あぶない!高速道路の逆走
あぶないこうそくどうろのぎゃくそう
「あぶない!高速道路の逆走」とは2016年にNEXCOが制作した啓発ビデオのタイトルである。Youtubeなどで公開されていたが、4年後の2020年になって謎のブームを巻き起こした。
「うわっ、前から車が!!」
概要
2016年4月、NEXCOグループ3社(東日本、中日本、西日本)は高速道路での逆走に起因する重大事故の防止のため、「あぶない!高速道路の逆走」という動画をYoutubeに投稿した。
この動画内では、どのような場合に逆走が起こりやすいかが3パターン示され、それぞれの適切な対処法について説明がなされている。
その3パターンとは以下の通り。
※以下、IC=インターチェンジ、SA=サービスエリア、PA=パーキングエリア。
パターン名 | 概要 | 動画内での事例 |
IC付近で起きやすい逆走① | ICで高速道路に入り本線に合流する際、既に通過済みの方向表示につられ、右手前・左手前方向に曲がってしまい、逆走となる。 | 東京にいる孫に会いに行くお爺さんが、料金所を通過してすぐにあった「東京 →」の表示につられて本線との合流ポイントで右手前方向に曲がり、前から来た車と正面衝突した。 |
IC付近で起きやすい逆走② | 降りる予定だったICを誤って通過した後、そのICの入り口側から脱出を試みて逆走となる。 | 若い女性2人がお喋りに夢中になった結果降りる予定のICを誤って通過、直後にICの入口の合流ポイントに差し掛かり、そこで左手前方向に進行、本線に合流しようとしていた車と正面衝突した。 |
SA・PAで起きやすい逆走 | SA・PAの入り口と出口を間違え、入り口から本線に入ろうとして逆走となる。 | 関西出身と思しき男性がSAで仮眠中、うっかり寝坊。慌てて本線に合流しようとして誤って入口側から脱出を試み、SAに入ってきた車と正面衝突した。 |
正しい対処法など
基本ルール・予防策など
- ICから本線に合流するために環状の通路(流入ランプ)を回った時に方向感覚を失ってしまうことがあるので、合流部では特に注意が必要である。
- ICの出口を通り過ぎたとしても、入口レーンから出てはいけない。Uターン、バックも絶対にしてはいけない。通り過ぎた場合は次の出口まで進み、係員の人に乗り過ごしを伝えて指示に従う。
- サービスエリア・パーキングエリアでは寝ぼけや気のゆるみから、うっかり方向を間違えることもある。標識・路面標示をよく確認する必要がある。
万が一逆走に気付いたら?
中央分離帯が左側にあり、標識が裏面になっている場合は逆走している可能性がある。
逆走に気付いたら、対向車に気を付けて路肩に停車する。車の向きを変える必要は無い。その後、ガードレールの外側など安全な場所に避難し、携帯電話から道路緊急ダイヤル「#9910」or路肩に設置されている非常電話の受話器を取り(電話番号不要)、逆走してしまったことを伝える。
万が一逆走車を発見したら?
逆走車の多くは追い越し車線を通っている。もし逆走車の情報を受け取ったら、速度を落として十分な車間距離をとって左側の車線を走行する。その後、周囲の状況を確認しながら速度を落とし、できるだけ早く逆走車と違う車線に変更する。同乗者がいれば、道路緊急ダイヤル「#9910」で通報する。最寄りのサービスエリア・パーキングエリアの非常電話や、料金所の係員に連絡することもできる。
時は流れ2020年…
2020年10月下旬ごろ、この動画は突如脚光を浴びるようになった。
突然、この動画のMAD動画が大量にネット上に出回るようになったのである。
特に「IC付近で起きやすい逆走①」で事故を起こしてしまうお爺さんの人気が高く、「逆走爺」と呼ばれてYouTubeを中心に数々の動画が投稿されるようになっている。