黒鳥の夢
こくちょうのゆめ
What happens when the black swan wakes up from dreaming of a white swan?
(黒鳥が、白鳥になった夢から覚めた時、何が起こるのでしょうか?)
概要
6人の兄弟と1人の妹からなる集団のアブノーマリティ。
分類名はF-02-70。危険度(リスクレベル)は上から二番目のWAW(ヴァウ)。
彼らは収容室内でただ立っているだけの存在であり、前面には5人、その背後にはもう1人が隠れている。
管理方法
作業時
属性 | ダメージ | E-Boxes | 悪い | 普通 | 良い |
---|---|---|---|---|---|
WHITE | 5-6 | 24 | 0-8 | 9-16 | 17-24 |
職員ランク | 本能 | 洞察 | 愛着 | 抑圧 |
---|---|---|---|---|
1 | 最低 | 最低 | 最低 | 最低 |
2 | 最低 | 最低 | 最低 | 最低 |
3 | 普通 | 普通 | 最低 | 普通 |
4 | 普通 | 普通 | 最低 | 普通 |
5 | 普通 | 普通 | 最低 | 普通 |
クリフォトカウンター:5
特殊効果
- 次の条件でクリフォトカウンター減少。
・作業結果が普通
・作業結果が悪い
・5人の職員(オフィサーを含む)が死亡する
・5人の職員(オフィサーを含む)がパニックに陥る
・3体のアブノーマリティが脱走する
- カウンターが0になると、彼らの妹が脱走する。
脱走時
HP | RED | WHITE | BLACK | PALE |
---|---|---|---|---|
1500 | 普通(1.0) | 耐性(0.8) | 弱点(1.5) | 普通(1.0) |
一度上記の条件で脱走してしまったら鎮圧するかその日を終わらせる必要がある。
第一形態
脱走した黒鳥の夢は、職員たちを傘で叩いて5~8ポイントの REDダメージに加え、傘を開いて歩くこともあり、その間は前方から受けたダメージをすべて相手に反射する。
しかも、アブノーマリティの収容室前を通過した時、クリフォトカウンターを1つ減少させる能力も持つ。
そして、HPが40%以下になると第二形態へと移行する。
第二形態
第一形態の行動に加え、周囲の職員に30~45ポイントのWHITEダメージを与え、周囲のアブノーマリティのクリフォトカウンターを1減少させる叫びも行うようになる。
周囲にALEPHやWAW、害悪アブノーマリティがいた場合、鎮圧するべき対象が増えてしまう。
第一形態のダメージはそこまで多くはないが、傘の展開での反射ダメージで死ぬこともザラにあるため、適当に殴って鎮圧は難しい。
しかも、アブノーマリティの収容室前を通過した時、クリフォトカウンターを1つ減少させる能力という関係上、放っておくことは難しい。
鎮圧する際は、WHITE耐性防具、弱点のBLACK武器メインで叩き、傘を展開しだしたら後ろに回り攻撃をするか、攻撃をやめ一時撤退するのをオススメする。
また、目標エネルギーがたまりそうなら、エネルギーを貯め1日を終わらせるのもアリ。
EGO
武器
EGO武器名 | ランク | 攻撃属性 | ダメージ | 攻撃速度 | 射程 | 特殊能力 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブラック・スワン | WAW | BLACK | 5-7 | 高速 | 短 | 攻撃を受ける時、一定確率でそのダメージを反射する |
防具
EGO防具名 | ランク | RED | WHITE | BLACK | PALE |
---|---|---|---|---|---|
ブラック・スワン | WAW | 耐性(0.6) | 弱点(1.2) | 耐性(0.8) | 弱点(1.5) |
ギフト
名称:ブラック・スワン
効果:HP・MP -4、作業速度・作業成功率 +10
武器は黒い日傘のような見た目。ダメージは低く、特殊能力の「攻撃を受ける時、一定確率でそのダメージを反射する」もアブノーマリティには大したダメージにならない。
しかも、あるアブノーマリティを収容している場合には、特殊能力がかえってデメリットになってしまう。
防具は黒とオレンジを基調とした見た目。特に突出した性能はない。しかし、WHITE属性に注意すれば扱いやすい防具である。
ストーリー
エリヤには、大勢の家族がいました。
貧しかった両親は、彼女に何もしてやれないといつも言っていました。
ある日の事、街は濃い霧に覆われていました。
その灰色の霧は、数日が経過しても消える事はありませんでした。
何人かの住民が、このままでは方向感覚を失ってしまうと注意しましたが、大部分はこれを無視し、霧の中で働いていました。
エリヤも、その中の一人です。
彼女の家は多額の借金を抱えていて、そして働く事ができたのは家族の中で唯一彼女だけでした。
彼女には多くの兄がいましたが、彼らは度重なる失敗の後に、心が壊れてしまっていたのです。
エリヤには休む暇もありませんでしたが、自分が少しでも他人より多く働く事で、きっと最後にはうまくいくはずだと、そう願っていました。
みんなが羨ましがるような結末を迎えられるはずだと。
あと少し。もう少しの辛抱で、イラクサで作った服が完成する......
愛する兄たちに服をプレゼントすれば、きっと自分を取り戻すはずだ......
ある仕事帰りの日の事です。彼女が歩いていると、通りすがりの人とぶつかりました。
その人は転んでしまったので、彼女は手を差し伸べて助けようとしました。
しかしその人はエリヤを拒み、立ち上がって、数歩歩いて...... そしてまた膝から崩れ落ちました。
まるで何かから逃げているような態度が気になったエリヤは、その人を引き止めました。
エリヤは何があったのか問いただそうとしましたが、見知らぬその人は口をほんのすこし開くだけで一言も喋りません。エリヤは返事を待ち続けます。見知らぬ人は返答を拒んでいるようです。
刹那、彼の体から血液と緑色のドロドロしたものが混ざったような液体が流れ出てきました。
まずは口から。そして、耳と目から。
もしもそれが口だけから出ていたのであれば、きっとエリヤはその人を介抱していた事でしょう。
遠くからうなり声が聞こえた彼女は、見知らぬ人から離れ、ゆっくりと歩き去っていきました。
黒鳥が、白鳥になった夢から覚めた時、何が起こるのでしょうか?
霧の中に、大勢の人が倒れています。
ある人は叫び、ある人は笑い、ある人は棍棒を振り回し...... そして、ある人は絶望して蹲っていました。
黒く湿って、異臭のする塊が、足跡と共に辺り一面に散らばっていました。
彼女は兄たちを探し始めました。
イラクサの服を着せて、霧の影響を受けないようにさせなければ。
彼女の家族は、家族一緒に幸せになる事を夢見ていたのですから。
そして、彼女はやっとの思いで遠くに兄弟を見つけました。
途端、エリヤはひざまずき、他の住人たちと同じく嘔吐し始めました。
沢山の白鳥が飛び立ったかのように、その湖面に静かな波が立ちました......
Library Of Ruina
Library of Ruinaでは、文学の階の1体目の幻想体として登場する。
余談
6人の兄弟というつながりで、あの作品のパロディ絵が書かれることがある。
黒鳥の夢は、クリフォトカウンターが0になったときに収容室から脱走する代わりに、他のアブノーマリティを出現させる初のアブノーマリティである。
収容室内の兄弟は人型だが、妹の姿を参照して「動物型アブノーマリティ」として分類されている。