にもうと
にもうと
概要
主人公である『僕』の腹違いの妹。癖のある長い黒髪が特徴的な美少女。『僕』の父・天野南とその後妻・海豚の娘。
本編では行方不明になっている(後述)。
にもうととは『僕』の彼女に対する呼称であり、彼女の方は兄を「あにーちゃん」と呼んでいた。本名は作中で『×音』と表記され、一文字目が伏せ字になっている。
蜜柑が好物であり、かつては兄を蜜柑の筋取りを始めとした様々な身の回りの世話に使っていた。そのため、彼を『働き蟻』と呼んでいたこともある(その後、『i』に収録されているエピソードで「働き蟻のお兄ちゃん」の意味で「あにーちゃん」と呼ぶようになったことが描かれている)。
父親の気質を受け継いだのか、気が短く我儘な性格で、鬱憤のはけ口として(主に兄に)暴力を振るっていた。このため、家族間や保育園などでは煙たがられていた。
その一方で実の母親には嫌われまいとして猫を被っていた(しかし甘えても子どもに対してはネグレクト気味の海豚からは素っ気ない態度を取られていた模様)
動物を殺害し、その肉を食べるという変わった趣味を持つ。このためか、手先は器用で刃物の扱いは上手。幼少期から山中の動物に興味を示し、兄に送迎をさせながら動物をバッドで殺す『かり』に出かけていたが、5歳のある日を境に家に帰らなくなってしまい、現在に至る。
『僕』は彼女が山で何らかの事故に遭い、死亡したのだと結論付けたが……。
以下ネタバレあります
実は生きており、母の実家で暮らしていた。
『僕』以外の家族に虐待されていた彼女は、特に長兄・司馬との折り合いが非常に悪く、度々暴力を振るわれていた。彼女は兄を自殺に追い込んだ(動物の死骸を部屋に置いたり、本を破ったりしていた)後に家出をし、以来祖父の元に身を寄せている。
それ以降は閉じこもって暮らしていたが、3巻で動物の虐殺事件の際に『僕』の前にバッドを持った血塗れの格好で現れ、再会を果たす。
その後、同巻の事件の犯人と遭遇した際に8年前の誘拐事件について聞かされ、マユが母の仇だと考え、彼女の住むマンションを襲撃する。
その際に母への愛憎入り混じる複雑な感情を吐露している。マユに返り討ちにされ、殺されそうになるも、僕の手により辛くも逃げ延びた(なお生きていることが分かったのは後の巻である)。
その後は『僕』となんだかんだと交流を持ち続けている。彼が入院した際には見舞いに行ったり、触られた際には顔を赤らめていたりと態度こそ素直ではないものの、兄が好きな模様。