ハッシュ
はっしゅ
概要
隠しシナリオである『中世編』の登場人物。かつて、ルクレチア王国の王妃であるアリシアの母が魔王にさらわれた際、僧侶ウラヌスと共に魔王を倒し、彼女を救出した「伝説の勇者」。しかし、勇者の名声を持つ自分ばかりあてにして、己からは何もせずに堕落していった人々に絶望。現在は山奥に隠棲してしまっている。表舞台には全く出ようとせず、自身が住まう山の頂上に自らの墓まで作ってしまっている。極度の人間不信に陥っており、オルステッドとストレイボウが訪れても最初は口も聞こうとしない。しかし、かつての仲間であるウラヌスに発破をかけられ、「人間のためではなく、自分が臆病者ではないことを証明するために戦う」としてパーティに加わる。
『勇者』と呼ばれるだけあって戦闘能力は非常に高い。彼が使う技は後々オルステッドも使えるようになるが、この時点ではパーティー最強の戦力である。ただし、レベル上昇による新技能の追加や、能力値の上昇などはない。
オルステッドたちと共に魔王を倒すが、かつての魔王よりも弱かった事から、自分達が倒したのは本当の魔王ではないことに気付く。しかし、その直後に激しく吐血してしまう。実は彼は死病を患っており、余命少ない身体を押しての出発だったのである。そして、「少しは勇者らしい最期をむかえられそうだ」と自重気味に笑うと、勇者の剣「ブライオン」と「自分を信じてくれる人が1人でもいる限り、その人を信じるのだ」との言葉をオルステッドに託して散る。この言葉は、その後窮状に陥るオルステッドを支えるが、結末から言えば非常に皮肉なものとなってしまった。
最終編にて、主人公たちは荒廃したルクレチアで、かつてルクレチアに住んでいたさまよえる魂たちと出会う。その中には哀しそうなハッシュの姿もあった。
曰く、
「私以上に・・・あいつは人間を信用しなくなってしまった・・・」と。