたとしてどうするんだ?棚に置くのか?誰かに見せるのか?』 スウィート・メモリーズより

『ゴリラの交尾見たことあるかい 間抜けだよ 子猿が親猿に殺される所も…』 CRAMP IN THE CALFより

『何?』『キスしたい』『段階踏むね....』漫画版フリクリより

『高速ベスパを置いてってやる コツさえつかめば宇宙も飛べるよ』 漫画版フリクリより

pixivでの扱い

ウエダハジメが関わってきた作品とウエダ作の漫画の他、「ウエダハジメ風」のイラストにつけられる事が多い。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

ウエダハジメ
7
編集履歴
ウエダハジメ
7
編集履歴