曖昧さ回避
概要
夢野カケラが月刊チェジウで連載していたラブコメ漫画で、本人のこだわりでやたらパンチラが多いのが特徴。他の作品と比べると長期連載となっていて単行本も9巻まで出ており、ファンブックも出てゲーム化もされたが、実は優遇の理由は「鯉のTRY!あんぐり」というタイトルの似た作品があり、そこから票が流れたことで不当に人気を得ていたためだったということが発覚した。(現実の漫画雑誌ではこのようなことがないように徹底した対策、管理がされている。)
集計ミスに関しては編集部と投票先を間違えたファンのせいであって夢野に落ち度はない。
これについて「鯉のTRY!あんぐり」の作者である日本庭園めでるは当然激怒しており、さらに夢野は担当から日本庭園めでるが日本刀コレクターであることを伝えられ、担当には漫画と作者で計二回切られるとまで言われた。そのためかちゃんとした最終回では初めに「鯉のTRY!あんぐり」を持ち上げる発言をしていた。
上記のようにこれは読者と何より編集部のミスであって夢野自身は全く関与しておらず、むしろ根本的には夢野自身の漫画に対する姿勢が持つ問題も大きいとはいえ誤った評価を真に受けて修正の機会がないまま粗雑な関連商品まで作られてさらに評価を落とすことになっている。
その点では夢野自身もまた被害者であると言え、道義的な面と役割の双方から謝罪するのも怒りを受けるのも編集部であるべきである。
夢野からも一言謝罪するのが丁寧な対応ではあるが、本来であれば夢野自身の謝罪がなかったとしても、やや礼節を欠く対応ではあるがそれほど目くじらを立てるような問題ではないだろう。
しかし、問題を認識していながら何ら言及のないまま保身のために心にもない過剰なよいしょをしてしまっているため、結果的に大変な失礼に当たっている。
登場人物
- 愛川タクヤ
主人公。異性にもてるのが特技。設定がやたら変わり、顔つきが連載初期と比べると全然違う。
- 平等院リカ
タクヤとマミと恋の三角関係を繰り広げるヒロインの一人で淡い色のツインテールが特徴。
- 星山マミ
タクヤとリカと恋の三角関係を繰り広げるヒロインの一人で黒髪のストレートが特徴。夢野のお気に入りであり、将来結婚したいとインタビューで答えていた。
- 西島山新平
タクヤの同級生でマミのことが好き。4巻で一年かけて書いたラブレターをマミの下駄箱に入れ、返事を待ったままになっている。また父親が2巻と8巻で全然違う人物になっている。
- ハナエ
タクヤの後輩で、7巻でタクヤを屋上に呼んだ後そのまま修学旅行編に突入してしまったためそれ以降登場しない。
作品の評価
上述の通り、実際は誤投票で延命されていただけで人気がないことに変わりはなく、
- 不安定で画力の低い作画
- すぐ無くなったり変わったりするいい加減な設定の数々
- やたら多い上に全く萌えないパンチラシーン
- 前の展開の出来事や伏線が放置されたままだったり学園祭を一年に2回やってしまったり人物の顔が以前登場した時と違っていたりと、作者自身も記憶が曖昧になっている
等、蓋を開けてみれば今までの悪い点が全く改善されていない。それなのに彼は純粋に人気が出たと勘違いしている。
おまけに最終回は担当である森が「言いにくかったから後からでもいいや」と言ってそのまま言うのを忘れていたため、打ち切りの事が伝わっていなかったせいで最終回は主人公であるタクヤとヒロインであるマミとリカがエレベーターに閉じ込められて終わりと、中途半端なものになってしまっため夢野は編集部に頼み込みちゃんとした最終回を描かせてもらえることになったのだが、その際に今までの単行本を読み返したら、放置したままの出来事や未回収の伏線が沢山出てくるという有様だった。しかも本人は「忘れてた」の連発でこれには担当も「何だったら覚えてるんですか?」と呆れていた。
さらにページは三角関係がどうなるかという話だと思っていたと言って結局いつものように3ページしか用意されなかった(夢野本人は50ページは貰えると都合のいい発想をしていた模様)。しかしその3ページで全てを解決していたのはさすがといえる。
怒涛の伏線回収(最終話Ⅱ)
作者本人が知らない内に完結した本作だが、夢野は急遽貰えた3ページで、最終話Ⅱを掲載。比較的長期の連載で生じた放置したままの出来事や伏線、矛盾点を以下のように解決した。
- タクヤ、マミ、リカの3人が100人の不良に絡まれ逃げ込んだビルのエレベーターが故障し閉じ込められる(本来の最終話) → エレベーターが無事復旧、3人はエレベーターを出る
- リカが入院中の弟と料理コンテストで優勝したら手術を受ける約束をしていた(2巻) → 3人が逃げ込んだビルは弟が入院している病院だった。リカ達はその足で弟のいる病室へ向かい一昨年の優勝を報告する
- ハナエがタクヤを学校の屋上に呼び出してタクヤを待っている(7巻) → リカの弟がいる病室の窓からはたまたまタクヤ達が通っている高校が見えた。タクヤは待ち続けているハナエに付き合うことはできないとメッセージを送る(ちなみにタクヤはリカのことが好きだった)
- マミが崖から落ちそうになっている西島山の助けを呼びに行ったまま(9巻) → 病室の窓からはたまたま崖も見えた。マミが呼んだ救助もようやく到着
- 西島山の父の顔が全く違う(2巻、8巻) → 西島山が1年の頃に両親が離婚、母子家庭になり後に再婚した
- 西島山が1年かけて書いたラブレターをマミの下駄箱に入れて返事を待っている(4巻) → マミは西島山が無事救助されたのを確認しラブレターにOKの返事を出す。
- 先述の不良達のリーダーが5年間行方不明のタクヤの兄かもしれない(2巻) → リーダーが名乗り出るも兄ではなかった。その直後電話で兄がニューヨークで見つかったことを伝えられる(それを聞いたタクヤは容赦なく不良達にダイナマイトを投げ込み爆破した)
- 連載初期(2巻頃迄)と後期でタクヤの顔が全然違う(眉毛と目がくっついて生え際が下がっていることを担当から指摘されたが夢野本人には自覚がなかった) → タクヤの眉毛と生え際はその時の気分で上下することができる
- タクヤ達が1年の時に学園祭が2度行われている(2巻) → 校長が気分屋でその年だけ2回開催した
上に挙げた9つの問題点の内、実に4つが2巻のものであり、担当の森も「魔の2巻ですね…」と零していた。
周囲からの評価
担当:愛着がないようで、「読んでると眠くなってくる」と酷評している。
ゲーム版スタッフ:粗悪なグラフィック、無意味な選択肢、下駄箱を開けただけでゲームクリア、すっかり忘れられていたヒロインへの告白など、クソゲーとしか言えない作りからこの作品への悪意が感じられる。さらにエンディングに入る前に「読んでるとイラついてくる」「つまらない」とこの作品を酷評し自分たちが夢野とこの作品を嫌っていることをカミングアウトした上、スタッフロールの最後には「原作:夢野カケラ(何だこいつ)」と夢野の名前がでかでかと画面いっぱいに表示され、さらに「多分こんな顔(相当なスケベ)」と全く似ていないイヤらしい笑みを浮かべている似顔絵を出すという嫌がらせを行った。
とどめと言わんばかりに、ファンブックもキャラクターよりモブキャラ(特に教頭)が目立つシーンや台詞で顔が隠れてるシーンがチョイスされていたりキャラクターと夢野のプロフィールがごっちゃになっていたりと内容が適当でしかもよく見るとタイトルも「恋のトライアングノレ」になっていたりと誤植だらけの酷い内容になっている。