概要
劇中どころか現実においても「打ち切り漫画の代名詞」として知られる『ソードマスターヤマト』の作者である。
『ギャグマンガ日和』にはたびたび「打ち切りマンガあるあるネタ」が登場するが、大抵が夢野の作品である。
人物
月刊チェヨンスにて『ソードマスターヤマト』を連載していたが、10ヶ月で終了。
その後も月刊チェホンマン、月刊チェジウと掲載紙を変えながら新作を連載するが、いずれも短期間で打ち切られている。
『恋のトライアングル』だけは単行本が9巻まで出た長期連載になったが、これは編集部のミスでタイトルが似ている別の漫画『鯉のTRY!あんぐり』に本来入るべき票が入っていたためで、不人気だったことに変わりはない。
当初は非常識な担当編集者に振り回される三流漫画家というだけの扱いだったが、回を重ねるごとに夢野の漫画家としての無能ぶりや性格の悪さがネタの中心となり、漫画家になれたのが奇跡としか言いようのないダメ人間と化していった。
その割に何度も連載を獲得できているのも不思議だが、どうも雑誌側も駄作を描いては追い詰められて伏線回収に必死になる夢野を晒し者にし、侮辱される姿をあざ笑うために仕事を与えているような節があるらしい。
剣や魔法がたくさん出てくるようなファンタジー系バトル漫画を得意分野としていると自分では思っており、また自作を過大に自画自賛する傾向が強い。
それだけでなく、自分は最終回を1ページで描き上げるよう言われたのにマンガ描男の『すっぱい!うめぼし君』は最終回記念でページが増えたことに対して「そっちを減らせばいいでしょう!」と発言したり、日本庭園めでるの『鯉のTRY!あんぐり』を誤投票で潰してしまった時も謝罪をせず自作の中に彼の作品を持ち上げる台詞を入れただけだったり、さらには不人気なのを編集部のせいにしようとしたり、新人漫画家・富士36を「共に連載を目指す良きライバル」と言っておきながら彼の新連載が決まった途端に受話器に八つ当たりするなど、失礼な態度が目立つ。
そのため編集部や読者はもちろん同業者からの評判も悪く、マンガ描男からは前述の発言を知られた後、持ち込み先で鉢合わせた際に足を踏まれ「死ねや」と吐き捨てられた。
プライベートでも親しい人物はいないらしく『恋のトライアングル』がゲーム化された時に「自慢する友達もいない」と言っていた。
月刊チェジウのルポ企画『漫画の極意』では富士36からの取材を受け、夢野としては真面目に(担当の森から見れば「得意になって」)応じたものの、そんな夢野の発言を浅く薄っぺらいと感じた富士は「そこまでする必要はない」と判断してメモを取らず、その割にインタビューの内容を断片的にしか覚えていなかったため夢野の回答を滅茶苦茶なものへと改変。その結果『根暗でろくに会話できず、他の漫画のキャラを平気でパクり、他の漫画家への敬意を払わない人物』として紹介されてしまう。
謝られるどころか富士からも担当からも「面と向かって話す時、やけに目を合わせてくるところが嫌」と言われ、しまいにはその富士36が連載獲得という散々な結果となった。
打ち切りの原因
- 画力が稚拙で読む気になれない。
- キャラの書き分けが下手。
- 『決めろ!キラメキシュート』での主人公サッカーチームのメンバーが特に顕著。これを担当に指摘された際の反論は「僕は区別つきますけど」。
- 設定が無駄に複雑な上、やたら変わる。
- 担当の無茶ぶりや極めて限られたページ数で風呂敷を畳まないといけない都合もあるが、『恋のトライアングル』ではいつの間にか人間関係が複雑化していたり、『ラストファンタジー』では「火」と「炎」で属性が被っているなど。
- 構成が下手で読みにくい。
- 『ソードマスターヤマト』は月刊連載にもかかわらず、10話ほど話を引っ張るために、「敵の幹部・サイアークは10回倒さないと死なない」という設定にする。月刊連載なのでこれが実行されていたら次の章に行くまでに1年近く掛かっていた。
- 伏線を無理やり回収するため、不自然なほど説明的なセリフを入れることも多い。例:「オレは実は1回刺されただけで死ぬぞ!」
- ストーリーがありきたりで陳腐。
- そもそも夢野自身のセンスが悪い意味で子供っぽい。
何より一番厄介なのはこれだけ問題点が多々あるのに、本人は自覚が一切ないことだろう。
ただし、最終回で今まで無駄に広げ続けた風呂敷を全て畳む技量だけは評価されている。
作品一覧
- ソードマスターヤマト:原作「ギャグマンガ日和」第5巻収録
- 伝説の始まり。「やっちゃったZE☆」「奴は四天王の中でも最弱…」「まそっぷ」などの名言を生む。
- 内容が陳腐すぎたため元々人気はなかったが、ある回で担当編集者がありえないレベルの誤植を連発したことがトドメとなり打ち切りが決定。
- 最終回は怒涛の超展開で全ての伏線を無理やり回収し終了。最終回3ページ。
- 決めろ!キラメキシュート:原作「ギャグマンガ日和」第8巻収録
- 魅力も個性もないキャラによるありがちなサッカー漫画。
- 当然のごとく不人気で、某匿名掲示板にアンチスレが存在しており、担当も書き込みをしていた。
- 担当の出した案を参考に路線変更を図るも自らのセンスのなさにより見事に自爆、次の回で全ての伏線を無理やり回収し終了した。テコ入れ回3ページ、最終回1ページ。
- 『ヤマト』連載中の時と比べ、夢野の部屋がかなり寂しくなっている(当時はソファや本棚があった)。さらに住居自体もよりボロいアパートに変わっており、生活が苦しくなったことがうかがえる。
- 恋のトライアングル:原作「ギャグマンガ日和」第8・11巻、公式ファンブック「こぞりこぞって大集合 日和キャラ大全集」収録
- ラブコメ。夢野の作品の中では一番長く連載され、ファンブック刊行やゲーム化も果たした。
- しかし、連載長期化の理由は「編集部の不手際」であり作品自体は魅力ゼロの愚作。担当からは「読んでると眠くなってくる」と酷評されている。
- ゲームは制作者が原作を嫌っていたため「グラフィックが落書きレベルの雑さ」「選択肢が意味をなしていない」「スタートしてすぐにエンディングを迎える」「内容の9割が夢野に対する愚痴と誹謗中傷」というクソゲー以下の何かとなり、ファンブックに至っては作品のタイトルさえ『恋のトライアングノレ』と誤植されていた。
- 実力に対し不相応な長期連載により生じた数々の矛盾を無理やり片付け終了。最終回3ページ。
- ラストファンタジー:原作「ギャグマンガ日和」第13巻収録
- 『ヤマト』以来の冒険ファンタジー、かつ異世界転移ものだが、「第1話の時点で主人公が異世界に行かず、バトルシーンも皆無」という点が全てを物語る。
- 夢野によれば以前から構想を練った自信作だったようだが担当からは「死んだ卵を温めていた」と皮肉られた。
- 1話目から批判殺到+まさかのアンケートゼロ票という結果を受け、次号での打ち切りが決定。長期連載を見込んでいた第1話の中のあらゆる布石を無理やり捻じ曲げて押し込み終了した。最終回3ページ。
- デーモンバンパイア:原作「ギャグマンガ日和GB」第2巻収録
- リニューアル後初の新作。夢野が編集部からどれだけぞんざいに扱われているかが明らかになった。
- 大御所漫画家の作品が急遽載ることとなり、第1話(72ページ)を中身を残したまま3ページに圧縮させられた。
- 中身を省けなかったのには第二話が同時発売の増刊号に掲載されるからそれに合わせないといけない、という理由があったが、実際は半年後に出るその次の増刊号であった。
- 案の定評判は悪く、第2話で打ち切りが決定。さらに「夢野なら許される」という無茶苦茶な理由で元々45ページで描き上げたものを1ページに直された。
- 異世界軽音部
- 「恋のトライアングル」以来の長期連載となっており、連載3年目にして遂にアニメ化された。
- しかし途中でスタッフがやる気をなくしたため作画崩壊が酷く背景もなし、しかも一回5分の短編アニメにしてしまう。
- 挙句の果てには内容を改変しまくった挙句全10話のところを2話に短縮して異世界に行くところで終わらせてしまった。
関連タグ
ギャグマンガ日和に登場する他の漫画家
- マンガ描男:どっこいおむすび君やすっぱいうめぼし君などの4コマ漫画を描いており、よく夢野と同時期に最終回を迎えるが彼とは違い毎回4ページは貰える。
- 日本庭園めでる:鯉のTRY!あんぐりの作者。集計ミスが原因で作品が不当に打ち切られたのでカンカンに怒っていた。日本刀コレクターである。
- 恋野YOKAN:こちらは夢野とは真逆の人気漫画家だが、過剰に打ち切り宣告に怯えているという特徴がある。
- 持込高志:厳密には漫画家志望であり、デビューはしていない。こちらは漫画家としての問題点(画力の低さ、構成下手など)が夢野以上に深刻なレベルでありながら、夢野と同じく当人にその自覚がない。その非常識さゆえ、恋野同様に編集者側がツッコミに回らざるを得なくなっている。
- 富士36:新人漫画家で夢野カケラにインタビューを行ったが記憶力が良くないばかりかメモを取らない性分のせいでインタビューとの乖離が酷いルポ漫画を描き上げた。
- ビッグ御所:名前の通りの大御所漫画家。69ページの特別読切「でふれ☆スパイラル」が急遽掲載されることとなり夢野がそのしわ寄せを受けた。