すだちの魔王城
すだちのまおうじょう
せめて 不細工な死体にならない事を祈れ
🪧概要
魔王軍の脅威が去った世界。「Lv.1の村」で需要の減少により経営不振に陥った道具屋を営む少年・ムラビトは、勇者との戦いの果てに生き残ってしまったさすらいの元魔王・マオと出会う。
期せずして魔王の力の継承先に選ばれてしまったムラビトと、力を捨てて死んでしまいたいマオ、さらには魔王を倒して英雄に祭り上げられた青年・アッシュも加わり、崖っぷちの道具屋「すだち屋」は再建に向けて東奔西走――“平和な世界”で悩める者たちのファンタジー&コメディ。
「月刊少年マガジン」にて連載中。単行本は2024年3月15日現在、既刊7巻。
「次にくるマンガ大賞2022 コミックス部門」にノミネートされている。
🪧登場人物
主要メンバー
げんかいめんたる アッシュ
第776代魔王を討った「勇者アーサー」の中の人。27歳。一介の冒険者として旅立ち、魔王討伐という大偉業を成し遂げたことで、10年近く平和の象徴たる「アーサー」を演じてきたために精神を病み、共に旅をした悪友たちの協力で密かにサイショ村での療養生活(という名目の酒浸りの日々)を送っていた。マオの癇癪による魔神獣の誤召喚騒動を目撃したことで魔王の復活を悟るも、可憐な美少女として暮らすマオに倒錯した嗜虐心を抱き、すだち屋へ面接に押しかける。
「クズ」を自称し、酒とギャンブル、マオの嫌がること全般が大好物。一方では自身の本性によって人々を幻滅させてしまうことを憂えており、「無一文のアッシュ」としての再訪を心から喜ぶムラビトに報いるため、道具屋店員として再出発する。
旅立ちの際にムラビトの父から装備一式を無償で提供されたため、未払いの代金に加えて、現行の浪費も給料から天引きされている。勇者としての経験に加え、人心を巧みに掴む営業術も心得ており、「勇者公認そっくりさん芸人」としてすだち屋の広告塔を担う傍ら、魔王の卵と元魔王という危ういコンビを監視している。
🪧周りの人ら
マオのせわがかり クチモグラ
下僕としてマオに付き従っていた魔王お世話係。流暢に人語を操るため、衣装を着込んで店員に変装することも多い。魔物の長がムラビトに変わってからもマオを「殿下」と呼んで敬っており、ムラビトが離縁を申し出た際にはあまりの無礼にブチ切れている。
さいしょむらの 村長
丸顔にちょび髭のモブ代表のようなおじさん。経営不振の道具屋を一人で切り盛りしているムラビトを案じており、あれこれと世話を焼いている。ユーモラスな見た目ながらも、義に厚く情が深い。