マヤ・アステカの神話に登場する蛇の神。
緑色の羽毛で包まれた有翼の大蛇、若しくは白い肌に黒い髪と髭を持つ(マヤ・アステカ文明の人々の目には)異国の人間として描写される。
創生神であり、人間にトウモロコシの栽培技術を教えたと言われる。
マヤ・アステカ文明の神の多くは人身御供を要求する血生臭い存在が多いが、ケツァルコアトルはその中にあって、祭祀に人身御供を必要としない稀有な神である。
長い間信仰を集めた神だったが、後に戦神テスカトリポカの知略に嵌り、主神の座を追われたと言う。
その時に残した言葉「葦の1月に必ず私は戻る」の伝承が、後にスペインのアステカ侵略に皮肉な役割を果たす結果になったのは有名。